遠すぎる証拠写真と、無駄に鮮明なベストショット(渡良瀬遊水地) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

 

とうとう1ヶ月以上前の散策記になってしまいましたが

雑誌の仕事の方で〆切が近づいておりますゆえ、

何卒ご了承ください。一応、冬鳥は春先まで残るので

今月中くらいであれば参考になる……かもしれない。

 

この日は渡良瀬遊水地に行きましたが

前日に雪が降ったので、その名残がありました。

もちろんこの雪は先週関東で積もったものではありません。

(暖冬の割に今冬は2回関東平野で積雪している)

 

 

 

 

 

 

ぶらぶら散策しつつ、鳥を探します。

ヒドリガモを中心とした各種カモ(右)や

上空を飛んだノスリなどを撮影。

本命の鳥は別にありましたので

この辺はかなりテキトーだったりします。

(なので写りの方はイマイチ(汗))

 

 

 

 

 

道の駅で昼食後に買った、大ぶりなミカン

非常に安価な上に、喉が渇いた際に重宝するので

一袋持っておくと安心できます。

 

 

 

 

 

こちら向きのミコアイサ

なお、写真はこれしかアップしませんが

今冬も相当数のミコアイサが飛来しているようです。

メスだけでなく、オスもかなり確認できました。

 

まあ、渡良瀬ではいつものことかもしれませんが。

 

 

 

 

 

ツルシギ。3羽ほど谷中湖で確認できました。

こちらは以前にもここで撮影したことがありますし

近くの多々良沼でも撮影しておりますので

この界隈では決して珍しい鳥ではありません。

 

 

 

 

 

で、そのツルシギのずーっと奥

谷中湖の対岸かつ立入禁止のエリアに

カモが大量に集まっていたのですが

その中に狙っていた珍鳥がいました。

 

赤丸の中にいる一見マガモのようなこの鳥は

関東に飛来することは滅多いない

ツクシガモというカモです。

あまりにも遠過ぎて酷い写りですが

こんなのでも特徴は押さえているので

一応証拠写真にはなる……らしい(汗)

 

 

遭遇率・・・1 (関東ではレア種)

インパクト・・・4 (実はマガモより大きい)

美しさ・・・4 (実際はそれなりに美しい(汗))

俊敏性・・・3 (まあ、一般的なカモと同じ)

知名度・・・3 (図鑑には掲載されている)

 

恐らく歴代の証拠写真の中でも

まさにThe 証拠写真という感じで

これで新顔登録するのは正直心苦しいのですが

そもそも次に撮る機会があるか怪しいので

不本意ですがこれで登録しておきます。

 

ちなみに九州の方では集団で越冬することも多く

絶滅危惧種となっていますが、あちらの方では

場所さえ知っていれば案外簡単に会えるようです。

 

 

 

 

 

証拠写真2

 

まあ、ニホンイタチなのですが

あっという間に逃げていきました。orz

 

 

 

 

 

 

気を取り直して、ベニマシコを撮影。

駐車場脇の高木にオス・メス数羽が来ていました。

渡良瀬では決して珍しくないものの

やはりこの色合いは人気が高いようで

かなりの数のバーダーが集まっていました。

 

 

 

 

 

どこかで見たことのある罠。

昨冬、1回ヤバい出合いがありましたので

ヨシ原を歩くなら気を付けた方がいいと

気を引き締めておりましたが……↓

 

 

 

 

 

なんと、ヨシ原に入るまでもなく

車道にイノシシが出てきてしまいました。

写真だと1匹だけしか写っていませんが

実際は3匹の集団(家族?)。

しかも一番大きな個体は十分「大型」と

呼べるレベルの成獣でした。

 

イノシシが実は危険な哺乳類であることは

すでに多くの方に知られていることかと思いますが

こういう場合、一番ダメなのが背を向けて逃げること。

KUMAの場合もそうですが、野生哺乳類の本能で

背を向けて逃げる相手を追いかけてしまうそうです。

 

なので、この時はとにかくその場で立ち止まり、

目を逸らさず、迂闊に逃げようとしないようにしました。

結果、イノシシは悠々と車道を横切っていくのみで

こちらに顔を向けることすらありませんでした。

 

 

 

 

 

どうやらこちらを警戒している様子は

なさそう……ということで、極限までズームし

顔をクローズアップ。目だけこちらを向けて

不敵に笑っているような、ちょっと不気味な顔に

なってしまいました。(汗)

 

通り過ぎるまでは緊張感バリバリでしたが

それでもカメラは向けました(これもある種の本能)。

新顔登録の時と違い、非常に鮮明に撮れたので

ツクシガモがあんまりな写りだったことも相俟って

嬉しい気持ちの方が大きかったです。

 

警戒の必要な生物であることは間違いないですが

かと言って極端な拒否反応を示すほどの存在でもなく

適度な距離感を保って付き合えばよいかと思います。

 

 

 

 

 

こんなふうに、車道沿いに固まっていたり……。

 

 

 

 

 

ヨシ原の遠くからこちらを見ていることもあります。

こういう場合も、とにかく近づこうとはしないこと。

そして、刺激しないことが大事です。

 

イノシシの方もまた、人との付き合い方というか

適度な距離の保ち方を考えているのかもしれません。

 

 

 

 

 

その後、夕暮れ時になりましたので

チュウヒのねぐら入りを観察・撮影しました。

撮影ポイントは毎年同じ。

実際、ほとんどのバーダーはここに集まります。

(もちろん他にもねぐらはありますが)

  ▼

読者様からのご指摘により

これはどうやらハイイロチュウヒのメスらしいと判明しました。

誠にありがとうございます。<(_ _)>

 

 

 

 

 

遥か遠方、東屋の上にノスリが。

 

 

 

 

 

ねぐら入りする、まさにその瞬間のチュウヒ

思いきり手ブレしたのが非常に残念。orz

なお、今年は渡良瀬のチュウヒの飛来数が

観測史上最多だというニュースを耳にしました。

 

 

 

 

 

日没寸前の渡良瀬遊水地です。

昨年、あの大火事でかなりの面積が焼けましたが

今となってはそれを思わせる痕跡も見当たりません。

(まあ元々3月には火入れする場所ですし)

 

火事の影響が気がかりでしたが

上記の通りチュウヒの飛来数はかなり多く

他の冬鳥も(ついでにイノシシも)数は多いので

遊水地の自然度の高さを改めて思い知らされました。

 

最後に、ツクシガモの写りがあまりにアレなほか

別の珍鳥も飛来しているという情報がありましたので

明日の土曜日に再度渡良瀬に行こうかと思っております。

そちらの成果につきましては

恐らく3月になってからご報告します。<(_ _)>

 

 

 

 

 

【1/14 渡良瀬遊水地で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、オオジュリン、オオバン、カイツブリ、カシラダカ、カルガモ、カワウ、カンムリカイツブリ、キジバト、クサシギ、コウノトリ、コガモ、コゲラ、コサギ、シメ、ジョウビタキ、セグロカモメ、セグロセキレイ、ダイサギ、チュウヒ、チョウゲンボウ、ツクシガモ(笑)、ツグミ、ツルシギ、トビ、ノスリ、ハイイロチュウヒ、ハクセキレイ、ハシビロガモ、ヒドリガモ、ヒヨドリ、ベニマシコ、ホオジロ、ホシハジロ、マガモ、ミコアイサ、ムクドリ、ヨシガモ

その他・・・ニホンイタチ、ニホンイノシシ

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2024年2月18日(日)に開催いたします。

 行先は「水元公園」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。