一昨年辺りに大磯にも飛来したという噂がありますが(手賀沼) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

シジュウカラガンを新顔登録した翌日、

今度は手賀沼に行ってまいりました。

狙いはアカガシラサギだったのですが

予報に反して午前中はなかなか雨が上がらず

到着時点では傘が手放せませんでした(汗)

 

 

 

 

 

 

この日は北柏から歩きましたので

まずは最寄りである北柏ふるさと公園へ。

雨天につき、人の数はまばらです。

 

公園内に湿地帯と遊歩道がありますので

サギの仲間やコガモオオバン辺りは

ここでもよく観察できます。

ただ、本命のアカガシラサギはここにはいません。

(事前情報でも詳細な場所まではわかりませんでした)

 

 

 

 

 

雨で濡れるのはあまり気にならなそうなカワセミ

こういう水郷なので「いる」のは当然と言えますが

この日は結構な頻度で出てきました。

 

 

 

 

 

上のカワセミと似たようなポーズをとるモズ♂

こちらも数は多かった気がします。

 

 

 

 

 

 

あまりに雨が強く、そして寒過ぎたので

もう少し小降りになるまで近くの茶屋へ。

割と朝早くから営業していて助かりました。

(他のファミレスなどはまだ閉じてる時間だったので)

 

朝食も食べていなかったので

おにぎりのセットをいただきます。大変美味。

30分ほど滞在し、雨が上がり始めたタイミングを見計らって

退店し、手賀沼公園の方に向かいます。

 

 

 

 

 

手賀沼公園にて。

奥に見えるのは我孫子市の生涯学習センターです。

この日は妙に混雑していましたが

どうやら受験を控えた学生たちが勉強に来ていたようでした。

その他、色々な教室・ワークショップなども開催されており

しっかり「使われる」施設になっていたようです。

 

手前にいる黒い鳥は、言うまでもなくオオバン

オオバンといえば我孫子市の鳥に指定されていますので

ある意味この写真は「我孫子らしい」1枚と言える……かもしんない。

 

 

 

 

 

高架下にはこうやって絵も描いてありますしね。

 

 

 

 

 

そんな中、お目当ての鳥との出会いは

突然訪れました。気づいた時には対岸に飛んでしまい

どうにか隙間から1枚撮影したのがコレです。

(それでもシジュウカラガンより良い写り)

これこそまさしくアカガシラサギ

今回狙っていた新顔のサギの仲間です。

 

遭遇率・・・1 (やはり稀な鳥)

インパクト・・・4 (大きさはコサギと同程度)

美しさ・・・3 (ちなみに夏羽はもっと赤味が鮮やか)

俊敏性・・・3 (妙に逃げられまくった(笑))

知名度・・・2 (日本にあまり飛来しない分、知名度は低め)

 

このサギはタイトルにも書いた通り

以前に大磯町のとある川にも現れたことがあり

私もそれを確かめに大磯まで出かけたことがありました。

「これ」がその時の記録なのですが、

アカガシラサギは撮れなかったので一切言及していません。

まあその時撮れなかったから今日新顔登録しているわけですが

バーダーが「これ目当て」で駆けつけるレベルの

珍鳥らしいので、こんな写りではありましたけれど

ちゃんと撮れただけありがたいと思うべきかもしれません。

 

 

 

 

 

一応は目標を達成したところで

ちょうど昼食の時間になりましたので

いつも通り野菜レストランへ行ってまいりました。

値はそれなりに張りますが、前にも書いた通り

すべての食事にサラダバーが付くので非常に有難いです。

 

左上のサラダにかけているいドレッシングは

柏市の農家で生産されたビーツを使ったもの。

ビーツというのは、ボルシチの原料にもなっている

アレのことですね。赤紫色がとても鮮やかです。

 

 

 

 

 

腹ごしらえを終えて散策を再開したところ

目の前にまたしても「赤い」ものが……。

アカハラだなと思いましたし

実際これまでもアカハラとして記録してきたのですが

どうやらこれ、オオアカハラという亜種のようです。

最近知ったのですが、無印のアカハラは

基本的にあまり関東平野には飛来しないんだとか……。

 

少々恥ずかしい話ですが、これまでずっと勘違いしていたようなので

オオアカハラとして登録し直したいと思います。

 

遭遇率・・・2 (シロハラよりは会う機会が少ない)

インパクト・・・3 (サイズはシロハラと同程度ですが目立ちやすい)

美しさ・・・4 (黒い頭部に赤い腹部のコントラストが素敵)

俊敏性・・・4 (シロハラに準じる)

知名度・・・2 (結構アカハラと勘違いしている人が多い……はず)

 

ちなみにオオアカハラもコモン枠というわけではなく

結構エンカウント率は低めです。実際、本ブログでもこれまで

「アカハラ」の登場率は決して高くありませんでした。

 

 

 

 

 

……と思いきや、後姿ではありますが

無印のアカハラと思われる個体も出現しました。

満足に識別できないので保留しておきますが……。

 

なお、私のこれまでの撮影リストを洗い直してみたところ

一応明らかにアカハラと思われる個体も撮れていました。

ただし、エンカウント率はかなり低いようなので

もし会えたら確実に撮っておきたいところです。

 

 

 

 

 

上空を何度か飛んだミサゴ

相変わらず空模様がよろしくないので

写りについては以前と比べてイマイチです。

 

 

 

 

 

電信柱の上に、ノスリ

 

ちなみにこの日はコミミズクなどが出る田園地帯には

足を運ばず、手賀沼を一周するだけで撤収しました。

田んぼまで行けばもっと色々と猛禽類も出たのでしょうが

この天気でしたし、朝から歩き過ぎで足が棒だったので

まあ致し方ありますまい……。

 

 

 

 

 

電線にとまっているカワラヒワの大群。

この界隈では結構よく見かける光景です。

 

 

 

 

 

沼沿いを歩きつつ、ふと近くの田んぼに目を向けると

コブハクチョウ×2アオサギのほかに

頭だけ見えている別の鳥の姿が……。

(写真中央の焦げ茶色の物体に注目)

 

 

 

 

 

おっと、これはオオヒシクイです。

今冬、境川遊水地公園に飛来している

あの渡り鳥ですね。(今でもまだ残っているらしい)

 

少し前から1羽だけ(?)来ている模様。

頭しか見せてくれませんでしたが

これはなかなか嬉しい出合いです。

 

 

 

 

 

ミコアイサは、メスが数羽確認できたのみ。

ちゃんとオスも来ているらしいのですが

どこかに隠れてしまっているようです。残念。

 

 

 

 

 

カワセミを探せ!

(答えはこのすぐ下にあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

左から2番目の杭の上にとまっています。

 

そういえばかつて手賀沼と言えば

日本で最も水質の悪い沼という

不名誉な称号を与えられていたこともあると聞きます。

今でも改善の余地ありらしいですが

少なくとも数十年前の極端な汚さからは

脱却しているらしく、カワセミを始めとしまして

水鳥の姿も結構見かけるようになっています。

 

 

 

 

 

帰り際、手賀沼公園にて。

 

公園の広場には老若男女様々な人が集い

上記の生涯学習センターもしっかり使われ

沼に目を向ければ結構な数の水鳥が見られる……。

(特に市の鳥 オオバンはあちらこちらにいる)

また、沼の周囲はランニング・ウォーキングにも

よく使われるなど、賑わいの絶えないスポットです。

 

アカガシラサギが撮れたのが最大の収穫なのは

言うまでもないですが、それを差し引いたとしても

「地元に愛される公園」とは如何なるものかを

教えられた気がして、とても充実した一日でした。

今後も、この手賀沼からは目が離せません。

 

 

 

 

 

【2/4 手賀沼で撮影した生きもの】

アオサギ、アオジ、アカガシラサギ、アカハラ?、イソヒヨドリ、オオアカハラ、オオバン、オオヒシクイ、オナガガモ、カイツブリ、カルガモ、カワウ、カワセミ、カワラヒワ、カンムリカイツブリ、キジバト、コガモ、コサギ、コブハクチョウ、シジュウカラ、セグロセキレイ、ダイサギ、ツグミ、ノスリ、ハジロカイツブリ、バン、ヒドリガモ、ヒヨドリ、ホオジロ、マガモ、ミコアイサ、ミサゴ、メジロ、モズ、ユリカモメ

 

 

 

 

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 2024年3月17日(日)に開催いたします。

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