なぜ、このハチだけが沸いたのか?(国際展示場前 花の広場~東京臨海広域防災公園) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

八ヶ岳のナチュラルガーデンに続きまして

お台場のナチュラリスティックガーデンへ。

呼び名が異なる件については

明確な定義づけみたいなのはないようですが

話し出すと面倒なのでここは一旦割愛します。

 

写真は国際展示場(東京ビッグサイト)前の

花の広場というスポット。宿根草を主体としたガーデンが

広場を囲うように設けられており、萌木の村と比べると

明確にデザイン性を重視していることがわかります。

 

ベンチは自由に使えるのですが

この日は猛暑日ゆえ、さすがに利用者はいません。

 

 

 

 

 

風になびくグラス類。

秋になると一層見栄えを増します。

 

 

 

 

 

オオスカシバ三尺バーベナに飛来。

今年は妙に遭遇率が高いですね。

 

羽ばたきが控えめだったおかげで

翅の脈までくっきりと撮れました。

(需要があるかはわかりませんが)

 

 

 

 

 

 

三尺バーベナはアゲハチョウにも人気です。

(左:アオスジアゲハ 右:ナミアゲハ

 

 

 

 

 

セリ科の植物も多いので

が飛んでくるのも最早お約束。

 

ここ3年程、本ブログで最も登場率の高いカメムシは

間違いなくコイツです。これは自然公園だけでなく

東京横浜等の都心部に宿根草系ガーデンが増え

かつ私がそういう場所を重点的に訪問していることに

起因しております。まあ、単純にデザインがきれいで

私が好きだというのもありますが……。

 

 

 

 

 

こちらは、モノレールと車道を挟んで隣接する

東京臨海広域防災公園の宿根草ガーデンです。

ちゃんと「公園」となっていることもあり

こちらの方が面積は広めです。

 

オミナエシや、園芸種のヒヨドリバナなど

背の高い宿根草が多く入っています。

 

 

 

 

 

奥に見えるのは東京ビッグサイトの展示棟です。

仕事でよく訪れますが、コロナ禍が落ち着いてきたためか

最近はイベントも以前同様に開催されつつあり

活気が戻ってきたように感じます。

 

 

 

 

 

 

こちらの公園のガーデンにもチョウやハチが多く

それを狙って肉食昆虫がよく訪れます。

(左:シオカラトンボ 右:アオメアブ

 

 

 

 

 

で、この日一番気になったのがコレ。

バッタの仲間を狩るハチ クロアナバチです。

本ブログでもたまに登場する狩りバチですが

この日は妙に数が多かった気がします。

特に、オミナエシの周囲で大量発生していました。

 

 

 

 

 

クローズアップしないとわからないでしょうが

この限られた区画だけでも7匹

無論、これは氷山の一角に過ぎません。

上記の通りここはオミナエシが多いのですが

その株のほとんどにクロアナバチが来ていました。

 

クロアナバチはそこそこ大柄なので

何も知らない人が見たら結構ビビるかもしれません。

(大人しいので何もしなければ刺しませんが)

あくまで食事目的で飛来していたようですが

上記の通り、幼虫に食わせるのはバッタの仲間。

それも大型のキリギリスの仲間を狙います。

 

シンプルに考えるなら、これだけ多いとなると

幼虫に食わせるためのバッタも「多い」となります。

この日は猛暑日&仕事のついでに立ち寄っただけゆえ

日当たりのいい草原はあまりチェックしなかったのですが

あの辺に獲物が隠れていたのでしょうか?

 

なお、狙いは本当にキリギリスの仲間が多く

いわゆる普通のバッタ(ショウリョウやオンブ)を

狩ることは少ないようです。

(探してもそういう画像が全然ヒットしません)

 

 

 

 

 

花の広場に戻ってユリを撮影したら

ツユムシがくっついていました。

キリギリスの仲間であるツユムシは

よくクロアナバチに狙われているとの噂。

 

 

 

 

 

上の写真の元データ。

実はこれを撮った時はツユムシに気づいておらず

ユリに焦点を当てていました。帰ってデータを確認したら

「あ、花についてた」みたいな感じ。

 

こんな大きな虫を見落とすというのは

個人的に少々情けないミスなのですが

仕事のついででかつ猛暑日で長居無用だったので

まあ、そういうこともあるよな……と(弱気)

 

 

 

 

 

あ、ちなみに防災公園にはこういう施設も。

防災体験学習施設ということで

地震や津波について学べる展示のほか

防災グッズの販売などもしています。

一休みがてら、立ち寄ってみるのもいいかも?

 

 

 

 

 

 

最後に、東京テレポートの方にも足を延ばしてみました。

街路樹には各種セミやシロテンハナムグリ(左)が。

なお、こちらは基本的に一年草花壇(右)になっており

毎年植え替えを行っているので、デザインがよく変わります。

 

お台場のガーデンはそれぞれ性質が異なり

まとめて一気に見てみるとなかなか面白いものです。

意外なくらい昆虫との遭遇率も高いので

いずれ講座で訪問してみたいなと思っているところです。

 

 

 

 

【7/27 お台場で撮影した生きもの】

鳥類・・・ウミネコ、カワウ、ムクドリ

昆虫類・・・アオスジアゲハ、アオメアブ、アカスジカメムシ、アブラゼミ、イチモンジセセリ、オオスカシバ、カタグロチビドロバチ、クマバチ、クロアナバチ、シオカラトンボ、シロテンハナムグリ、ツユムシ、ナミアゲハ、ミンミンゼミ、ヤマトシジミ

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2023年9月17日(日)に開催いたします。

 行先は「朝夷奈切通~鎌倉市北東部」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。