上野のパンダは帰ってしまいましたが……(鶴見川&寺家ふるさと村&新横浜公園) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

雑誌の〆切や体調不良等により

更新が大幅に遅れてしまい申し訳ありません。

すでに1ヶ月以上前の記録になってしまいますが

小田急線鶴川駅をスタートし、鶴見川から寺家ふるさと村

そして新横浜公園と1日かけて歩いてまいりました。

 

この辺りの鶴見川はほとんどが人工護岸で

写真を見てもわかる通り、若干殺風景なことは否めません。

とはいえ、鳥が全く来ていないかというとそうでもなく

冬のカモからセキレイやサギの仲間などまで

それなりに多種多様な鳥が観察できます。

(さすがにレア種はあまり期待できませんが)

 

 

 

 

 

 

 

この辺りの鶴見川は水深がかなり浅く

その分小型の鳥でも川の中を歩くことができます。

セグロセキレイ(左)やイソシギ(右)などを

よく見かけたのもそのためでしょう。

 

 

 

 

 

カワセミを探せ!

(答えはすぐ下です)

 

 

 

 

 

最上段の排水口(?)、左から2番目の上にいます。

イソシギなどが立てるような浅い所の多いこの界隈ですが

ちゃんとそれなりの水深のある場所も存在するので

魚を捕えるには然程苦労はしないようです。

 

 

 

 

 

 

川の合流地点。左中央に見える飛び石は

実際に人が歩いて渡ることができます。

ちなみにこうした合流地点は魚が集まりやすいらしく

この写真上でもコサギがスタンバイしています。

 

先日実施した戸田市での「首都圏生きものめぐり」でも

運河の合流地点に大量のカワウが待ち構えていましたが

まあ恐らくは同じ理由かと思われます。

実際、後日同じ場所でカワウが魚を獲っているのを

目撃していますしね。

 

 

 

 

 

流水の中を歩いていると

コサギはやはり絵になります。

 

 

 

 

 

 

左写真の左側は、どうやら遊水池の模様。

右側の本流があふれた時、越流堤から水が流れ込み

下流の水害を軽減する……というものですね。

 

この辺りではコガモの集団(右写真)を見かけました。

コガモは水底の藻などをくちばしで削り取って食べるのが

好きらしく、人工護岸・自然護岸を問わず

こういう浅い川ではよく見られます。

 

 

 

 

 

上の左写真だと岸辺にちらほらと

ヨシが生えているのがわかるかと思います。

カワセミはこういう所もよく足場として利用し、

この日も結構クリーンに撮影できました。

 

恩田川の時然り、条件さえ整っていれば

人工護岸の川でもカワセミは出るのですが

高いコンクリ護岸で両サイドを挟みつつ

中の岸辺を自然護岸っぽくしているこの川は

「魚が集まりやすく」「人が近づきにくい」ということで

彼らにとっては理想的な環境なのかもしれません。

 

 

 

 

 

その後、寺家ふるさと村へ。

昨冬は色々とここで収穫があったものですが

今回はカシラダカの集団くらいしか見られませんでした。

もちろん、諦めずにもうちょい辛抱すれば

何かしら見られたのかもしれませんが

早めに見切りをつけ、午後は新横浜公園へと向かいました。

(一応、食事中のカシラダカを鮮明に撮れたのは収穫でしたが)

 

 

 

 

 

新横浜駅から新横浜公園を繋ぐ道路沿い。

花壇ができたのは2017年の都市緑化フェアに伴ってですが

その後何度かリニューアルがされているらしく

植栽も変わっているような気がします。

 

 

 

 

 

冬場でも花が咲くものや、宿根草で葉を楽しめるものなど

使用される植物のバリエーションも豊富です。

また、最近やたらと多いゲリラ豪雨への対策実験として

雨水を素早く地中に浸透させる「雨庭(あめにわ)」

モデルガーデンも設置されています。雨

 

 

 

 

 

 

新横浜公園。いつも通りオオバン軍団(左)が

陸に上がって食事をしていました。

晴天ということもあってこの日は結構人が出ていましたが

割と近くをランニング客が通りかかっても

そんなに慌てて逃げるようなことはありませんでした。

 

 

 

 

 

英国人ガーデナー ポール・スミザー氏による

歩道沿いに広がるライン状のナチュラルガーデン。

やはり2017年の緑化フェア時に作られたもので

こちらはほぼ宿根草のみで構成されています。

 

真冬の2月ではもちろん花など咲きませんが

見ての通り、日本の冬らしい趣があります。

枯れ草主体なのでほぼ「茶色」ではあるものの

その形状が異なるため、風景に変化が生まれています。

 

 

 

 

 

最後に、新横浜公園といえばやっぱりコレ。

今年もミコアイサが複数飛来しております。

まさしくパンダガモ。どういう経緯があって

こんなヴィジュアルに進化したのか気になってしゃーない……。

(本家のパンダにも言えることではありますが)

 

 

 

 

 

サイズはコガモと同じくらい。

もしかしたら若干小さいかも?

 

運が悪いとメスしか見られないなんてことも多々ありますが

新横浜公園は比較的オスの出現率が

高いように感じます。如何でしょうか?

 

 

 

 

 

羽根をばたつかせるミコアイサのメス。

カレンダー上では既に3月下旬ですし

もうそろそろ旅立ちの時期が近付いているはずです。

また、次の冬にも姿を見せてほしいものですね。

 

 

 

 

【2/11 鶴見川~寺家ふるさと村~新横浜公園で撮影した生きもの】

鳥類・・・アオサギ、アオジ、イソシギ、オオバン、オカヨシガモ、カシラダカ、カルガモ、カワセミ、カンムリカイツブリ、キジバト、ゴイサギ、コガモ、コゲラ、コサギ、シジュウカラ、セグロセキレイ、ダイサギ、ツグミ、トビ、ハクセキレイ、ハシビロガモ、バン、ヒヨドリ、マガモ、ミコアイサ、ムクドリ、メジロ、モズ、ヤマガラ

昆虫類・・・ニホンミツバチ

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2023年4月16日(日)に開催いたします。

 行先は「里山ガーデン&県立四季の森公園(神奈川県横浜市)」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。

 

 

【お終いに】

当方が現在主宰しております自然散策講座「首都圏生きものめぐり」ならびに更新中のブログ「首都圏生きものめぐり」は、当方の現在の勤務先(雇用形態は業務委託です)の発行物、店舗での営業内容、Instagram等でのSNSでの発信内容、および各種活動とは一切関係しておりません。また、当方の自然感や政治・文化的な主義主張もまた必ずしも勤務先のそれと一致するものではありません。

当方勤務先のあらゆる事業・活動内容につきまして、「首都圏生きものめぐり」主宰者としては一切お答えしかねますので、あらかじめご了承ください。また、特定の政治的・文化的な価値観の押しつけやそれに関連する各種活動への勧誘等は、従来どおり、本講座におきましては一切いたしませんことを、ここに明記させていただきます。

今後とも「首都圏生きものめぐり」を何卒よろしくお願いいたします。