【講座実施報告】完成した今田遊水地にて(12月・境川遊水地公園編) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

本日は12月に実施しました、

今年最後の講座「首都圏生きものめぐり」の様子を

お送りします。やや寒かったものの天気は良好。

湘南台駅で待ち合わせし、境川遊水地公園へ。

上流側に位置する今田遊水地から巡りました。

 

 

 

 

 

今田遊水地とは、境川遊水地公園を構成する

3つの遊水地の1つ。完全にオープンしたのは

2019年であり、池自体は大分前からあったのですが

遊水地の中まで入って利用できるようになったのは

かなり最近のことだったりします。

 

ビオトープと遊歩道の距離が最も近いため

野鳥の観察にはとりわけ適しているといえます。

 

 

 

 

 

 

カモの観察に適した今田遊水地ですが

ホオジロ(左)やモズ(右)などの小鳥も多く

結構近距離での観察・撮影が可能です。

 

モズはこの日、やたらとあちらこちらで遭遇しました。

動物食性のモズが多いということは

自然度が高いということの1つの証明です。

 

 

 

 

 

カワセミもいるにはいたのですが

ヨシの陰に隠れており、証拠写真にもならない写りに(汗)

一応フォローしておきますとこの遊水地においては

カワセミの出現率自体は結構高くなっております。

 

 

 

 

 

 

カモ類については、この日はコガモ(左)が非常に多く

とりわけ今田遊水地では多く確認できました。

11月に下見をした際にはヨシガモ(右)の数が多く

実際この日も多数見られたのですが、若干寒かったせいか

どの個体も右写真のように丸まってしまっており

本来のエレガントな姿を拝むことはできませんでした。無念orz

 

あの優雅なフォルムはぜひ参加者の皆様にも

ご覧いただきたかったんだけどなぁ……。

(皆さん、ほぼヨシガモをご覧になられたことがなかったようなので)

 

 

 

 

 

ヨシガモには若干劣るものの

お洒落な色をしたハシビロガモ

今田遊水地にはそれなりの数が飛来しています。

 

 

 

 

 

この日一番大きな収穫はこちら。

今田遊水地でタシギの姿を確認できました。

全身が見えたのは一瞬だったので

イマイチな写りになってしまいましたが

講座中にこうして会えたこと自体が幸運と言えます。

 

ちなみに、今年この境川遊水地公園に飛来している鳥の中では

タシギはポピュラー種とは言えないものの、

決してレア種とも言えない模様です。

管理事務所などの展示スペースには、ヒクイナなどの

よりレア度の高い鳥の写真が展示されております。

もしかしたら、今もどこかにいるのかも……?

 

 

 

 

 

ビオトープの一角に生えていたタコノアシ

時期的に、さすがにもう枯れかけでした。

 

到底「植えた」とは思えない場所に生えていたので

恐らくは自生株でしょう。里山の維持管理をすると

いつの間にか復活してきて増える……ということもあるらしいので

これもその一環として「回復」してきたのかも?

 

 

 

 

 

今田遊水地を斜め上方から。

開放的なので、バードウォッチング抜きにして

ちょっと散策するだけでも快適です。

 

 

 

 

 

こちらは下飯田遊水地

今田遊水地の一つ下流に位置する、第二の遊水地です。

向かって右がビオトープ、左が運動場……と

動植物のための空間と人のための空間が

特にハッキリと「両立」されているエリアです。

 

 

 

 

 

ここでは比較的珍しい、カンムリカイツブリに遭遇。

1羽だけで来ていましたので、群れから逸れたのかも?

 

このあと俣野公園まで歩いて、13時に講座は解散。

ここでよく見られる猛禽類には会えませんでしたが

3時間半という長くはない時間の中で

20種類以上の野鳥に会うことができました。

 

 

 

 

 

解散後、午後に遊水地に戻ってみますと

境川の見やすいポイントにカワセミが出てきていました。

天気が良かったこともありなかなかのよい写りでしたが

講座参加者の皆さんにお見せできなかったのがちと残念。

 

 

 

 

 

午前中にずっと蹲っていたヨシガモ

暖かくなってきたからか、活発に動くように。

一緒にコガモも浮かんでいましたが

頭部にメタリックグリーンの部分があるのは共通しているものの

やはりそのサイズや燕尾服のような尾羽等もあり、

圧倒的にヨシガモの方がエレガントさが目立ちます。

 

 

 

 

【おまけ】

 

11月に境川遊水地公園の視察に行った際に見た

電信柱のチョウゲンボウ(左)と

今田遊水地のトモエガモ(右)です。

(眠っているのでわかりにくいと思いますが)

 

恐らくヨシ原のどこかに隠れていて気付かなかっただけで

今でもトモエガモは今田遊水地のどこかにいるはずです。

もし機会がありましたらチェックしてみてくださいませ。

 

 

 

今年の更新はあと1回、大晦日に毎年恒例の

今年の新顔ランキングをお送りいたします。

年末番組の合間にでもお楽しみいただけましたら幸いです。

 

 

 

 

【12/18 境川遊水地公園で撮影した生きもの】

アオサギ、エナガ、オオバン、オナガ、カイツブリ、カワウ、カワセミ、カワラヒワ、カンムリカイツブリ、コガモ、コサギ、シジュウカラ、ダイサギ、タシギ、トビ、ハクセキレイ、ハシビロガモ、ヒドリガモ、ホオジロ、マガモ、モズ、ヨシガモ

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2022年1月15日(日)に開催いたします。

 行先は「茅ケ崎里山公園」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。