初めて撮ったテイクオフの瞬間(つつじが岡公園→多々良沼) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

まだ年末の記録が続きます。

毎年恒例としている多々良沼周辺での

白鳥の観察・撮影に行ってまいりましたが

今回は普段とは逆に、先につつじが岡公園の方へ

その後午後から多々良沼へと移動しました。

 

これは、白鳥への給餌のタイミングに起因します。

毎年、多々良沼&つつじが岡公園では

人の手による白鳥へのエサやりを実施しているのですが

この日は午前中早いタイミングでつつじが岡公園で

午後の日が傾いた時間帯に多々良沼で実施すると

事前にWebサイトで情報を掴んでおりました。

そこで、より白鳥の集まりやすいタイミングを狙い

上記のようにスケジュールを組んでみました。

(これまでは自然度の高い多々良沼を優先的に訪問していた)

 

そもそも、これまで特筆してきませんでしたが

あの界隈の白鳥は多々良沼とつつじが岡公園の間を

頻繁に行き来しているらしいので

過去の記録でも2つの公園で全く同じ白鳥を

撮影・紹介していた可能性もあるわけですね……。

何で今まで気づかなかったんだろうか(恥)

 

ちなみに上の写真は、つつじが岡公園から

多々良沼方面へ飛んでいる最中の姿。

つつじが岡公園での給餌は6時半くらいからやっていたため

もう食事を済ませて移動を始めてしまったのでしょう。

私の家からでは始発でも間に合いませんので、

これはやむなしと言えます。

 

 

 

 

 

とは言え、すべての白鳥が移動し切ったわけではなく

8時20分の時点でも結構な数の白鳥が残っていました。

(その他のカモは公園間移動はあまりしない模様)

なかなか圧巻でしたので、ぜひ一度は見ていただきたいところ。

 

 

 

 

 

すでに公園での給餌は終わっていましたが

オオハクチョウコハクチョウも入り混じり

しばらく同じ場所に滞在していました。

 

 

 

 

 

コハクチョウの羽ばたき。

巨体だけに、その姿は大変な迫力です。

 

 

 

 

 

9時頃になると、

突如白鳥たちが水面を駆け出し

北西へと向けて離陸しました。

(そして数分でいなくなりました)

 

他の鳥と比べると見ての通り身体が重たいので

結構な距離の「助走」が不可欠。

が、その水面をダッシュする姿もまた

美しく、そして力強いものです。

 

先に多々良沼に行っていたら

恐らくこんなダイナミックな姿は

撮影できなかったのではないでしょうか?

 

 

 

 

 

つつじが岡公園には、

昨冬と同じくミコアイサの姿も。

今回はハーレムを作って固まったりはしていませんでしたが

そこそこの数が飛来しているようでした。

なお、やはりメスの方がオスよりも多い模様です。

 

 

 

 

 

枝被りで申し訳ありませんが

つつじが岡公園に飛来したオオタカです。

このあと、カラスの集団に絡まれて

どこかへ飛んで行ってしまいました。

 

 

 

 

 

食事処が開くのを待って、

多々良沼方面へと移動を開始。

道中のうどん屋で食事をとりました。

 

天ぷら定食に「ナマズの天ぷら」を追加。

大ぶりかつクセのない上品な味で

個人的にかなりお気に入りです。

 

 

 

 

 

 

ここからは多々良沼での記録です。

オナガガモを中心として多数のカモが飛来しているほか

上空には、常連さんと言っても過言ではない

ミサゴ(右)の舞う姿も確認しております。

 

 

 

 

 

結構な数の白鳥が飛来していましたが

この内の何割が先程つつじが岡公園で

遭遇した個体なのか?非常に気になります。

 

 

 

 

 

かなり距離がありましたが、

こちらでもオオタカの姿を確認できました。

まあこれだけの公園ですので

1羽くらいいても今更あまり驚きません。

 

 

 

 

 

シメ♂を近距離で撮影。

アトリ科の冬鳥として知られていますが

留鳥とされるカワラヒワを除くと

恐らく最も撮影しやすい鳥ではないかと思われます。

 

アトリは年によって飛来数がばらけますが

気になるのは「ウソ」。2013年頃は

シメと同程度の率でエンカウントしていたのですが

ここ数年は確認数が激減しているように感じます。

一体どこへ行ってしまったのか……。(?_?)

 

 

 

 

 

泥の上を歩き回るシロチドリ

そこそこの近距離で何羽か見られました。

(頻繁に歩き回るのでちょっと撮影が困難)

 

 

 

 

 

15時近くになると、多々良沼でも給餌がスタート。

白鳥だけでなく小さなカモの仲間たちも

多数集まってきました。人を恐れる様子はありませんが

本来白鳥は警戒心の強い鳥らしいので

観察・撮影時には不用意に大きな音を立てないようにします。

(まあ、これは他の野鳥撮影でも同じですが)

 

 

 

 

 

白鳥の飛来中は、沼での釣りも禁止に。

 

ちなみに看板にある「多々良沼白鳥を守る会」

エサやりだけでなく、水辺環境の美化や調査、

あるいは環境教育など活動の幅はかなり多岐にわたります。

 

 

 

 

 

給餌はあくまで現時点での保護活動の一環に過ぎず

本来の餌であるマコモ(水草)の育成など

かつての自然環境の再生・保全にも取り組んでおり

俗にいう動物愛護団体とは一線を画しているようです。

 

水草がある程度育ち、給餌の回数を減らすことになれば

もちろん多少白鳥の飛来数は減ることも考えられます。

今後、数の増えた水草、回復自然環境などを以てして

そこから「回復」へと転じさせることができるか?

引き続き様子を見守っていきたいところです。

 

 

 

 

【12/26 つつじが岡公園~多々良沼で撮影した生きもの】

アオサギ、アオジ、オオタカ、オオハクチョウ、オオバン、オナガガモ、カルガモ、カワウ、カワセミ、カワラヒワ、カンムリカイツブリ、キジバト、コガモ、コサギ、コハクチョウ、シメ、ジョウビタキ、シロチドリ、セグロカモメ、セグロセキレイ、ツグミ、ハクセキレイ、ヒドリガモ、ヒヨドリ、ホシハジロ、マガモ、ミコアイサ、ミサゴ、ムクドリ、モズ

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2022年1月16日(日)に開催いたします。

 行先は「皇居外苑(予定)」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。