【講座実施報告】年の締めくくりは、大都会のウォーターフロントへ(12月・横浜みなとみらい) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

今年最後の自然探し講座「首都圏生きものめぐり」

横浜みなとみらいで開催しましたので、

こちらでレポートを掲載させていただきます。

年の瀬のお忙しい中、ご参加いただきました皆様

誠にありがとうございます。

 

この日のルートは横浜駅から出発し

高島水際線公園→臨港パーク→新港中央広場→

→山下公園→港の見える丘公園という

臨海部の各スポットを歩いて踏破するというもの。

(写真は高島水際線公園

少々骨が折れる長距離移動ではあるものの

臨海部の緑の繋がりを実感してもらうためにも

お付き合いいただきました。

 

 

 

 

 

 

こちらは臨港パーク。写真だとわかりにくいですが

海の彼方にユリカモメが浮かんでいたので

皆でデジカメor双眼鏡で観察中です。(左写真)

 

 

 

 

 

この日とにかくあちこちで見かけたオオバン

象の鼻テラスなどの「超」人工的なエリアでも

海に浮かんでいました。彼らは基本草食で

水面に浮いている植物の葉などを食べます。

公園等から飛んできた枝葉が港湾部にはよく浮いているので

食べ物に困ることはないのでしょう。

 

首都圏で見られる水鳥の中でも

恐らくトップ級に環境順応性が高い鳥です。

 

 

 

 

 

カモとオオバンの差は、嘴はもちろんですが

脚に水かきがなく、指にヒレがついているということ。

水かきのように水を蹴ることが難しいため

小刻みに首を前後に動かしながら

一生懸命泳ぐ……という旨を

現地で観察しながら解説させていただきました。

(ウ●コだらけで汚い件はご愛敬)

 

 

 

 

 

山下公園ではスズガモの集団を確認。

まあ、オーソドックスな鳥ですね。

みなとみらいに限らず、海岸域でよく観察できます。

 

 

 

 

 

一方で、ユリカモメの数は妙に少なめ。

近くの波止場(?)で餌を撒いている人がいたので

そちらに呼び寄せられているのかと思いましたが

それを考慮したとしても、ここまで山下公園で

ユリカモメが見られないということは前代未聞です。

 

この日の後、上野恩賜公園にも足を運びましたが

そちらのユリカモメは相変わらず結構な数でした。

横浜みなとみらいだけ飛来数が激減している模様。

一体何があったのか? 今のところは不明です。

 

 

 

 

 

かなり遠方でしたが、1羽だけハジロカイツブリを発見。

何気にここで撮影したのは今回が初めてです。

決してレアな鳥というわけではありませんが

いつでも会えるわけではないので、

講座においてもしっかり紹介させていただきました。

 

 

 

 

 

 

新港中央広場のアジサイのシードヘッド(左)と

山下公園のサンクンガーデン(右)。

いずれも見頃とは言い難いものがありましたが

こういう色褪せた姿もまた1つの冬らしい風景です。

 

 

 

 

 

山下公園のバラ ノックアウト

他のバラと比較してもとりわけよく咲いていました。

 

 

 

 

 

山下公園内で撮影したコゲラ

この他にも2羽ほど近くにいました。

 

 

 

 

 

コゲラを観察&撮影中。

結構近距離で撮影できました。

こういう小鳥の飛来はランダムなもので

会えることを予測するのは非常に困難。

それだけに講師としても嬉しいハプニングでした。

 

 

 

 

 

港の見える丘公園にて。

枝被りで大変申し訳ないですが

ローズヒップ(バラの実)を啄んでいるメジロです。

 

参加者の方は近くでジョウビタキも撮影されていました。

上記のコゲラも然り、こういう都市公園であっても

オーソドックスな小鳥であれば結構見る機会はあります。

 

 

 

 

 

 

(右写真は2019年12月に撮影)

 

最後に。以前バードバスとして使用されていた

ガーデン内の器は、水を抜いてあり

多肉植物を用いたミニチュアガーデンに

アレンジされていました(左写真)。

 

野鳥にとってはちょっと残念な話かもしれませんが

この公園はやはり花や緑を人が楽しむことを

大きな目的として掲げているはずですので

これもまた1つの選択肢なのでしょう。

 

都市公園が中心なだけに生きものの数・種類は

決して多いとは言えませんが(それでも11種類いました)

こういう大都会にも野鳥が意外なほど飛来するのだと

認識していただく切っ掛けになったのであれば幸いです。

 

 

 

さて、本ブログの一般的な記事更新は

今回が最後となります。次は12月31日に

例年通り「新顔ベスト30」の企画を掲載いたします。

 

 

 

【12/19 横浜みなとみらいで撮影した生きもの】

アオサギ、イソシギ、オオバン、コゲラ、スズガモ、トビ、ハジロカイツブリ、ヒヨドリ、ホシハジロ、ムクドリ、ユリカモメ

 

 

 

 

★次回、生きもの探索ツアー「首都圏生きものめぐり」は

 2022年1月16日(日)に開催いたします。

 行先は「皇居外苑(予定)」でございます。

 現在お申込を受付中です。ご興味のある方はこちらよりお申込ください。

 (講座の概要につきましてはこちらをご参照ください)

 

 

【小学校6年生までのお子さんのご参加につきまして】

小学校6年生までの方は、初回500円でご参加いただけます。

ただし、御父兄の同行をお願いいたします。