未だかつてない近さ(泉の森&ふれあいの森) | 首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

首都圏生きものめぐり ~関東の動植物に会いにいくぶらっと散歩~

雑誌編集者である著者が自ら首都圏の公園や自然地に足を運び、そこで出合った生きものの情報をお届けします。
都会の印象が強い東京にも、カワセミやタカ、多くの昆虫が暮らしています。「首都圏ってこんなに生きものが多いのか」と驚かされる情報が満載です。

大和市の泉の森&ふれあいの森

バードウォッチングに適している一方で

早春~晩春にかけて山野草が多数開花するスポットです。

特に、森の中に結構な数のミスミソウ(雪割草)が生えるため

毎年足を運んでいます。また、園芸品種も豊富です。

 

 

 

 

 

1羽だけでしたが、アトリに会うことができました。

今年はそろそろ見納めか?と思っていますが

昨年は4月下旬に川越で遭遇しておりますので

まだまだ「お別れ」ではないかも?

 

 

 

 

 

 

オオカンザクラで吸蜜するメジロ(左)と

水を飲んだ直後のアオジ(右)。いずれもコモン枠。

基本的に珍鳥の出るようなスポットではないのですが

一方であまり「ハズレ」がないため、

バードウォッチング初心者の方におススメです。

 

 

 

 

 

 

春らしく花壇等の花の数も増えて、園内は華やいできましたが

今年は右写真のように広場でのマツコ・デラックスの大嫌いなBBQは禁止に。

一見、感染症対策の一環のように見えるかもしれませんが

実は一部のどうしようもない連中のマナー違反が原因でして

ゴミのポイ捨てや騒音などが続いたため、こういう形となりました。

そのため、この先コロナが落ち着いても暫くBBQはできません。

 

 

 

 

 

 

まあ、そういう人の都合はあまり関係なく

園内の花はきれいに咲いています。

クリスマスローズもちょうど最盛期でした。

ここは株が大きくてがっしりとしたものが多く、

土や日照などの条件などが良いらしいことが窺えます。

 

 

 

 

 

やや高台のバラ園周辺にも、クリスマスローズがたくさん。

この花は下向きに咲く傾向があるため

盛土するなり傾斜に植えるなりして、

下から花と向き合えるような工夫をするといいみたいです。

(盛土すると水はけがよくなる効果もあると聞いています)

 

 

 

 

カモ(特にヒドリガモ)の多数飛来する池へ移動。

来た時には水面が閑散としており、

一足早く北国に帰ったかと思いきや……↓

 

 

 

 

 

なんのこっちゃない。

陸地でメシ食ってただけでした。

 

ちなみに「アメリカヒドリ」の姿はナシ。

ただ、まれに頭部に微かな緑色が混じる個体がいるので

アメリカの遺伝子が入った個体もゼロではないみたいです。

…という書き方をすると外来種との雑種みたく聞こえますが

アメリカryも無印のヒドリも普通に北国から飛来するもので

全く気にする必要はないと思われます。

 

 

 

 

 

オナガの集団。

このあと池の畔で水浴びをしていました。

カラスの仲間で鳴き声も汚い(爆)のですが

その美しさゆえ、結構バードウォッチャーからも人気のようです。

(ただし、同じカラス科ならレア度の高いカケスの方が人気は上)

 

 

 

 

 

 

最近知ったのですが、泉の森は遊水地なのだとか。

一昨年の19号台風時も水害の緩和に役立ったのでしょうか?

もちろん、今は全く水没時の面影はありません。

鳥も普通に飛来していますしね。

 

境川遊水地公園や新横浜公園、荒川第一調節池などと同じく

防災公園と自然公園の両方の機能を併せ持っていると言えます。

 

 

 

 

 

 

さて、この日のメインディッシュである山野草関連。

お目当てだった雪割草はしっかりと確認できました。

若干訪問するのが遅れたためか、花は少々くたびれ気味。

それでも株数は相変わらず多く、嬉しく思います。

 

 

 

 

 

カンアオイの花。本当に地味です(汗)。

初見時に実と勘違いする人は8割を超えるんじゃないかと。

 

 

 

 

 

シュンランも観察できましたが、やはりサクラと同じく

例年よりやや早めに咲いているように感じます。

ところでこれは自生なのか? 誰かが植えたのか?

近くに品種名を記したプレートがあったので

植えたもののように感じる一方、林内に生えてきたのを

案内するために後付けでプレートを設置した可能性もあります。

いずれにせよ、大事に見守っていきたいものです。

 

 

 

 

 

 

ちなみに地味な野生ランとして知られるシュンランですが

色々な交配で多彩な色のものを作出したり、

鉢でショーに出展するなど、その筋でも人気です。

ラン科の鉢というと胡蝶蘭みたいなのを想像しがちですし

実際そうした華やかな花が人気なのも間違いありませんが

自然派志向の高まりゆえか、こういう方面でもよく使われます。

 

上の写真は、3/31(水)まで東京ドームシティで開催中の

世界らん展2021で撮影したものです。入館料はかかりますが

色々なランの世界を楽しめますので、興味のある方はぜひ!

 

ちなみに、本当は日本で一番地味でどこでも見かけるランといえば

シュンランではなくネジバナだと思われますが、

そのネジバナも園芸用に鉢で育てる方はいらっしゃいます。

 

 

 

 

 

一通り撮るべき花は押さえたので、再度池の方へ。

木製フェンスにジョウビタキのメスが乗っかっていますが

右のご夫婦(だと思う)は気づいていない御様子。

……派手なオスなら気づいたんだろうか?

 

 

 

 

 

このジョウビタキは妙に警戒心が薄く

私がフェンスのところで荷物の整理をしていると

目の前1.5m程度の位置にとまりました。

念のために言っておきますがエサなんてあげていません(迫真)

(そもそも私は生まれてこのかた野鳥に給餌した試しがない)

 

 

 

 

 

私のカメラでこれだけ微細な羽毛まで撮るには

相当の近距離でなければ無理であることはご理解いただけるはず。

この後もフェンスにカメラを固定して撮影する私に対し

ジョウビタキはまるで逃げる素振りを見せず

それどころか接近すらしてくるほどでした。

 

結局、撮り飽きて私の方が先に退散(爆)

……一体何だったんだろうかアイツは?

 

 

 

 

 

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【3/7 泉の森&ふれあいの森で撮影した生きもの】

アオサギ、アオジ、アトリ、エナガ、オオバン、オナガ、カルガモ、キジバト、キセキレイ、コガモ、コゲラ、コサギ、シジュウカラ、ジョウビタキ、ツグミ、バン、ヒドリガモ、ヒヨドリ、ムクドリ、メジロ、ヤマガラ

 

 

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