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天氣後報

東京の隅っこにある小さなカフェ周辺の人・事・モノ

『ルーチカ図鑑 鉱物 II 』 では珪酸塩鉱物を特集し、その中で図鑑のページを水晶、雲母グループ・・・・・青い鉱物・・・・・などとまとめましたが、その中で「蛍光する鉱物」の頁がありました。

もともと蛍光が好きで蛍光する雑貨を作っているくらいなので、鉱物においても蛍光するモノにはかなりの愛情があります(笑)

長い間、コレクションしたものや、業者さんにわがままを言って集めてもらったものなどが結構たくさんたまったので、 昨日のカフェで、蛍光鉱物のワークショップを行いました。


ワークショップといっても、きちんとした市民講座みたいなものとは別で、鉱物好きによる鉱物好きのための雑学話と実験あそびといったところですが、とりあえず、テキストも『鉱物手帖06』として作成しました。



天氣後報-鉱物手帖06/きらら舎



天氣後報-蛍光鉱物/cafeSAYA

今回揃えた蛍光鉱物は、かなりマニアックなものも多く、定期的に入荷するのは困難なものばかりだったり、イベント価格での販売だったりしたので、もう少し展示しておきたいのですが、

来週は別の鉱物を展示販売予定のため、これらは後日きらら舎(通販)にて販売します。


来週の営業日とその翌週のルーチカカフェでは『ルーチカ図鑑 鉱物』 に掲載した(博物画のモデルとなった)鉱物の展示と、ミュンヘンショー仕入れをメインに鉱物標本の販売を行います。


蛍光鉱物ワークショップについては、参加された方の撮影時間を考慮していなかったので昨日は予定時間をオーバーしてしまいました。

次回はきちんと参加者の方が蛍光を撮影できる時間も考えて、午後5時半から7時の時間帯にて行う予定です(予約時間は5時から7時半とします。ワークショップ開始後も6時までは飲食可能です)。

日程は来年1月18日(土)を予定しています。

明日のカフェは蛍光鉱物特集。

写真なんかとってないでせっせと箱詰めしろよ・・・・なんですが、「どんな感じ?」とか聞かれたので写真とりました。


ハックマン石と方ソーダ石。



天氣後報-蛍光鉱物/きらら舎


天氣後報-蛍光鉱物/きらら舎



天氣後報-蛍光鉱物/きらら舎


テネブレッセンスも確認できます。

蛍光ワークショップではもっとでっかい結晶で実験します。



天氣後報-蛍光鉱物/きらら舎


天氣後報-蛍光鉱物/きらら舎

長波でこの蛍光はファンタスティック!!!です。





コールマン石(Colemanite)。

硼素の主要な鉱石(※)です。


シュツルンツ分類では硼酸塩鉱物に分類されます。

その名の由来などは以前、販売分を紹介したブログ記事に書いたので省略します。

http://ameblo.jp/sayanet/entry-11197864473.html


硼酸塩鉱物は水に溶けやすいものが多いのですが、コールマン石は水には溶けないので、保管も楽です。水には溶けないですが、お湯には溶けるので、ご注意ください。

水中花にして楽しみたいところですが、やめておきましょう(笑)


今回のルーチカカフェは鉱物図鑑 鉱物 I と II についてのカフェイベントなので、コールマン石は登場しないのですが、今週末に「鉱物の蛍光・発光」ワークショップを行うため、図鑑で特集した分類に属さない鉱物でも、蛍光するものを含めました。


コールマン石は前述のブログ記事で販売したような結晶が美しいものと、塊状のものがあります。


天氣後報-コールマン石/きらら舎

硝子の花のようです。



一方、塊状のものは、ただの白い塊なのですが、こちらは今週末に活躍予定です。



天氣後報-コールマン石/きらら舎

ブラックライトで青白く蛍光します。

もともと白いものが白く蛍光するので、それほどぱっとしませんが、それでも、ぼんやりと光る感じは幻想的です。

さらに燐光もします。

鉱物の中には数日間も燐光するものもあるようですが、通常はほんの少しのことなので、微妙ですが、

暗闇にかすかに見える白い物体→ぼうっと光る→ふわっと消える

そんな感じの燐光です(この「ふわっと」が燐光)。


ちなみにワークショップでの燐光はハックマン石では蛍光色と燐光色が異なるため、わかりやすく、観察は楽しいです。


また、コールマン石は、その炎色効果も楽しい鉱物で、来週末の月光カフェではミュンヘンショー仕入の鉱物標本の販売に加えて、ルーチカ月間としては鉱物の炎色効果の実験を予定しており、コールマン石でも試してみる予定です。


「鉱物」と「鉱石」。混合されている場合が多いのですが、「動物」「植物」・・・・という博物学的な分類として、正しくは「鉱物」。

「鉱物」を用途に分けて分類する場合に、「宝石鉱物」「造岩鉱物」・・・・・という分類で「鉱石鉱物」となります。
定義は「人間の経済活動にとって有用な資源となる鉱物」。

場合によっては「鉱石」というと、そういう資源を含有する岩石も含まれます。

金を含んだ金鉱石、鉄を含んだ鉄鉱石などが有名ですが、実際にそういう名前の鉱物があるわけでないので、「鉱物」と「鉱石」の違いは理解できるかと思います。

23日のワークショップに間に合いました。



天氣後報-鉱物手帖



オフセット印刷 A6 8ページ


表紙・・・砂時計構造の透石膏

P.2 ・・・・蛍光と発光

      蛍光の仕組みや紫外線について。

P.3 ・・・・鉱物の蛍光と発光

      ワークショップでは、鉱物の蛍光に関与するアクチベータのことや、

      蛍光する鉱物の雑学的なお話をします。

P.4-5 ・・蛍光鉱物リスト

      ワークショップでは、 リストの中から、実際に長波・短波のブラックライトで、

      蛍光や燐光を観察します。

      ハックマン石については蛍光・燐光のほか、テネブレッセンスについても観察します。

P.6 ・・・・螢石の蛍光実験

     ワークショップでは、いろいろな産地の蛍石を紹介し、ブラックライトでその蛍光を観察します。

     その後、産地別に試験管を使った燃焼実験とその後の蛍光についてを観察。

     また、鍋での燃焼デモンストレーションを行います。

P.7 ・・・ ハックマン石と火打石の発光実験

      ワークショップではハックマン石を熱して、その発光を観察します。

      また、火打石の雑学ネタなお話と、いくつかの「火打石」鉱物で、

      実際に火花を散らす体験をします。


今回は、通常、あまり見ることのできない鉱物の蛍光を観察できるように、いろいろご用意しました。

撮影は暗い中で行うため、難しいかもしれませんが、手振れ防止と露出を調節して撮影にもチャレンジしてみてください。


鉱物手帖は、蛍石の燃焼実験用のキット付で23日以降、きらら舎でも販売します。

また、23日にご参加いただいた方にもキットと手帖を差し上げます。

これは鉱物じゃないのですが、二枚貝の化石が方解石化しているということで、入荷しています。



天氣後報-方解石化した二枚貝/きらら舎


天氣後報-方解石化した二枚貝/きらら舎


天氣後報-方解石化した二枚貝/きらら舎

かなり大きく、貝の形がはっきりわかる標本です。

23日に販売します。大きいので在庫として保管したくないため、すべて2~4割引きにしています。

また、ワークショップ時には1つ、割ってみる予定。