天氣後報 -7ページ目

天氣後報

東京の隅っこにある小さなカフェ周辺の人・事・モノ

オーダーやカフェで販売分にはセピア色系でミニチュア試験管にも詰めているバルト海の琥珀を入れているのですが、今回は、カフェの蛍光鉱物特集で販売した琥珀を割って入れてみました。

大きさの違う欠片を複数入れています。



天氣後報-万華鏡/きらら舎

上の2つが通常時。

琥珀メインなので、あまりよけいな石は入れていません。

歯車の真鍮色と琥珀の色が、まるでコーディネートしたように同系色として似合っています。

逆に藍晶石とブルーカルセドニーの淡い水色がセピア色に懐かしく優しい雰囲気を添えました。


下の2つがブラックライト照射時。

琥珀の蛍光が強いので、繊維石膏の細長い欠片や歯車に光が映って華やかです。

蛍光石細粒は通常よりも少な目にしました。


なお、ブラックライトですが、一昨日のワークショップでもお話したのですが、

ブラックライトとは、可視光よりも波長が短い光です。

虹を思いだしてみると、赤、オレンジ、黄色、緑、青、藍色、紫・・・の紫色よりも波長が短いもので、

ブラックというくらいですから、目には見えません。

ただ、その波長の光だけを出すライトというのはなかなかむずかしく、

通常はピークの波長を可視光より短くして、含まれる可視光をできるだけカットしているわけです。


以前、安価で販売していたカプセル型のものや、最近100円均一で販売されているブラックライトはピークが380nmくらいで、可視光がかなり含まれます。

つまり、紫色、藍色、青色の光が混ざっています。


万華鏡撮影の際に使用しているものは、LEDでペン型ですが、ピークが375nmです。

撮影時はのぞきながら暗い処でブラックライトをチェンバーに照射し、一番きれいな位置で撮しています。



銀河ドーナツの新しいヴァージョンです。

・・・・・といっても、基本的なデザインはそのままです。



天氣後報-銀河ドーナツ/止まった時間ver.3

アンティーク風の時計文字盤パーツと本物の時計部品、小さなフィルムを入れています。


下半分は基本透明ですが、セピア色のもやもやがあります。



天氣後報-銀河ドーナツ/止まった時間ver.3

ブラックライト照射時。

今回ブラックライトで上の青い銀河部分が蛍光します。

リングドーナツのチョコがけのイメージ。




天氣後報-銀河ドーナツ/止まった時間ver.3

銀河粒が蓄光します。

銀河部分にあるのは青色の星々。

透明部分は青緑色の星々。

サイズもいろいろ異なります。


写真ではわかりませんが、層によって銀河をかえているので、肉眼では立体感があります。




ちびっこオーケン石を入荷しました。



天氣後報-オーケン石


状態はあまりよくありませんが、安いです♪


いくつかギロル石も混ざっています。

小さな標本壜に入れて店頭にて販売しています。

随伴している鉱物やギロル石については店頭にてご説明します。

蛍光する鉱物のワークショップ。

第2弾は方ソーダ石。



天氣後報-蛍光鉱物ワークショップ/方ソーダ石

売れてしまったので、残りは3つとなりましたが



一般的に方ソーダ石は青色で蛍光しない標本のほうが多いのですが、今回の標本は蛍光鉱物特集として入荷したものです。

他の鉱物も混合された岩石の欠片ですが、ブラックライト(長波)で蛍光する部分が方ソーダ石です。



天氣後報-蛍光鉱物ワークショップ/方ソーダ石

長波でこのように鮮やかに蛍光するのは魅力的です。

まるで火鉢の炭、暖炉のマキ・・・・・みたいです。


産地によっては長波で黄金色、短波で赤色に蛍光するようですが、

今回入荷したグリーンランドのものは長波と短波でほぼ同じオレンジ色です。

しかし、短波より長波のほうがより強く蛍光します。


面白いのは、上の写真は肉眼で見たとおりなのですが、露出をかえると写真では赤みが減って写ること。



天氣後報-方ソーダ石/きらら舎

上の写真がそれ。

実際よりもかなり黄色く写りました。


実際には下記販売分の個別指定Cのものと同じ標本です。


個別指定A(一番上の3つのうち左)


天氣後報-蛍光鉱物ワークショップ/方ソーダ石



個別指定B(一番上の3つのうち中)


天氣後報-蛍光鉱物ワークショップ/方ソーダ石



個別指定C(一番上の3つのうち右)


天氣後報-蛍光鉱物ワークショップ/方ソーダ石








蛍光鉱物。

まずは琥珀から。


琥珀の英名、Amberはアラビア語の「كهرمان (アンバード・・・アラビア語なので左の単語は右側から読みます)」によります。意味は龍涎香で龍涎香の香りと琥珀の香りが似ていることと、海で採集される(龍涎香は鯨由来なので)ことなどから混同されたものと思われます。


カフェでは人工琥珀のワークショップをしています。

ここで使用している松脂も蛍光します。また、ミニチュア試験管に入れている琥珀の小さな欠片も蛍光します。ただし、白っぽい青緑色であまりきれいではありません。

(この蛍光はカフェでご覧いただけますほか、11月27日販売予定の人工琥珀キットや販売中のミニチュア試験管入琥珀標本にて、ご確認ください)


今回は蛍光が美しいものを3つ、ご紹介します。




バルト海産

4~5千年前のマツ科の針葉樹の樹液から揮発成分が抜けて硬化したものです。



天氣後報-蛍光ワークショップ/琥珀


天氣後報-蛍光ワークショップ/琥珀

表面を研磨したものです。

透明度があるので、結構きれいです。


販売分


天氣後報-琥珀/きらら舎


A(左)


天氣後報-琥珀/きらら舎


B(真ん中)


天氣後報-琥珀/きらら舎


C(右)


天氣後報-琥珀/きらら舎


追加アップです


天氣後報-琥珀/きらら舎


天氣後報-琥珀/きらら舎

個別指定でDとFとHはきれいに透明度のある蛍光です。



天氣後報-琥珀/きらら舎


EとGとJは不透明に見える表面からの蛍光。

蛍光もやや弱いです。


天氣後報-琥珀/きらら舎



I の蛍光はかなり弱いです。


天氣後報-琥珀/きらら舎



スマトラのブルーアンバー



天氣後報-蛍光ワークショップ/琥珀


天氣後報-蛍光ワークショップ/琥珀

スマトラのブルーアンバーは蛍光が美しい青色で、価格もお手頃なので人気があります。


販売分


天氣後報-琥珀/きらら舎



A(左上)
天氣後報-琥珀/きらら舎



B(右上)
天氣後報-琥珀/きらら舎



C(左下)
天氣後報-琥珀/きらら舎



C(右下)
天氣後報-琥珀/きらら舎



追加アップです。



天氣後報-琥珀/きらら舎

アルファベットを書くのを忘れました。

上の段左より、E、F、G、H、I。

下の段左より、J、K、L、Mです。



天氣後報-琥珀/きらら舎

明るい処で白い紙の上に乗せたままなので、わかりづらいですが、こんな感じの蛍光です。




ドミニカのブルーアンバー



天氣後報-蛍光ワークショップ/琥珀


天氣後報-蛍光ワークショップ/琥珀

ブルーアンバーといえばドミニカ。

琥珀は年代が古いほど価値があるとされている中で、ドミニカのブルーアンバーは特別です。

年代は2~3千年前ですが、その質と何より蛍光色が美しいため、高値で取引されています。