日中、ムッスメのお昼寝中に少し本を読む時間のゆとりができたので。

図書館で借りた子育て系の本を片っ端から斜め読みしている。

 

先日見学させてもらった、モンテッソーリ教育を取り入れている保育園の施設長さんの情熱と姿勢が本当に素敵で、関心を持って世界の教育手法の概要みたいな本にも手を伸ばしてみている。

 

・・・そして取り込みすぎて内容整理しきれなくてパンクしそうになるいつものパターン笑。

 

 

その一冊として借りた『モンテッソーリ教育×シュタイナー教育×森のようちえん 子どもの生きる力を伸ばす方法』は、様々な教育アプローチに取り組んでいる国内外の100ヶ所以上の施設への訪問調査を元に、大切なエッセンスをまとめた本。ということもあって、「何のために教育手法を学ぶのか」「子どもと関わる上で大切にしたいことは何なのか」がシンプルにまとめられていて非常に読みやすかった。

 

この調査の結果明らかになった日本の多様な学びの場・学び方については以下のWEBサイトにまとめられています。

 

 

 

 

詰め込むほど情報は増えていくけど指針が何なのかわからなくなってブレてしまいがちなので、これくらいシンプルに「何のために」を確認できるというのもいい本の一つの特徴かなと思いました。

 

 

生きる力=子ども自身が幸せに生きるための力

 

生きる力は、「心の力」「頭の力」「体の力」の3つでできている

 

一番大切で、小さいうちから育てたい「心の力」

 

どんな時でも、自分らしさを忘れず、できることを探し、何とかなると信じ、人といい関係を築くことで、幸せな状況を自分で作っていくための心の力。

→非認知能力、社会情動的スキルを育む

 

 

心の力を育てることで伸びていく「頭の力」

 

「学びや成長を楽しめる力」、これを目指したい、叶えたいから頑張ろうという自分の意志を持ち、意志があるから学習が効果的になり、効果的な学習をするから自信がつき、更なる目標へのやる気も出やすくなるという好循環が生まれる。

 

 

やりたいを叶えてくれる健康的な「体の力」

 

健康の土台となる生活習慣と、体を思うように動かせるための基本的な身体能力。

体の動きが限られてしまう特定のスポーツで鍛える、のではなく手足をたくさん使って自由に遊ぶことで、体の力、そして心の力を伸ばしていく。

 

 

 

 

世の中でオルタナティブ教育として名が知られている、モンテッソーリ教育、シュタイナー教育、森のようちえんでの教育には、共通した3つの原則がある。

 

 

 

①子どもの気持ちを受け止める

②手足をたくさん動かして遊ぶ

③こどもと親が一緒に楽しむ

 

子どもの気持ちを受け止める

 

心の力のベースとも言える自己肯定感。「〇〇ができるからという能力に対する自信」ではなく、「何ができても、できなくても自分は大切な存在と思える、存在に対する自信。

 

この自己肯定感は、自分の気持ちを周りに認めてもらうことで育つ。

何かができないというとき、もしかしたら失敗するかもしれない時も、やってみたい気持ちに共感し、丸ごと受け止める。

 

ありのままの自分を認めてもらい、心から安心できる経験をたくさんすると自己肯定感が育ち、「できるようになりたい」「やってみたい」という学びや成長な前向きな気持ちも育っていく。

 

 

手足をたくさん動かして遊ぶ

 

走ったり、登ったり、ジャンプしたり、ぶら下がったり・・様々な動きを自然としていく外遊びを思いっきり楽しむことで、体の力はもちろん心の力も育まれていく。

発達途中の体を思いっきり動かすには、頑張りが必要。「やりたい!」に向かって自分から体を動かし、自分の意志で遊ぶことで、目標に向かって頑張ろうという心の力も育つ。

 

特に、「真っ直ぐに立って歩く」という行為は走ることに比べて自分の意志で体のバランスをコントロールする必要があり、子どもと一緒にお散歩をしてたくさん歩くことが重要。

 

並行して、「手先・指先を使う」遊びも大切。

指先を自分の思う通りに動かそうとすることは、手先の神経や集中力を育てる。

 

 

子どもと親が一緒に楽しむ

 

0−6歳の子どもは、周りから言われた言葉を理解するよりも、「行動」を真似する日からの方が強い。大人の表情や振る舞いを見て吸収し、真似をしながら学んでいくことで自分のものにしていく。子どもに望む姿を、親自身が体現していく。

 

子どもに厳しく接する「強制型しつけ」ではなく、子どもと一緒に楽しむ「共有型しつけ」。

共有型しつけとは、子どもを思い切り遊ばせる、趣味や好きなことに集中して取り組ませる、遊びの時間を子どもと過ごすといった、子どものやりたいことを尊重し、子どもと楽しい時間を共有するような関わり方。

 

ふとん1ふとん2ふとん3

 

 

各手法について詳しく書かれた本ばかり読んでいると、どんどん「何をすべきか、与えるべきか」に傾倒してしまって、肝心な「何のために学ぶのか」をどこかにおいてきそうなので。

 

まず自分達が軸足を置く場所について「子ども自身が幸せに生きるための力を育む」ことを確認し、手法は数あれどそのために自分達は何が可能か?を楽しみながら工夫して向き合っていく道程なのかなとこの本を読んですとんと腑に落ちました。

 

 

この本を読むまでは、うっかり「あの保育園に入りたい・・」「こういう遊びをさせなければ・・」とちょっと思い込みかけていましたが笑

 

「〇〇をしなければ」「〇〇がなければ」ではなく、大切にしたいことを頭に入れながら、楽しんで関わっていけるといいな!と思いましたニコニコ