いつも図書館の受け取り専門のカウンター(蔵書がなく、他の図書館から予約した本が送られてくる)を利用しているので、本棚での偶然の出会いみたいなものが少ないのが少し残念なんですが。
カウンタースペースに、返却されたばかりで次の借り手が決まっていない本が数冊ディスプレイされていて、すきま時間にパラパラ読めるかなーと思って借りた本。
よくある読みやすい自己啓発系書物!と思いっきり斜めから読み始めたんですが、仕事で大事なこと、改めて確認したいことが結構つまっている良い本でした。
結論を出す
一歩踏み出す
人を動かす
軸を持つ
という4つの章からなっていて、特に「結論を出す」「人を動かす」のところでなるほどなと思うことがたくさんありました。
結論を出す
動き出すための大切なスキルとして
完璧じゃなくても、まずは「頭出しの結論」を出すことが説かれていた。
頭出しの結論を意見として場に投げることで、方向性として合ってそうなのか違いそうなのかを判断したり、そのポジショニングに対して別の意見も生まれやすくなる。
全部が完成していなくても、まずはベータ版として場に投じて、その反応を見て修正を繰り返していかないと、実装できるクオリティのものをいきなり作るのは難しい。
頭出しの結論を出すこと。ベータ版を作ることは、仮説を作ること。
早い段階で仮説を出して、この仮説に基づいて考え、検証していくことが実現可能性を高める。
仮説を作ったら、結論と根拠のピラミッドを作り、問題を構造化する。
一つの結論を確からしくする根拠を、3つくらいあげて組み立ててみる。
この結論と根拠のセットを人に伝えていく中で、仮説をブラッシュアップし、行動の質を高めていく。
→この仮説を立てる、という考え方、仮説検証のためにデータを収集する(データ収集ありきではない)という考え方は「イシューから始めよ」にも通ずる考え方だなと思ったので、しっくり頭に入ってきました。
人を動かす
反対意見や対立が生まれた時には、共通項からコミュニケーションをとっていく。
反対意見が生じた時こそその違いと共通点を丁寧に洗い出し、合意点を見出しクロージングに移っていく。
対立が生まれた時はその視座で意見をぶつけ合うのではなく、一段視座を上げて共通のゴールなど一致点まで視座を上げて達成のためにできることを共に考える。
言い方、伝え方は結構大切。
その意思決定に関わる人が前向きに関われるように、言い回しや伝え方を工夫するだけでも無駄な対立は避けられる。
最後の軸を持つ、のところの「自分の軸(判断軸)が定まっていなければ、尊敬するあの人だったらこんな時どうするか?という軸を仮置きする」という考え方も良かった。
20代の頃は、成長したい!欲求がめちゃくちゃに高かったので、片っ端から自己啓発本を読み漁り、素晴らしい経営者の方やリーダーの方のお話を聞きに行ってたくさん質問させてもらい、今よりこの本に書かれていることをちゃんと実践していたなぁと懐かしく思い返した。
いつの間にか年を重ねて、だいぶ小賢しくなってしまってそういう努力はとんとしていないし、自分をアップデートしている感。も感じれる場面が減ったなぁと思う。
子どもを産んで、3ヶ月ほどお仕事をお休みさせてもらって、少し自分の立ち位置を見直すゆとりをもらった感覚。
4月からは少しずつお仕事も再開していくので、改めてこの本から教わったことを少しずつ意識して取り組んでみようと思う