札幌の皮膚科専門医/美容皮膚科 女医 日景聡子です。

 

 
マスクの影響もあってニキビの患者様が相変わらず多いのですが、「洗顔はどうしたらいいですか?」とご質問を受けることがあります。
 
 
「朝はぬるま湯洗顔のみ」という言葉がありますね。
 
 
ここでいうぬるま湯は、お風呂のぬるま湯(38℃くらい)ではなく、体温より少し低い32-35℃くらいを指します。お湯と水の中間くらいですね。
 
 
アトピー性皮膚炎の方、乾燥肌の方(特に「何を塗っても乾燥する」という訴えのある方)、スキンケアが間違っていてたくさん擦っている方などには良い方法です。
 
 
ただし、万人に向く方法ではありません。
 
 
特に思春期ニキビの場合は皮脂の分泌が多くなっていますので、朝の石けんを使わないと過剰な皮脂が洗い流せません。
 
 
また、マスクで熱がこもって顔の局所温度が1℃上がると皮脂の分泌が10%増加する、という報告もありますので、これからの季節は皮脂が出やすいと考えた方がいいと思います。
 
 
詳しく知りたい方はこちらを↓
 
 
最近ではニキビ用石けんも増えてきています。
 
 
ニキビで悩む患者様は朝にも石けんを使う前提で、乾燥がひどい時は調節していく方がコントロールしやすいと思います。
 
 
石けんを使う時は、泡立てて優しく洗いましょう^^
 
 
 
 
ニキビ用石けんにはピーリング石けんもありますが、ベピオゲル・ディフェリンゲル・エピデュオゲルを使っている場合は効果が重なるため、乾燥やヒリヒリ感が増えることがありますのでご注意ください。
 
 
 
 
化粧品の「ノンコメドジェニック」というのは、ニキビができにくい作りということですが、表現が分かりづらいですね。
 
 
ニキビ用ラインのものを使うといいです。
 
 
AHAなどのピーリング成分が入っている場合、石けんと同様に刺激となる場合があるので確認しておくと安心です。
 
 
(乾燥肌・エイジングケアラインの製品は、こってりし過ぎていることがあります。親子で化粧品を共用されている際は確認してみてくださいね。)
 
 
メイクは、毛穴を塞ぎにくいパウダリータイプをお勧めしています。
 
 
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私が使っているビューティフルスキンのミネラルファンデーションですが、日焼け止め効果もあり、石けんで落とせるので肌に優しいです。(クリニックで取り扱っています。)
 
 
アトピー性皮膚炎やニキビでメイクに困っている方にご紹介しています。
 
 
ニキビというと「脂肌」のイメージが強いですが、乾燥が進むと毛穴が詰まりやすくなることが分かっており、特に大人ニキビの場合は皮膚のバリアが弱っているところに出ることも珍しくないんです。
 
 
マスクで擦れる頬、フェイスラインにニキビが出ている患者様が多いです。
 
 
リキッドファンデーションしっかり、ダブル洗顔しっかり、だとニキビに良くないんですよね。
 
 
ニキビ用化粧品(処方箋の保湿剤を使うこともあります)で保湿はきちんとしていきましょう^^
 
 
…というような内容を外来でよくご質問いただくので、お答えしてみました。
 
 
一般論になりますがご参考になれば幸いです^^
 
 
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