こんにちは。 札幌出身の皮膚科専門医/美容皮膚科女医のSatokoです。
 
久しぶりに、数年前に録画したTV番組を観ました。
その最中に化粧品会社のCMがあり、
コットンを使うシーンがあったのですが、
 
皮膚科的にはあまりよろしくない使い方だったので、
今日はそのことを書こうと思います。
 
 
コットンパッティングとは
 
コットンパッティングって聞いたことがありますか?
パッティングとは、叩くという意味ですね。
 
化粧水をしみ込ませたコットンで顔をトントン叩き、
浸透を高めようということですね。
 
このブログを続けて読んでくださっている方なら
もうお分かりと思いますが、
 
 
むしろ、トントン叩くことによって、皮膚への摩擦刺激が高まります。
また、コットンの繊維によって、皮膚に細かい傷ができることも。
 
こういったことを繰り返していると、
長期的に見て赤ら顔の原因になったり、肝斑・色素沈着の原因になります。
 
それから、コットンパッティングとは違いますが、
 
 
 
コットンで乳液を付けるのはOK?
 
私もかつて、デパートの某ブランドの化粧水と乳液を使っていました。
 
あまり書くとどこのブランドがわかってしまうので詳細は控えますが、
そこの基礎化粧品はコットンで付けることを推奨していたんですね。
 
そのブランドで売っている、大判のコットンも一緒に買って、
毎日頑張って塗っていました。
 
スキンケアについて当時深く考えていなかった私は、
やはりトントンと叩きながら化粧水を塗っていました。
 
乳液も、コットンに付けて塗り広げていました。
 
しかし、乳液も、最初はコットンにまあまあ付いているのですが、
次第に吸収されて表面に少ししか残らなくなり、
広げているうちに皮膚を擦ってしまっていたんですね。
 
乳液をきちんと塗り広げ、かつ皮膚を擦らないという、
ちょうどよいところで「寸止め」するのは、なかなか難しいです。
 
結果的に、知らず知らず
皮膚に負担をかけている方も多いのではないでしょうか。
 
市販の小さなコットンを使っている場合なら尚更、
塗り広げるのに時間がかかり、擦る回数が増えがちです。
 
結論としては、コットンを使いこなすのはなかなか難しいので、
個人的には手でつけることをお勧めしています。
 
手のひら全体に塗り広げたあと、顔を包むように優しく手を当て、
横方向に擦らないようにして、手を何回か移動させて乗せていきます。
 
小鼻とか、目の周りなど細かいところだけ
指で優しく伸ばすと良いです。
 
この方法は、日焼け止めの塗り直しにも応用できます。
 
パフで日焼け止めパウダーを乗せる場合は、
パタパタ叩かないように優しく伸ばして、
 
BBクリームなどの場合は、上記同様に
手のひら全体に伸ばした後に顔全体に優しく乗せて、
細かい部分のみ指を使うと良いです。
 
急いでいるとき、ガーっとやりがちなので、気を付けてくださいね。
 
 
こんなアイテムも気を付けて
 
同じ理由で気を付けて欲しいのが、
いわゆる「ポンポンチーク」。
 
まあるくチークを乗せられて、可愛い雰囲気を作れますよね。
 
しかし、やはり叩く刺激がかかるので、気を付けた方が良いアイテムです。
 
少し手間でも、パフやブラシなどで、優しく乗せた方が良いです。
ブラシは、人工の素材よりも、リスなど動物性のものの方が肌に優しいです。
 

以前ご紹介したビューティフルスキンでは、

ブラシやパフも売っています。
 
トライアルキットにもパフが付いてきますが、
このパフが柔らかくてとても使いやすいです。
 
パフ、市販のものよりもお値段は張りますが、
質が全然違います照れ
 
私は、赤ら顔(特に頬の辺り)が目立つのですが、
これは長年よく考えずにメイクとスキンケアをしてきたせいかな、と思っていますショボーン
 
今でこそいろいろ書いていますが、
かつてはコットンのみならず、ポンポンチークも愛用していました。
残り少なくなってくると、いっぱい叩いていましたし(笑)
 
もちろん、シミや赤ら顔を美容医療で改善させることは可能ですが、
毎日の習慣から気を付けないと、
どんなに高価で効果のある治療も水の泡になってしまいます。
 
 
スキンケアは、たくさんのお金をかけずに取り組むことができるので、
ぜひ見直していただければと思います。
 
いつも最後までお読みいただき、ありがとうございます。