佐高信の「毒筆啓上」 東京スポーツ毎月最終月曜日掲載
皆さんは東京スポーツという夕刊紙をご存知でしょうか?「えっあのプロレス新聞だろ?」とか「日本で一番安いエロ本じゃないか?」とかおっしゃる方がいるかもしれません。
意外に思われるかもしれませんが辛口評論家、佐高信さんは東京スポーツ、東スポの毎月最終月曜日に「毒筆啓上」というコラムを掲載されています。ほとんど単行本化はされておりませんのであまりよく知られていないと思います。今回はその1月分を話題にしてみたいと思います。発行日は1月30日です。
リード文として愛国という名で人の手足、そして生命を奪う戦争・・・アメリカは同じ過ちを何度も繰り返す、とあります。
まず、「アメリカでは共和党の議員までイラク派兵に反対しているのに、日本ではそうした動きにはなっていない。それは死者が出ていないからか。」と最初から誤解を受けそうな書き出しです。
「昨年の一月末に「ワシントン・ポスト」が掲載した風刺漫画が波紋を呼んだことがある。」で佐高さんが紹介している漫画は次のものです。
「両手足を失ったアメリカ兵が『アメリカ陸軍』と名札のかかったベッドに横たわり、当時国防長官だったラムズフェルドという名の医師が『戦争で鍛えられた状態だ』と話している。」「ラムズフェルドは記者会見で同じようなことを言ったので、それをもじって皮肉ったわけである。」
確かに、この漫画の患者はBATTLE-HARDENEDと「ラムズフェルド医師」に言われています。
この漫画に関して「統合参謀本部の議長や幹部が同紙に抗議書を送ったらしいが、両手足どころか生命を失ったアメリカ兵がその後ふえにふえた」
佐高さんはこの漫画のエピソードから、反戦川柳人の鶴彬をおもいだし、その代表的な川柳。
「手と足をもいだ丸太にして返し」
「万歳といった手を大陸においてきた。」
などをあげ、
「愛国という名で生命を奪われるか、奪われないにしても手足を失うようなものの立場から、鋭くそれを強いるものを撃つ川柳は、権力にとっては恐くて仕方のないものだったであろう。」
と結論づけて、ベトナム戦争の米兵がベトナム人の生首を持って歩く姿がテレビで報道されて自民党の幹事長が残酷だと抗議したことも引き、テレビが残酷でなく戦争の現実が残酷でその過ちを繰り返すアメリカとそれについていく日本を慨嘆しています。
風刺ほど権力にとって恐いものはないという佐高さんの言葉を聞いて私は去年末の佐高さんが司会を勤めた「「ちょっとまった教育基本法、共謀罪、憲法改正反対集会」での「皇室ギャグ寸劇」を思い出しました。佐高さんがなぜ、集会と直接かかわりのない皇室風刺の寸劇の司会をしたのかはわかりません。あの寸劇は私は見ておりませんが週刊新潮の報道を受けて週刊金曜日北村編集長と社長の佐高さん名で謝罪広告を出すようになってしまいました。最大の武器である風刺は使い方を誤りますと自らを傷つける凶器になってしまうというところでしょうか?