続・英語の散歩道(その10)-英語プレゼン競争と「川中島の戦い」 | 流離の翻訳者 果てしなき旅路

流離の翻訳者 果てしなき旅路

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴16年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

講師がキャラになって暫くして私は彼女にある提案をした。「毎回のレッスンで順繰りに生徒に英語のプレゼンをさせてみてはどうか?」というものである。

 

レッスンは45分×2=90分だったので、レッスンの最初の15~20分で生徒のプレゼンを行い、それに対する質疑応答などでレッスン前半を終了する。プレゼンのテーマは自分の仕事や趣味など何でもOKとした。なお、レッスンの後半は通常通り RAISE THE ISSUES に沿って進めるというものだった。

 

 

キャラは、その日のうちに私の提案を生徒に確認、生徒全員の了解を得た。全員が上級レベルの生徒であり、そんなプレゼンがやってみたかったようだった。翌週の最初のプレゼンは起案者の私が行うことになった。

 

 

週明けからプレゼンの準備に取り掛かった。何か日本的なものをやってみたかった。その頃覚えたばかりの単語でarchrival(最大のライバル・宿敵)というものがあった。その単語から浮かんだのが上杉謙信 VS 武田信玄の「川中島の戦い」(Battles of Kawanakajima)だった。とくに上杉謙信は、中国・魏の曹操と並んで私の好きな武将でもある。

 

Wikipediaなどで「川中島の戦い」について調べ、A4で4~5枚ほどの英文原稿を作成しプレゼンに臨んだ。出来はまずまずだったように思う。キャラが一番真面目に聞いていた。私のプレゼンにより以後の生徒のプレゼンのレベルが決まったように思えた。

 

 

なお、上杉謙信については頼山陽の漢詩「不識庵機山を撃つの図に題す」を10年以上前に若気の至りで英訳して以下のブログに掲載しているので追記しておく。

 

https://ameblo.jp/sasurai-tran/entry-11086628064.html

 

 

以後、自分の仕事に関して中古の工作機械の輸出入の話とか、趣味のフラメンコについて、花粉症に悩む女性が花粉症の歴史ついて …… などなど各生徒のユニークなプレゼンが聞かれるようになった。

 

 

私について言えば、ミクロ経済学から「無差別曲線と効用関数」、1980年代のディスコ・ミュージック「怪僧ラスプーチン」(Boney M)をディクテーションさせた後ラスプーチンの生涯について、「元寇」について、インディー・ポップと癒し系音楽 …… などなど経済学や歴史について、極力学術的なプレゼンを行った。

 

 

キャラのレッスンも私もGEOS小倉校でだんだん有名になっていった。また英語プレゼンの内容も次第にブラッシュ・アップされていった。