霊園から「これから収骨します」と電話いただいたのが献体した翌日火曜の14時頃。まもなくお迎えに行ったのでなんと29時間後のスピード帰宅となった。 

 

ずいぶん小さくなっちゃったね。

 

 

火葬してくれたペット霊園(やすらぎの丘)は母体が神社で評判も良い。

病理の先生も「ちゃんとしたところですよ。ウチのペットもお願いしたんですよー」と太鼓判。(札幌はヤ○ザのとこもあるから気をつけてー)

 

火葬前に直接電話してお願いした件もきちんと対応していただけていた。ありがたい。

 

帰宅してからいちおう確認。あーこの頭蓋骨は間違いなくハニどんだ。これでひと安心。

 

あとは剖検の結果を待つだけとなった。

 

きっと献体したら帰ってこないと思ってる人もいるよね。疾患によってはそういうケースもあるだろうけど、通常希望すればお骨は返してくれる。(それも今回こんなスピード帰宅)

 

可哀想という気持ちも、もちろんわかる。

 

でも私自身ご献体にお世話になっていることもあり学生がどんな思いで実習に臨んでいるかも理解できるし、何より愛犬を献体することで他の動物(伴侶動物も実験動物も)の苦しみを減らせる可能性がある。

 

また、二度も放射線治療を乗り越えさせてしまった愛犬が最期はどういう状態だったのかを知る責任がある。

 

 

ウチのコは相当可愛いし(親バカ) 、愛着もあって手放し難いけど身体はすでに"元入れ物"でしかないから。どのみちそこは乗り越えないといけない。

 

少しずつ、犬のいない生活にも慣れていくんだろうなぁ。

 

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一昨年のいまごろ。最高に可愛い

 

動物医療センターのHPには「献体のお願い」のページがあるし、センターにはパンフレットもある。

 

そのわりには電話のやり取りはスムーズとは言い難くて、もしやこれは歓迎されてない?と心配になったチワワ級の小心者。途中何度か「必要ないならいいですー」と言いかけた。笑

 

タイミングが悪かったのかもしれないし(学会シーズン) 、ウチは病院を離れて半年以上経ってるからかもしれない。

 

他大の獣医学部ではご献体が少なくて解剖実習が大変と聞いているけど、北大は違うのかなぁ。

 

まずは、安易に実験動物を使う時代ではない(勘弁してほしい)というのが大前提。

 

ご献体は必要なときに都合よくやって来るわけではないから、日頃から理解を求めて協力を募ることが必要なのに、肝心のホームページに具体的な情報は一切書かれていない。

 

飼い主側は、悲しみに暮れる真っ只中に可愛い我がコを渡す決断をしなければならなくて、そんなときに電話で問い合わせて詳細を確認するのはけっこうキツい。事前に検討するためにもホームページにある程度の説明は載せておいて欲しいし、受付もスムーズにお願いしたいし。(なんだか煩わせてる気がしたから)

 

デリケートな内容だけに表立ってお願いし難いことなのは理解できるけど、なんだかわからないものに大事なコは貸せないよね。動物たちのためにもう少し改善してほしいなー。

 

 

ということで、勝手に要点をまとめる。

 

今回、北大動物医療センターに献体を電話で申し出たところ

 

・事務の方が当時の担当獣医(教員)に確認を取り、病理の先生と直接やり取りすることに。指定された番号に再度電話をかける

 

以下、病理の先生(教授)とやり取り

 

・基本情報について提供(種別、年齢、体重、病歴、死亡日時、かかりつけ医など)

 

・遺骨の返却を希望するか否か

 

・剖検の結果は後日送付。希望すれば組織検査も実施してその結果も知らせるがどうするか

(組織検査の結果はかかりつけ医に送られ、かかりつけ医から説明を受けることになるとのこと。当然かかりつけでも費用が発生すると思うけどその辺については言及なし)

 

・火葬は「ペット霊園やすらぎの丘」(札幌市西区小別沢) に委託。費用は大学側が負担

 

・お骨は直接やすらぎの丘に引き取りに行くことも、送ってもらうことも可能(自己負担で送料2,200円)

 

・お骨の準備ができ次第、やすらぎの丘から直接電話が入るとのこと

 

・今回は引き渡し当日に解剖、翌日火葬、お骨の引き取りは翌々日の予定※

 

2024年5月時点、犬(チワワ)2.5kg、札幌市内の場合。

 

※スケジュールは大学側の都合にもよると思います。詳細は確認してください

 

 

 

 

獣医療に貢献したので表彰します🐶

 

あんなに毎日時間が足りなかったのに、愛犬を看取りすっかりもてあましてしまった先週末。

睡眠不足もこれで解消ーとはいかず、夜はちゃんと2〜3時間おきに目が覚める。まだ受け入れられないらしい。当たり前だね。

 

週末まで頑張ってくれたおかげでゆっくり一緒にいられたけど、ありったけの保冷剤を使ってシートに絡んで温度管理。お顔もあまり見られず寂しかった。

 

大学に献体した。

 

↑また来てしまった北大動物医療センター

 

息を引き取ったのが土曜の朝で、土日はセンターが休み。電話も繋がらないので引き渡しは月曜日。

 

亡くなって3日目、剖検にはかなりきびしい。

 

朝一でセンターに電話して献体を申し入れると、明らかに戸惑われながら「け、献体ですか…?あー…担当の先生が打ち合わせ中で、折り返しでよろしいでしょうか」。

 

そして、30分後にかかってきた電話は「担当の先生からは、直接病理のほうに電話を入れてくださいということなんですが…」と、ご丁寧に電話番号を告げられ微妙にたらい回し感。おやおや?

 

で、病理の先生とお話して(これまた途中から悲しみに暮れるどころではなくなる。笑)、昼前にはセンター到着。

 

この流れからも想像がつく通り事前にカルテを確認してくれているはずもなく、センターのカウンターで火葬の申込書を記入しながらざっと現病歴を説明した。

 

脳腫瘍と鼻腔内腺がんのWパンチだし放射線治療後の研究に役立てるのかなーと思っていたんだけど、どうやら病理解剖の実習用となるらしい。

 

医学部の場合、大学によって解剖実習の時期は決まっていて何週間もかけて行われることが多いので、お骨になって帰ってくるまでにはずいぶん時間がかかるのが普通。

 

ハニどんも帰って来るのは数ヶ月後かーと覚悟していたんだけど「今日解剖して、明日火葬にまわして、明後日にはお骨は渡せます」と言われ拍子抜け。これはうれしい誤算。

 

とにかく、いろいろ意表をつかれているうちに悲しいどころではなくなっていた。笑

 

長くなるので次に続く。

 

 

 

木曜から何も食べなくなって

金曜には水を飲むのも嫌がって

土曜の朝に旅立ちました。

 

一般的には食べなくなってから1週間くらいが目安。準備しようとしていた矢先に先を越されてしまった。苦

 

深夜3時にジタバタが止まらなくて、イーケプラも効かない、グリセリンは飲みたくない、アセプロマジンなんか絶対飲めない。

 

この苦しいのは何とかしてあげないとーと最後の御守りミダゾラムを鼻から噴霧。

 

寝たのは1時間くらいかなぁ。明け方にはまたヒンヒン鼻を鳴らしては寝て、を繰り返し。

こちらも寝てしまって、目を覚ましたときには下顎呼吸、大量に血便。家族を起こしてまもなくお別れとなった。

 

状況からいくと出血性ショックだろーか。大腸にも転移してたのかなぁ。痛かったね。

 

全然楽にしてあげられなかった。

何をどうやっても後悔するように仕組まれてるとしか思えない、犬とのお別れ。

 

また落ち着いたら書きます。

 

無理だと思っていたのに

 

 

今年も近所の八重桜の前で写真が撮れて

 

 

 

鼻腔内腺がんの放射線治療からは2年経過して、なんとか生きている。

 

詳細は過去記事

 

 

 

ウチの場合は腫瘍が小さいうちにみつけることができたので、受けたのはもっとも負担が少ない定位照射(SRT)3回。

 

かかりつけ医曰く、治療しなかった場合の余命は1年。

 

大学病院の資料によれば、鼻腔内腺がんSRTの場合2年生存率は32.1%。※

 

※北海道大学動物医療センター 放射線治療を受けられる飼い主様へ(補足資料2017)

https://www.vetmed.hokudai.ac.jp/VMTH/department/radiotherapy/report2017/

 

当時の愛犬の健康状態と放射線治療によるストレス、リスク、費用、残された時間を考えた末、治療を受けることに決めた当初の目標は1年半生きてもらうこと。

 

2年を超えたのはかなり運がよかった…

と言っていいものか?

 

もし今が、年齢なりに元気ならもちろん何も言うことはないけど。

実際のところは、放射線治療から一年後には脳腫瘍を併発し放射線治療。昨年末に鼻の腫瘍は再増大、分子標的薬開始→3ヶ月で中止。うーん、困難が多かった💦

 

生きていることへの感謝はある。ただ、一つ災難を避けても次から次へと問題が浮上し避けきれなくて、頑張らせてしまった分だけ犬にも申し訳ないとゆーかなんとゆーか。 

 

でも年ってそーゆーことか、とも思う。苦笑

 

まぁ欲張るからこーゆー考えになるんだな。今があるし、なにより楽しく過ごせた時間もたくさんあることに目を向けないとね。

 

とはいえ、今回の低気圧にもかなりやられている。昨日は朝から何度もグリセリンを追加して、寝て起きてばったばたの繰り返し。食べられず、当然薬ものめず病院へ。マロピタント、プレドニン、エンフロキサシンは注射してきた。

 

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意識はあって、ひたすら走っている。眼振、焦点発作あり。

 

何の試練か、生きるのも死ぬのも大変だ。

人間の勝手で飼わせてもらってるんだからね、最期までしっかり付き合うし、苦しいだけになったときはちゃんと眠らせる。もう頑張らなくていいからね。