以前は花壇でも人気がありました。

 近所の大きな団地にあるたくさんの花壇でも何年か前にはありましたが、だんだん少なくなってここ何年かは植える方もいません。

 

 

 なので久しぶりって感じでした。

 秋の花の主役はキクかも知れません。でも、キクって名前ですが、キクとは無関係のもあります。 

 

 

 「ダンギク」です。 漢字では「段菊」。 別名が「ランギク(蘭菊)」、「カリオプテリス」です。

 シソ科、カリガネソウ属の多年草です。

 

 

 生まれ故郷は西日本が中心のようですが・・日本以外では朝鮮半島、中国の海に近い所が住みやすいようです。

 こんなに綺麗にさいているのはもちろん栽培種ですが、園芸品種もいろいろ作られています。 最近の人気は「カリオプテリス・モンゴリカ(中国~モンゴルの品種で花色が青紫色)と在来種とのハイブリッドがいろいろ出されているようです。

 

 

 花の色も青紫色、薄い青、ピンク系、濃青まで多彩です。

 芳香のある花でもあります。

 

 

 葉っぱは短い柄があり、形は狭披針形~披針形~長楕円形、さらに卵形といろいろですし、厚みもあり、黄色い腺点もあります。

 鋸歯もあったり、なかったりといろいろです。

 

 

 草丈は30~80cmほど。

 花はもう有名です。この段になって咲くところから付いた名前です。

 3段くらいに付くのが多いのですが、多い時は6段、7段と咲きます。

 

 

 花はシソ科らしく、唇形花です。

 下唇の中央の裂片が大きく、周りの裂片は細かく裂けています。

 雄しべは4つ、葯は青紫色で長く突き出ています。 雌しべは1つで花柱は2つに分かれますが、これも長く突き出ています。

 

 

 出来る果実は小堅果です。 

 この花、キクの仲間ではありませんが、あの「カリガネソウ」や「ムラサキシキブ」に近いそうです・・花からは想像できません・・。

 

 

  この花、意外な所で有名のようです。本人に聞いたのではないのですが・・・です。それは「遺存種」というそうです。氷河期(7万~2万年前)に大陸と陸続き(北方)だったころの名残のようです・・高山植物みたいです。

 

 

 このダンギク属、世界には16種だそうで、そんなに多くありません。

 でもその内の14種は中国にいるそうです。