今シーズンは地球温暖化とエルニーニョ現象の影響で過去にない程の少雪と高温に見舞われ、地元の剣山の他、ハチ北や大山など西日本の大きなスキー場も2月末から3月上旬には閉鎖に追い込まれた。お陰で予定していたレースの大会も次々に中止が決定し、子ども達にとっては実に残念なシーズンになった。ところが、3月に入るとエルニーニョ現象が終息した影響か寒波が何度も到来し、真冬並の寒さになった。毎年3月の上旬から中旬にかけて冷え込む時期があるが、今シーズンは例年以上に寒さの持続する時間が長く感じられた。県内の腕山でも一時雪の量が激減し、営業終了が早まるのではと心配されたが、3月上旬に何と約20cmの積雪があった。前週までシーズン終盤のような状態だったゲレンデは一面新雪で覆われ全面滑走可能の状態に。折角のチャンスなので半日滑る予定で子どもを連れて山に登った。これで腕山に上がるのは今シーズン11回目になる。何度も山を登っていると行き道の曲がるタイミングも体が憶えていて、目をつぶっていても運転できると言えば大げさだが、実にスムーズに移動ができる。この日も道路にほとんど雪がなかったので藍住ICから現地までわずか1時間10分で着いた。ゲレンデに出ると、見事な雪景色。先週は完全に土の部分だったタクイラコースも真っ白だ。まずパノラマコースを一本降りる。気温は-1℃と冷え込んでいたので、バーンは少し堅めだったが、自然雪と人工雪が混ざった最高の状態だ。最初に長女と1時間、長男に交代して1時間、午前中はずっと雪のいい状態が維持された。それに人も少ない。多分降雪直後の平日に訪れたスキーヤーが多かったのだろう。あまりの暖冬に早々にスタッドレスを外して上れなくなった人もいるかも知れない。リフト待ちも長い時で2・3分程度で快適な一日を過ごす事ができた。
(期日)2007年3月 (宿泊)日帰 (移動手段)車
(腕山HP) http://www.town.ikawa.tokushima.jp
本来この日はジュニア部の練習に空けておいたのだが、超暖冬のため練習場所の剣山スキー場が2月4週でクローズ。もう一方の腕山は人工降雪機をフル稼働し、西日本では珍しい全面滑走可能になっているのでここで子どもたちと自主練習をする事にした。ところが8週連続で雪山に上っている長女はスキーにも飽き気味。たまには友達と遊びたいというのでこの日は不参加。長男は年間滑走日数20日を目指しているので二つ返事で「行く」。朝、5時半に目が覚め、行く準備をしようと布団から起きあがる。隣で寝ていた長男の顔に手をやると熱い。凄い熱だ。前日寝る前にも赤い顔をしていたので心配だったのだが、長男を連れて行く事は諦めて筆者一人で上る事にした(結局長男はインフルエンザで40度2分まで熱が上がった)。この日は天気が良く、気温も山頂で最高14度まで上がった。汗ばむような陽気と言うが、汗ばむどころかじっといるとむせ返るような暑さだった。最初ウェアを着て滑っていたのだが、9時過ぎには耐えられなくなったので、アンダーウェアとプロテクターのみで11時過ぎまで練習。雪も約1時間でザクザクのシャーベット状態になり、どんどん人が増えてきたので早めに終了し、温泉に入って帰った。
(期日)2007年2月 (宿泊)日帰 (移動手段)車
(腕山HP) http://www.town.ikawa.tokushima.jp
昨年子どもたちが出場して苦杯をなめた井川町長杯。今年は市町村合併で三好市長杯となった。長男の今シーズン最大の目標はこの大会で3位以内に入ってトロフィーを貰う事らしい。10月の合宿の時にも護摩祈祷のお札にこのことを書いていた。この大会は剣山の大会のように小学校低学年と高学年のクラス分けがないので、まともに戦えば勝負は厳しい。しかし、普段長男とは競争相手の筆者だが、今日は何とか子どもの願いを実現し長男の喜ぶ顔が見たいという親心が強く芽生え、勝つための作戦を練った。
作戦その1 普段早朝から出かけている腕山だが、体力を温存するためこの日は昼の2時頃到着するよう出発。
作戦その2 お昼はうどんを食べ、熱やエネルギーに変わる炭水化物を補給してエネルギーを充填。
作戦その3 レース用スーツとスタートワックスで空気抵抗を軽減。
作戦その4 最後は神頼み。レース前にカツカレーを食べてレースに勝つ!
↑板に自ら磨きをかける長男 ↑カツカレーがなかったので、カレーを食べる。・・・意味なし
以上万全の体制(?)でレースに臨む。長男の今年の目標を聞くと、昨年は1位をとると息込んでいたのだが 、「3位以内」と意外に謙虚。先月の剣山レースを体験してそろそろ自分のポジションが見えてきたようだ。昼前に家を出発。お昼御飯は貞光の「のぶ」へ。店の入口に長男そっくりの人形が置いてあって驚く。何か御利益があるかも知れないのでお祈りをして店を出る。山を登ってゆくたびに、だんだん霧が立ちこめてきた。10m先が確認できない状況になって、果たしてレースをすることができるのだろうかと心配したが、昨年も同じような天気で夜には空が晴れたことを思い出し、今年も大丈夫だろうと思った。
スキー場に着くと既にジュニアの選手が何人か滑っていた。子どもたちもすぐに着替えてゲレンデに出る。ゲレンデの雪はザクザクだ。前日の雨に加えて3月並みの高温のためどんどん雪が溶けている。コンディションは最悪だが他の選手も同じ条件なので仕方がない。上まで上がって一本滑る。高温用のワックスを塗っていたのでまあまあ滑りがよい。しかし、上部も深い霧が立ちこめ前方の確認ができない。怪我をしてもいけないので練習は短時間で切り上げた。その後も一向に天気は回復せず、夕食後いよいよレース本番となった。
↑コースには深い霧が立ち込めていた ↑レース前のインスペクション
最初にコースの様子を調べるインスペクションがあり、一本一本ポールの位置を確認していった。コースは硝酸アンモニウムを捲いて随分固くなっている。相変わらず霧がすごいのでうっかりするとポールを見落としそうだ。そんな中、レースの時間が訪れ、インスペクションの時間が終わりを告げた。さてここから筆者は忙しい。レーススタートまでの時間にスタートワックスを6本の板に塗らなければならない。昼間にはスタート地点に調整台が設置されていたのだが、いつの間にか撤去されているので雪面に直接板を置き作業を始めた。しゃがみ込んでの作業は腰に大きな負担がかかる。ワックスを塗り、コルクで広げて馬毛ブラシをかける。この作業を三本もやっていたら身体がガクガクになってきた。6本を仕上げた頃には精根尽き果てた状態だった。他のジュニアの選手も何人かワックスを掛けている。筆者が仕上げた板を雪面に寝かせていたら、元キャプテンが「雪面に立てておかないとワックスが剥げますよ。」と教えてくれた。まだまだメンテには奥深いノウハウがある様だ。もっと研究を積まなければならない。
さて、スノーボードの部が終わってスキーの部になり、まず小学校女子からスタートする事になった。長女の順番は1番。スタート地点に昇っていって、スタートを待つ。たくさんのジュニアのメンバーが「頑張れ」と声をかけ応援してくれている。そしてスタート。スタートの号令と共に飛び出すべきなのだが、一瞬身体が硬直する。最初のスタートで緊張しているのか?「はよ行け!」と声をかけるとやっと滑り出した。見る間に霧の中へ消えていったので、どのようになったのかさっぱり分からない。続いて小学生男子。こちらも長男は1番。我が家は受付順が早かったので、みんな早いスタートになっているのだ。長男のスタートは良かった。視界の限界である1本目のポールまではいいダッシュをかけられた様に思う。その後どうなったのかはやはりわからない。
↑スタート前の長女 ↑スタート!勢いよく飛び出した。
↑長男もスタート! ↑結果はいかに?
そしていよいよ成人の部。メンバーを見ると香川や愛媛、遠くは兵庫からも参加者が集まっている。県内の出場者はほぼ半数。霧が出て様子が見えないのは筆者にとっては好ましい状況だ。他の選手と比較される事がないので何か分からないうちにレースを終わることができる。筆者の時間が来た。スタートと同時に勢いよく滑り出した。しかし、霧で前が見えない。ポールの位置を確認するのが後手になるので、ターンのタイミングがずれ込んでしまい、ポール際で急なターンをして板がずれる。何度もガリガリいう音を鳴らしながら、斜面の下までやってきてフィニッシュ!ラストはクラウチングで勢いよくゴールインと思ったら、視界の端に白いものが写った。あれは・・・ポールだ!最後のポールを見落とし、そのままゴールインしてしまった。慌ててブレーキをかけたが間に合わず。とぼとぼロッジに引き上げると、妻がいた。聞くと長女も長男も同じ所でポールを外したらしい。インスペクションの時にしっかり確認しておけば良かった。
そして結果発表。時間だけでも確認しようと記録を見に行った。長男は46秒43。長女は41秒50。二人とも失格(DQ)となっている。しかし筆者はポールを外したにもかかわらず、36秒27と結果が印刷されていた。どうやら審判員がポールを外したことを見落としたらしい。この結果、筆者の記録は公式記録に載ることになった。順位は18人中15位(2名はDQ)。つまりビリ2である。こんな恥ずかしい結果が載る位なら失格の方が良かったかも知れない。長男に結果の感想を聞くと「ポールの位置が悪い。」とのお言葉。いつもなら笑い飛ばす所だが、今回はポールを外して失格になる者が続出した事から、あながち間違いとは言えないかも知れない。
これで今年のレースは終わり。来年は子どもに全敗しないように頑張ります!(筆者談)
(期日)2007年2月 (宿泊)日帰 (移動手段)車 (腕山HP) http://www.town.ikawa.tokushima.jp
Jさんと休みが合ったので、平日スキーに出かける。前週は寒波の到来で県内にも雪がちらついたようだが、週が明けて20度を超す気温に雨が重なった。このお陰で大山やハチ北はほとんど雪が溶け、ゲレンデも壊滅状態に。コースを閉鎖したり、営業を中断・終了したりするスキー場も現れ始めている。本来ならば一番雪が多く、状態もいい時期なのに非常に残念だ。そんな中腕山は人工降雪機が威力を発揮し、全面滑走可能な状態。今年のような状態が毎年続いたら、数年後には西日本では徳島がスキーのメッカになっているかも知れない。さらにこの日は気温も下がったので、午前中は雪もよく締まりいいコンディションで滑ることができた。平日はやはりよく空いている。リフト待ちは当然なし。ゲレンデも初級コースは多少混雑していたようだが、中級コースは思いっきり飛ばすことができる。
↑全面滑走可能の腕山。しかし、トップシーズンなのに山の地肌が痛々しい
筆者は二日後のレースに備えて購入したスタートワックスを試してみる。ショップで教えてもらった通り、ペーストを薄く塗り、馬毛ブラシで磨いて準備OK。勢いをつけて上部からダッシュした。使った第一印象は、確かに雪面より一段高い所を滑っていくような感覚があるが、思ったほどスピードが乗るという感じはしなかった。ただターンの時に板の回転が非常にスムーズになったのは感じた。多分、上級者になって板にさらに力をかけることができるようになれば、ワックスの性能も何倍も発揮されるのだろう。4時間ほどの短い時間だったが、いい一日を過ごすことができた。
↑スタートワックス初購入。
外は雨が降り続き、気温も下がって風邪を引きそうな状態だったが、ロッジに戻って温まり結果を待つ。今回が最後のチャンスとあって時間が近づく度に緊張が増す。検定終了1時間ほどして閉会式が始まった。検定員の講評の後、結果発表。3級から順に合格者名が読み上げられていった。
そしていよいよ2級の発表。緊張感がぐっと増す。「合格者は・・・ゼッケン80番、sanodesuさん」筆者の名前が読み上げられた。その瞬間、これまでの四回の検定で肩を落とした事や前週大山で受けた仕打ち
、今シーズンでの合格を目指してジムでランニングに精を出した事などが頭に浮かび、胸がいっぱいになった。感動に続いて沸き上がる喜び。会場に誰もいなければ歌でも歌いながら辺りをかけずり回りたい気分だったが、気持ちを抑えた。しかし、それでも感情がすぐ表情に出る筆者。他の保護者の方から「ものすごく嬉しそうな顔をしている」と指摘された。
その時、筆者の携帯電話が鳴った。妻からだった。「ところで、検定の結果はどうだった?」心配していると言うよりも面白半分のような声。・・・「合格した。」と言ってしまうと面白くないので、「帰ってから言う」とわざと不機嫌そうな声で答えた。
会場でしばらく余韻に浸った後、家への帰路につく。どうやってこの喜びを家族に伝えようかと考えながら、車を走らせた。家には直行せず、途中温泉にたち寄り体の疲れを取りつつ作戦を練る。折角のお祝いの場に何もなければ寂しいので、ケーキ屋に寄ってショートケーキを四個買った。そして、家に戻り、玄関のドアを開けながら思いっきり機嫌の悪そうな声で「ただいま・・・」とつぶやく。本当はすぐにでも合格のバッジを見せびらかせたかったのだが、家族のいる居間へすぐには寄らず、黙々と自分の部屋で道具の後かたづけをした。
30分ほどして夕食を食べている家族の所へ向かった。食堂のテーブルでは長女がニヤニヤしている。「パパ検定どうだったん?」と意地悪そうな声で聞いてきた。
「受かったわー!ぎゃはははははははー。」
と叫びたい気持ちを抑えながら、「言わんでもわかっとるだろう。」と眉間に皺を寄せて長女をにらんだ。「またダメだったん?」と長女が言うと、わかっているくせに長男が「パパまたあかんかったん?」と口を揃えて聞いてきた。普段勉強で怒られてばかりいる子どもたちが力を合わせて父に屈辱感を与えようとしている。「そんな事言われん。」と言いながら目尻が下がって面白くて仕方がない妻。
よっしゃー!これで思い通りのシチュエーションになった。・・・時は来た!
ポンと合格バッジを食卓の上に投げ捨てた。
一瞬時間が止まった。
「・・・受かったん?」一番派手な反応をしたのは長女。筆者が大きくうなずくと、小さな目を二倍に見開いて「パパ受かっとるわ。」と大きな声を上げた。妻は平静を装いながら「やっと受かったんやね。」と笑顔をこちらに向けたが、そのコメカミがピクピク震えているのを確認した時、筆者は心の中で「勝った」と叫んだ。
「あーあ。もうこれでパパを馬鹿にできん。」 と悔しがる長女。 「やっと『真っ白』からおさらばできるな。」ひとしきり会話が弾んだ後、しばらく無言で様子を見ていた長男がニヤニヤしながら近づいてきた。何かお祝いの声をかけてくれるのかとじっと顔を見ていたら、筆者の横を通り過ぎ、机の上の合格バッジを手に取った。そしてゴミ箱へポイ。
「なにしよんじゃコラー!」
↑一番驚いたのは長女だった。 ↑文句を言いながらもケーキだけはしっかりと食べる長男と妻。
↑二級の合格証とバッジ ↑苦節1年・・・。遂に合格!





