名言(273) ― 旅に出ること | saniyのブログ ― 言葉に学ぶ

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これまで出会った言葉たちについて考えていくブログです。まず、名言から始めています。

この世で一番楽しいことの一つは旅に出ることだ。
[ウィリアム・ハズリット(イギリスの作家)]

旅は私にとって精神の若返りの泉である。
[アンデルセン(デンマークの童話作家)]

世界とは一冊の本であり、旅に出ない者は同じ頁(ぺーじ)ばかり読んでいるのだ。
[アウグスティヌス(古代ローマの神学者・哲学者)]

危険を冒(おか)して前へ進もうとしない人、未知の世界を旅しようとしない人には、人生はごくわずかな景色しか見せてくれないんだよ。
[シドニー・ポワチエ(アメリカの男優・映画監督)]

人間の幅を広げるものは3つある。人と会い、本を読み、旅をすることだ。
[午堂 登紀雄(プレミアム・インベストメント&パートナーズ代表)]

聡明(そうめい)な人間は、旅することによって、最も見事に自己を形成していく。
[ゲーテ(ドイツの文豪)]

ヨーロッパの国々は隣り合いながらも異なる顔を持っていて、都市ごとにそれぞれ特色があります。もちろんそこに住(す)まう人々も違っています。
そうした国々を旅することは非常に楽しい体験になるはずです。お金を持っていなくても経済的に余裕がなくても、人間的に豊かになることはとても大切なことで、旅は、その人の内面を豊かにしてくれるものなのです。

(語注: ・住まう=住んでいる。)
[リチャード・ブランソン(実業家)]
 

夏が来れば思い出す/はるかな尾瀬(おぜ)/遠い空/
[
唱歌「夏の思い出」より。作詞:江間章子。]

・山路来(やまじき)て/何(なに)やらゆかし/菫草(すみれぐさ)

・荒海(あらうみ)や/佐渡に横たふ/天河(あまのがわ)
・旅に病(や)んで夢は枯野(かれの)をかけ廻る(めぐる)

(語注: ・山路来て=旅中、山道を通りかかって。  ・菫草=道ばたにひっそりと咲いている菫の花に。 ・何やらゆかし=なぜか心ひかれることよ。 ・横たふ=横たわるように佐渡ヶ島にかかっている。 ・旅に病んで=旅中、大坂で病気になり、泊(と)まった宿の病床で。 ・夢は枯野をかけ廻る=初めて行く九州に行き着いて美しい自然や人たちに触れ、佳い句をつくりたいという思いは冬の戸外の枯木ばかりの野原の中をかけめぐるよ。 ※芭蕉はこのあと、九州にたどり着くことなく、旅中のその宿でまもなく亡くなった。この句は辞世の句とされている。)
[以上、旅を愛した松尾芭蕉の旅中の句。紀行文「野ざらし紀行」「おくの細道」他より。]
 

・こしかた/ゆくすゑ/雪明かりする

・分け入っても/分け入っても/青い山

・鉄鉢(てっぱち)の/中へも/霰(あられ)
(語注: ・こしかたゆくすゑ=来(こ)し方行く末(すえ)。旅中、来た方向と行く方向に。 ・鉄鉢=僧侶がお布施を受ける托鉢(たくはつ)の時に食物等を受け取るのに用いる鉄製の丸い鉢。山頭火は僧の姿をして旅をしていた。)
[以上、旅を愛した種田山頭火の旅中の句。]




普段見慣れたものとは違っている土地柄・大小の自然や景色・街並み・人たち・当地の人たちの物の見方や考え・風俗風習・食べ物などに新たに触(ふ)れていく旅。そういった旅に出ることは、楽しくて精神が若返っていくものであり、旅の経験を通して人は、出会いとその影響のもと、見聞見識を広げ、自己を豊かに形成していくと述べている。
[追記更新:24/03/09]

 

※※ 
今回のぶんと内容が関連するぶん 

・名言(226) ― 途中の過程を楽しむこと
・名言(170) ― 自然から学ぶこと
・名言(26) ― 人生における邂逅のこと



※※※  
次の★に、当ブログで投稿した名言のうち、特に佳(よ)いと思った名言を、「名言・100選」としてリンクしました。
 
★名言・100選
また、次の★★に、当ブログでこれまで投稿した投稿記事[名言(1)~名言(273)]を事項別に分けて リンクしています。
 ★名言の投稿記事 ・ 事項別一覧


尾瀬

 

分け入っても/分け入っても/青い山
[種田山頭火]