先週はオペラにバレエに日フィル定演と盛りだくさんなうえにWヘッダーで力尽きて
アマオケのTBSKさんはPASSしてしまいました面白い演目だっただけに残念でした
東京交響楽団 第666回定期演奏会
Cond:ジョナサン・ノット Flt:甲藤さち(東響首席) ConM:水谷晃
2018年12月15日 サントリーホール大ホール
【第1部】
密度21.5 《無伴奏フルートのための》 (E.ヴァレーズ)
~プラチナ製フルートの吹き初め用に作曲題名は白金の密度
アメリカ 《1927年改訂版=1921年初版縮小版》 (E.ヴァレーズ)
【第2部】
交響詩「英雄の生涯」 Op.40 (R.シュトラウス)
1.Der Held (英雄) 2.Des Helden Widersacher (英雄の敵)
3.Des Helden Gefährtin (英雄の伴侶) 4.Des Helden Walstatt (英雄の戦場)
5.Des Helden Friedenswerke (英雄の業績)
6.Des Helden Weltflucht und Vollendung der Wissenschaft (英雄の隠遁と完成)
今回の曲目を比較すると同じ公演で取り上げる理由がわかり辛いのですがヴァレーズも
RSも後期ロマン派でいっしょに演奏されたりCDでカップリングされるご両人です
ヴァレーズはやがて現代音楽の先駆けとなってパーカス&電子音楽へ傾倒していきますが
アメリカ(USAではなく南北アメリカ)はベルリオーズばりの超巨大編成で演奏不能な曲ですね
そこで今夜は縮小された編成の1927年版・・・それでも5管編成でPerセクション2(ウィンドマシン
やサイレンetc.)でステージに目イッパイ乗っかっている景色は壮観でしたってそこかい
まず21.5は無伴奏フルート曲で、ヴァレーズと親交があったドビュッシーのFl協「シランクス」が
印象派なのに対し、キーパーカッション奏法(Flのキー操作でパカパカ)や超高音域の多用
など印象派のその後の解を示した曲で、和楽器テイストな演奏に篠笛を聴いているようでした
そしてアタッカでそのままアメリカへ突入前期現代曲みたいな曲想でアルトフルートのソロ
から始まり、打楽器の躍動や金管群の咆哮などから強烈な不協和音の音塊の衝突パトカー
サイレンもときどき挿入され何とSo~Coolでも鈍感な私にはそれ以上は霊感など降臨せず・・・
メインの英雄は前半に引きずられたのかやや荒さが目立つ演奏に~聴衆に強烈なアメリカを
披露してからの演奏では、雄大な英雄の主題も何だかコジンマリしてRSの良さも伝わらず
それなりに英雄の戦場などは盛り上げていましたが、超寒い(東京にしては)なか来場したノット
ファンからも終了後に飛び交うブラボーも2~3に留まりそれだけ期待値が高いというですね
2017-2018東響のノット指揮はこれにて終了シーズンオープニングのブル9(コンサート日記169)
7月のゲロンティアス(コンサート日記195)11月のラフマ2(コンサート日記226)と名演を連発
そしてトドメは12月のフィガロ(コンサート日記243)と今シーズン東響を単発ピックアップから年間
会員へランクアップさせた目論見が見事に当たりましたノットの真摯な取組みに感謝カンシャ
P.S.雑感
季節物のクリスマスツリーも都内あちこちに飾られていますが皆さんご存知の2Fにある
サントリーホールのツリーは来場者用の椅子の間に設置されており来場者が写り込みます
そこで昨日は一番に乗り込みソッコー写そうと開場30分前からドアの前に陣取って待って
いましたが、強風もあり寒いのなんのってハシタナクナイ程度にダッシュして1枚パチリ
2枚目撮ろうとしたらもう後続がきて着席・・・なんとか撮れましたの巻でしたどうでもいいけど