稀有な語彙:鹵獲(ろかく)。

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今日も、ちょっと気になる稀有な語彙である。

稀有な語彙:鹵獲(ろかく)。
意味:敵対者が戦地などで相手方の装備する兵器などを奪うこと。
筆者が触れた場所:ミリタリー雑誌。
用例:鹵獲兵器(ろかくへいき)、鹵獲戦車(ろかくせんしゃ)。

今日の語彙は、鹵獲(ろかく)である。

筆者がこの言葉に触れたのは、高校生くらいの頃、戦車雑誌等で見かけた言葉である。
「鹵獲された独タイガー戦車」「独軍に鹵獲され使用されたT34戦車」という写真のキャプションで覚えた言葉である。
たぶん、同年代のほとんどが知らなかった語彙である。

ここ80年ほど、敗戦から2022年までは、一般ではほとんど使われなかった言葉と想定される。

意味としては、一般的には、敵の兵器や武器を奪うことを意味する。
「鹵」という言葉には、「うばう、奪い取る」という意味があるらしい。

「捕獲」とほぼ同じ意味だが、こちらの方は、生物や人間も含む広義の「捕える」意味となる。
「鹵獲」は完全に軍用のみのようだ。

さて、もう日本語としては、戦後はほとんど死語というか軍事マニアだけが使う言葉だった。
しかし、ヨーロッパの戦争の映像で「鹵獲されたT72戦車」というテロップが出るようになってしまった。

あまり、一般的には使われることのない方が有難い語彙なのである。
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