前回からの続きです
『東京物語』の「 謎解き 」 を進めていた時、ある本の内容が思い浮かんでいました。
それは、建築家・原広司氏の『集落の教え100』( 彰国社 1998年3月30日初版 )です。
本のカバーには、
「 世界の集落調査をとおして受けた空間デザインに関する教え100フレーズ 」 とあります。
その中の以下のフレーズが、小津監督の演出そのものです。
〔1〕 あらゆる部分を計画せよ。あらゆる部分をデザインせよ。
偶然に出来ていそうなスタイル、なにげない風情、自然発生的な見かけも、
計算しつくされたデザインの結果である。
〔13〕 複雑なものは単純化せよ。
単純なものは複雑化せよ。
その手続きの複雑さが人の心をうつ。
〔5〕 すべてのものにはすべてがあるのだから、
どんな小さなものでも世界を表現できる。
〔29〕 死者とともに生きよ。