かけはし

かけはし

日本とヨーロッパの交流コーディネイターのさんぼです。
草の根のちいさな交流が広がれば、きっとお互いにわかりあえる、受け入れられる。

もう化学療法が直前でキャンセルされてもう3週間以上経ちました。もし化学療法を予定通り始めていたとしたら、そろそろ3回目の治療日を迎えるはずでした。AC療法は4回の予定だったので、もうゴールが見えかけているはずでした。


明日電話が来なかったら、もう一度こっちから電話する。忘れてはいないみたいだけど。それに検査の結果やっぱり予定通りに化学療法を始めましょう、なんて言われたら、わたしは冷静でいられないだろうね。もうすでに2-3週間も音沙汰なかった病院の先生に「あなた、わたしがものすごく不安でいる気持ちわかる?あなた、がんになったことある?」などと発言しましたしね。

検査の結果が出ないのは仕方ないと理解しましょう。でもわたしだったら、不安な患者に「貴女のこと忘れていないのよ」的な中間報告的な連絡はしますよ。3週間もほったらかしにはしない。

医者は忙しいでしょう。だけど、わたしはわたしより忙しい人はあまりいない思っているので同情しない。今関わっている患者の現状を把握しておいて欲しいなあ。


さて、8時から16時ぐらいまでは常に病院から来るかもしれない電話を気にしながらのツアーはとうとう最終日を迎えました。

朝食は6:30から、スーツケースをバスに積み込むのは7:30としました。7:30から持ってくるんじゃなくて、7:30には全てのスーツケースと楽器がバスの横に並べられている状態にしろ、と散々注意しました。

ダブルデッカーは本当に荷物を積みにくいバスで、パズルのように考えつつ積み込みますから、バズルのパーツ、すなわちスーツケースが全て揃ってからでないと上手く積み込めないのです。


そして8時にホテルを出発してStuttgart近郊の街に着いたのは21:30。スイス経由の方が距離的には近いんですが、ベルンやチューリッヒのあたりはかなり渋滞するので、帰りはフランスを延々と走り、フランスドイツ国境を通って移動しました。大体950キロぐらいかな。


帰りはバスの中で、ランチを希望者に売り捌きましたが、本日のメニューはグラーシュスープ。ハンガリー風のパプリカ味の具沢山のシチューのようなものです。わたしは業者用の缶詰で温めるだけのものに、フランスの美味しいじゃがいもを入れて、フランスのスーパーで買った野菜スープ、トマトスープ、レンズ豆シチューなども混ぜ込んで、パプリカや塩や胡椒で味付けをして50人分作り上げました。バスの中でです。ダブルデッカーの下にはキッチンがあって、スープを温める大型器具も作りつけているんです。そしてジャガイモはこれも備え付けの電気鍋のような調理器具で茹でました。


うちの夫なんて、ジャガイモを丸のまま電気調理器で茹で上げ、フランスの美味しい塩入バターを山ほど添えて食べていました。大好物なんです。


うちのバスはトイレも台所もあるから、後シャワーつければここで生活できるね。


帰宅してみれば、南仏も暑かったけど、ドイツもどっこいどっこいで、南仏のホテルやレストランはクーラーあったので、外に出ない限り南仏の方が良かったかも。

暑いのも寒いのも苦手で、ほんと、辛い。扇風機があればなんとかなると思っていますけどね。


朝のうちに煮炊きをして冷蔵庫に保管したサラダ的なものを毎日食べています。

久しぶりにご飯と肉でも食べようかなあと思って作った豚の煮物。右下のなんか汚く見えるものはドナープレートと呼ばれるトルコ風の盛り合わせ。アルゴイ地方のある駅で、うちのバスの運行が終了するのを待っている間に食べた。運行終了したら、運転手からバスを受け取って、延々と200km離れた次の勤務地へ持っていった。

わたしの治療が始まったら、こんなちょこちょこ仕事を誰がやるんだろうか?


さんぼ




コンサートの次の日、ローヌ川付近に広がる大湿地帯のカマルグへ遠足に行きました。

マノスクからは約2時間ぐらいの移動になるので、わたしは遠すぎるとアドバイスしたけれど、みんな海が見たいんですって。我々の住むところは近くに海はないからね。せいぜいボーデン湖ぐらいで。


カマルグではローヌ川遊覧船に乗りました。

ここで有名なのはフラミンゴと白い馬、黒い牛ですね。ローヌ川遊覧船は、サンマリードラメールと言うカマルグ地方の最大の街でカマルグ観光の拠点とするのにちょうどいい街からの出発でした。ただやっぱりマノスクからは遠くて、街の散策は約1、5時間ぐらいしか取れませんでした。だけど案外それでよかったかも。なぜなら35℃ぐらいの猛暑で、街の散策なんて自殺行為に近く、遊覧船に乗って風を感じた方がずっとマシだったからです。



船とカマルグ牛と馬。特徴的な石を積み上げた海岸。フラミンゴの代わりに見た鳥。白鳥だと思うんだけど。わたしはピンクのフラミンゴを楽しみにしていたけど、一羽も見なかった。フラミンゴが見たければ、このローヌ川遊覧船は間違いですね。自然公園に行った方が良かった。あと時間帯も理想的ではなかった。朝か夕方以降が良いそうです。まあお客は水のそばを希望して、地中海に足を漬けて喜んでましたから良いんですけど。


とても素敵な街ではありましたが、とにかく日中は恐ろしく暑かったので、この街、あるいはカマルグ地方を満喫したい場合はこのサンマリードラメールに数泊して、朝方と夕方以降に活動するか、アルルあたりの近場に連泊してそこを拠点にあちこち回るかが良いかもしれないです。


プロヴァンス旅行のベストシーズンっていつなんでしょうね。


ところでこのローヌ川流域には水田が存在しており、わたしはよくカマルグの丸い米を買っていますが、かなり日本米に似ており、ちょっと腰があるので、リゾットとかライスサラダ、あるいは普通に炊いて和食のお米としても満足できるし、良いお米だなあと思います。5kgで40ユーロちょっとです。ああ、日本円に換算したら7300円ぐらいですか。日本米を買うよりずっと高いですね。換算しなければ良かった。


わたしはせっかく綺麗なところに行ったんだけど、添乗員としてだったので、遊覧船のチケット支払いとか、再集合場所の確認とかで走り回り、その上クレジットカードがブロックされて遊覧船の支払いに手間取ったりしたので街を楽しむ時間なんて1秒たりともありませんでした。


またいつかプライベートで来なくっちゃ。でももっと涼しい季節がいい。


さんぼ



なんかそろそろ「ドイツの病院」カテゴリーが全くそぐわない内容になってきていますが、問題ないです。どうせそろそろガチの闘病記を書かねばならない羽目になるので、面倒なのでこのままで。


フランス式の「おもてなし」ですが、色々と手配の齟齬はあったんだけど、コンサート当日のはちょっと酷かったな。これ、日本のグループだったら、大問題ですよ。

コンサートの前にはメンバーは市が用意した軽食をいただくはずでした。それはホットドック。ステージの裏にグリルが用意されて、わたしのみならずドイツ側は全員「そろそろ焼きソーセージ挟んだホットドックがやってくるぞ」と楽しみにしてたんです。ところが一向に声がかからないし、おもむろに貼り出されたのは料金表。びっくりして係員に確認すると「えっ?そんな話聞いていない。あんたたちのご飯は用意していないよ。」とのことで、その時点で時間は夜の20時ちょっと前。スーパーは20時に閉まります。

我々は大急ぎで、念のために用意していたレンタカーに飛び乗って、スーパーに急行し、手当たり次第にハム、チーズ、サラミ、ピクルス、バゲットを大量に買って、会場に戻って、メンバーに食事を提供しました。


問題は、プロジェクトの指揮体制がきちんと作られていなかったことですね。言っちゃなんですが、わたしが間に立ち、両方の意見の調整をすることができたら絶対もっと上手くいったと思う。今回は友好都市交流ですから、わたしはしゃしゃり出る立場では無くて、両市の人々が話し合い、わたしは全て言われるままに手配しました。で、これですよ。


ホテルから会場の公園までの楽器の運搬も、わたしはぜったいバスでは無理だと直感して、散々ドイツ側の顧客リーダーに言ったんですが、フランス側はダイジョーブダイジョーブと言うので、それ以上は言えず、そんなの信用できなかったので、現地でわざわざ確認に行き、やっぱりダイジョーブじゃ無かったわけです。


友好都市交流プロジェクトなんて、簡単そうですがやはり両方の市に、そのブロジェクトの全ての内容を把握して指揮する責任者がいないと上手くいかないですね。今回は残念ながら両方の市役所の関係者があまり深く関わっておらず、多くの部分を実際に交流を行うオーケストラの責任者がやったので、全てがイマイチ上手くいっていなかった。


ま、だけど最も重要なコンサートはとても良い雰囲気で、観客最もすごくいっぱい来てくれて楽しんでくれたので、満足です。


だけど細かいことを言えば、フランス側はゲストに対しての敬意を欠いているなあと思ったことがあったんですが、こんな交流コンサートは、多くの場合、まずお客様楽団を観客に紹介して、これは両市の友好をさらに深めるためのコンサートである旨の演説があって、指揮者が特別に紹介されて、楽団のプロフィールも説明されて、観客からの盛大な拍手の後にゲスト楽団の演奏が始まり、演奏時間もホストよりちょっと長め、休憩の後にホストオーケストラが少し短い演奏、その後合同演奏、という流れなんですが、今回は最初フランス側がかなり長く演奏し、その後にゲストだったので、少し敬意を欠いているなあと思いました。コンサートの最初に楽団と指揮者の紹介もなかった。


わたしは割とこういう事は気になるタイプですね。わたし自身のことなら、尊敬されようが馬鹿にされようが、軽蔑されようが一目置かれようが、軽く見られようが、全く気にならないです。わたしは人からどう思われようが、一切気にならない。これは昔からですが。


色々思うところはあれ、今回はわたし自身が手配の責任を持つ交流では無いですから、不満や感想は口には出しませんでした。



会場。客席は座席が石ですから、観客は「マイお座布団」を持参の人がおおかったですよ。



フランスのスーパーマーケットにあった日本食品コーナー。

パックのお寿司もスーパーにあって、あまりの空腹に急いで食べちゃったので写真はないですが、アボカドとサーモンとクリームチーズの巻き寿司でした。わたしは美味しいと思った。6ユーロだったかな。

ホテルはクロワッサンが美味しい。そしてフランスはバターが美味しいのでクロワッサンなのにさらにバターをつける。カロリー爆弾。バゲットはわたしは咀嚼に問題あって、ちょっと難しいんですよね。

そして写真の上に写っているプレーンヨーグルトが好みのど真ん中。わたしはドイツによくある滑らかに混ぜられたヨーグルトよりもぶつぶつ感のある日本の「ブルガリアヨーグルト」的なものが断然好きなんです。

フランスは乳製品、野菜が美味しいなあ、と思います。オリーブオイルは、わたしは色々試したわけじゃ無いけど、現時点ではイタリアの方が好みのものに当たる割合が高い。今回試したのもちょっと刺激が強すぎて、あまり香り高くなかった。

焼き菓子は好きでした。その辺のスーパーに売っている箱入りの単なるバターサブレなんかもバターの香りがしっかりしており、ドイツとは比べ物にならないほど美味しいと思った。いっぱい買い込みました。



さんぼ