かけはし

かけはし

日本とヨーロッパの交流コーディネイターのさんぼです。
草の根のちいさな交流が広がれば、きっとお互いにわかりあえる、受け入れられる。

ドイツの主婦が最もストレスフルな日々を送るアドベントの時期からストレスがクライマックスを迎えるクリスマスイブとクリスマス。


わたしも子供たちが小さい時はアドベントカレンダーを手作りするのをうっかり習慣づけたため、買い物やデコレーションでほんと、大変でした。

リースも手作りしていたので、毎年前もって「やることリスト」および「買い物リスト」を作成して、計画的に家事をこなしていた。





上は子供たちが小さい頃、夫と一緒に作ったクリッペ。下はアドベントリース。これは例外的に手作りではなくて、路線ルートの途中にあるお花屋さんにオーダーして、それこそ乗客を乗せたまま前に停車して受け取ったもの。あの時SMS好きの乗客が乗っていて、チクられたとしたら、路線本部で問題になったかもね。あの時は、その後、再度出発する前に乗客みんな前に寄ってきて、梱包されたリースの中身を見たがり、わたしはリースのお披露目会までやった。そしてその後はバス内で、それぞれの家のリースについて、おしゃべりが始まって、みんなこのリースにわたしがいくら払ったかを聞きたがり(70ユーロだったかな)、高いだの適正だの、かしましかった。

まあ、最終のコースだったので、急ぐこともなかったので、みんなでぺちゃくちゃおしゃべりを楽しんで、それぞれ乗客は家の近くの停留所で降りて行ったんだけど。


ところがここ数年はツリーも飾らず、デコレーションもせず、家は荒れ放題でクリスマスを迎えています。もうこんな生活とは今年でおさらばしたい。



ともあれ、イブにはなんとか例年のようにチーズフォンデュを作り、体裁を整えることができました。

そして今、クリスマスのランチの調理中ですが、みんなが楽しみにしている黒い森のさくらんぼケーキも用意。後はコーヒーの時間の前に生クリームをあわだててデコレーションするだけ。昼食にはビーフとマッシュポテト、夜はラクレットかな。


24日にバスの修理を修理工場で待っている間に急いで買い物できたからよかった。


みなさまも良いクリスマスをお過ごしください。


さんぼ

いや、別に日本に帰る予定は全然ないんだけどね。


でも、最近時々滞在中に考えるんですよね。「わたしはまた母国で快適に生活できるかな?」って。


日本でのメリットを挙げれば、全てにおいて便利であることが挙げられるだろうね。

コンビニや魅力的なスーパー。そこには調理済みの諸々が手軽に買えるし。宅配や郵便物も信頼できる。

メリットについてはいくらでも出てきそうなので羅列はできないな。


日本に戻るとして、きっと感じると思うのは孤独感。

わたしは日本滞在中は結構強い孤独を感じるんですよね。日本の家族や親族はいるし、言葉もわかる。多少浦島太郎気味ではあるが、日本の習慣にも慣れていると思う。

生活のベースがドイツにあるから感じる孤独感なのかもしれないとも思うけど。


日本では他人とのちょっとしたふれあいがとても少ない気がする。

レジの人とのたわいない挨拶的な会話、エレベーターに乗り込む時の軽い挨拶、ちょっと目が合った時の軽い微笑み、出入り口のドアを次の人のために押さえておいてあげた時のお礼とかそういったものが日本では全くと言って良いほどない。なんかわたしは、一人っきりなんだわ、と孤独感が募る。小さなことなんだけどね。

今回もエレベーターで、各階に停まって時間がかかるのに、扉が開いても誰もいないことがあったんだけど「いやーこれは鈍行列車に乗っちゃいましたねー」とかいつもの調子で口走ったところ、その時は二人だけだったんだけど、相手から、「あの、どこかでお会いしましたっけ?」とか真剣に聞かれて、やっちゃった、と思ったんですけどね。日本じゃこれは異様な振る舞いだったかもね。

なんかガードが異様に固いというか、気を許すまじ、という雰囲気が誰にでもあるね。その割にはテリトリー内の人たちには親切なんですけどね。


ガイジンが日本の印象を「思いやりとおもてなしの国」と讃えるけど、わたしはかなり冷たい国と思ってるんだけどね。


生活そのものは日本に今帰ったとしてもすぐに順応できると思うけど、わたしはこの孤独感にはなかなか慣れないだろうなあ。


と、つらつらと路線バスを路肩に停めて、コーヒーとおやつで休憩しながら考えました。日本の路線バス運転手が勤務途中でおやつを食べてコーヒーを飲んだりしてたらニュースになるだろうなあ。しかもコーヒーはポットで湯沸かしてドリップしたからね。バスの中がいい香り。30分休憩なんですよ。

最近ドイツのSMSで、路線バス運行中に客乗せたままドナー屋(トルコ風サンドイッチ)の前に駐車して電話注文していたサンドイッチをピックアップした運転手が槍玉にあがっていたけど、わたしだってあるな。客は乗っていなかったけど、いつだってパン屋の前で停めておやつを買ってる。アクセサリー屋の前で停めてピアス買ったことさえある。まあこれは路線運行中ではなくて別の停留所への回送中だけど。そうそう客乗せたまま停留所じゃないところで停まったこともある。鍵だけ抜いて、パン屋に駆け込み、お手洗いを借りたことが何回かある。

そんなのドイツは日本じゃないんだし寛容かなと思ってたけど、案外うるさい人はいるんだね。ほんの1-2分なら良いじゃん,と思うけどね。


緊急入院した妹が、帰国2日前に退院して、退院祝いのおやつ。妹はマロンパフェ、わたしはコーヒーとレモンパイ。前の日記を見てみると、わたしはいつもここでレモンパイ食べてるようだ。劇的に美味しいとも思わないけど、コーヒーのお供にちょうど良いと思っているんだな。


さんぼ

日本に旅行したガイジンは、異口同音に日本のきちんとオーガナイズされている部分を褒めちぎりますよね。

電車に乗るときの行列に代表されるけど。


そして日本では外人の傍若無人な振る舞いが良く話題になっていますが、日本において、日本人からSMSなどで槍玉に挙げられないようにするためには、日本独特のお作法をすべての面で習得しておかねばならないと思いました。


例を挙げればきりがないけど、いくつか思い出すことを書けば、例えばバスや電車で横に荷物を置いている人。ドイツだっていっぱいいますよ。だけど、座りたければその人に聞いて退けてもらうので問題ではない。だけど日本では、最初っから荷物はお膝の上などに置いて、隣を空けておくのが正しいお作法。


エスカレーターでも、関東は右、関西は左とか(どっちだったか忘れた)、歩くなとか脇を歩けとか、つくづくどうでもいいと思うが、正しいとされているほうに行儀よく並んで、ステップに止まって移動するのが正しい作法のようです。わたしは、手術のあと、手すりは右で持ちたいと思うので、断然右側に立ちます。その場合、その土地のお作法は無視しますけどね。わたしはエスカレーターは階段を更に早く登るために作られたものと信じていて、歩きたくない人は動かずに移動することもできる装置と思ってるんですけどね。

ただし、どうでもいいと書きましたけど、あれだけの人数が押し寄せるので、不文律のお作法をみんなが意識することでスムーズな移動が可能になっているので、お作法を知らないガイジンが紛れ込むことで、秩序が乱れて、不満を募らせる日本人がいるのはわかる。


びっくりしたのが、わたしの実家は田舎にあり、最寄りの駅から中規模な駅まで国鉄のローカル線に揺られ、そこで地下鉄に直通する電車に乗り換えるんですが、ある日気がついたけど、乗り換え駅に到着する二駅ぐらい前からみんなおもむろに席を立ち、出口付近でなんとなく行列を作ってるんですよ。つまり、駅のホームで繰り広げられている行列がすでに電車の中で構成されているんです。そして電車が乗り換え駅に到着すると、その行列のまま列車に乗り込むんですね。これは旅行中のガイジンはわからないだろうなあ。わたしですら数日はわからず、行列(と思われるけど)の人々の脇から乗り換え電車に乗り込みましたから、無礼千万なおばさんだったと思います。まあわたしは通常立っている方が好きなので迷惑はかけてないと思うけど。


あと思ったのが、電車の中で寝る人の多さ。これはわたしはやったことないと思います。飛行機以外の乗り物の中では寝られない。安全な国なんだなあ、と思う。


そして、気に入らなかったのは、レストランなどでの注文が多くの場所でオンラインになっていること。あれは便利で不便と思います。これで人件費を節約して安価な料金を実現しているのでしょうが。あまりにも無機質で外食の喜びがないし、他人とコミュニケートする喜びもない。と言っても、日本では外食なんて日常茶飯事で、いちいち喜びなんて感じなくてもいいのだろうし、他人とわざわざ関わるのが嫌いな人がどうも多いようなので、むしろオンラインで料金が安い方がいいと思う人の方が圧倒的に多いのだろうとは思うけど。わたしは嫌だな。


矛盾していますが、スーパーで自動支払い機が更に充実していたのは便利と思ったのは事実です。特に現金で支払うことができるのは良い。わたしは日本ではほとんどの場合現金で支払いたいんです。限られた予算での滞在だから、わたしは金勘定がとても苦手なので、具体的にお札がお財布から減っていった方が良いんです。ドイツでは自動レジはカードだけじゃないかな?今まで現金対応の自動レジを見たことないです。あるのかな?


今後も日本へは頻繁に行きそうな予感がするので、まず到着したら周りを注意して見回して、正しいお作法で滞在せねばならないな、と思いました。



次女が追加でリクエストしたお煎餅。お煎餅関係は嵩張るんですよね。そして割れる恐れがある。今回は大きなタッパーを100均で購入して、個包装のお煎餅関係は袋から出して全部タッパーに入れて持ち帰った。

成田は帰りは東武ホテルに宿泊。ここは今年の夏のドイツ人とのツアーでも利用したのですが、わたしはとても気に入っています。ドラッグストアもコンビニ的なお店も入っているし、レストランもビュッフェとアラカルトがある。スタッフの方々もとても親切です。

今回の部屋は畳の部分がありました。

最後の夕食はホテルで鯖の味噌煮定食。そして帰宅したら次女が作ってくれたブッラータチーズをのせたパスタ。最高でした。


さんぼ