『成瀬は天下をとりにいく』〜 滋賀愛を転じてメガヒットにするセンス | 大阪高槻 神峰山の里 古民家ギャラリーねこ福 

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ギャラリーねこ福はこんなところ

 

珍しく小説を読んだ。

その本、つい最近「本屋大賞」に選ばれたばかりなんだと読み終えてから知りました。

 

ほんまや!

 

 

 

ずっと前に図書館で予約してたらしい。もう忘れてた。手違いじゃぁ?

 

受け取って表紙、目次を見て…、

 

西武ライオンズ、西武大津店、膳所、キーワードの並びがたまらなくてとにかく読み始めた。

 

読み終え、出典を見たところでやっと合点がいった。

そうだ、川上徹也さんが紹介されてたんだった!

 

タイトルを変えて編集しなおしたらメガヒットを起こしたんだと。

 

小説雑誌で受賞したのを機に、編集者が刊行に向けてコーディネートしたという裏話をされてたんだった。

 

編集者のマーケティングセンスが本の売れ行きを大きく左右するって例をいつもたくさん紹介されている。

 

 

受賞したストーリーは、本の中では第1章にあたる。出版のために6章まで話を膨らませたらしい。

 

雑誌でのタイトは『ありがとう西武大津店』。

 

本屋大賞のタイトルは『成瀬は天下をとりにいく』。

 

 

期待感変わるよねー。

懐古ものが一転、上昇思考ものへと。

 

関心を持つ層も一気に広がる。

西武大津店に思入れのある人ってなんぼほど? 私はあるけど(笑)、それでも手には取らないかな。

 

読みながら着目する脈も違ったものになる。

感傷に流されず、サクセスのヒントはどこかと探しながら読むことになる。

 

このタイトルで表紙にライオンズ女子って、妙。

印象のギャップを埋めようとして手にとってしまうだろう。

 

 

出版の世界もマーケティングなんだよなぁ。なるほどでした。

 

 

カワテツさんの着眼点はいつだって端的です。

 

出版する意志があったら、紹介される本を片っ端からチェックして市場研究するだろうな。

 

出版だけでなく企業、個人に向けても達観した眼をされていれるカワテツさんにあなたをマーケティングしてもらいませんか?

 

来月、カワテツさんがお越しくださいます↓

 

 


 

 

『成瀬…』の所感。

 

個人的にはたまらん〜ってほど痛快でした。

シンクロのオンパレード過ぎて、私の‘滋賀時代’を見てたでしょ?ってマジ思った。

 

で、カワテツさんにもマーケティングなるほどです、懐古物語に共感しましたっと感想をお送りした次第。

そしたら、本屋大賞を取ったのだと教えてくださった。

 

え?

 

多くの人が魅了された理由が全くわからず。

『私の過去って、そんなおもしろい?』って最初ほんとうにそう思った。

 

 

で、調査。小説の舞台大津がめっちゃ盛り上がってる。それと、「成瀬のキャラ、サイコー!」って文字が飛び込んできた。

 

そうか!主人公成瀬の行動にみんな釘付けになるんだと理解した。

 

それって、

 

私の親友のことであり、いかにも私がやりそうだったこと、なんですけど。

 

キレッキレの超高速回転頭脳とサバッサバのクール感は親友の担当。

感傷的で探究心のまま周囲の目を気にせず行動するのは私の担当。

共通項は、西武ライオンズファン、飄々と我が道をゆくってとこだろか。

 

私たちが成瀬の年頃には、「変わってる」っと片付けられてた色々がウケる時代になってるらしい。

 

それで、本の魅力に全く響かなかったらしい…。

 

 

 

西武デパートの閉店を惜しんで連日テレビ取材に映りに行く、←やりそう。

高槻にも西武があって、私のバイト歴の大半はそこ。ライオンズファンだし、建設中の建物の記憶はあるし、母とランチでき買い物できたキラキラの避難場所。半歩先行く東京センスが刺激的。西武愛は大津市民に負けない!なんなら就職スカウトされたんだ。

西武高槻店の最終営業日、本当なら行って感傷に浸りたかったけど、バカっぽいかなっと思い留まり粛々とねこ福業に専念してた。本にもなるくらいなら行けば良かった…。

 

テレビ取材の意図を察してカメラが回る売り場へ、やると決めたら絶対毎日通うだろな。ライオンズの先発ローテーションだって読んでたんだ。テレビ班の考えることくらい読めただろう。

 

帽子もメガホンもぬいぐるみも持ってた。

 

スキンヘッドだってやった。「いや、一度試したくて。」←同じセリフ。

 

親友は膳所高校に通ってた。陶芸の先生も成瀬と同じマンション群に住んでいた。

膳所駅からの坂道も懐かしい。ミシガンだって当然。西武大津の姿、目に浮かぶ。

マラソンで走った、自転車で琵琶湖半周した。20代、滋賀にはたくさん汗を落としてる。月1で親友宅にお泊まり避難してた。第二の故郷。

住んで働いてたこともある。滋賀県民の意識はうっすら感じ取ってる。平和堂の存在価値だって。

 

 

主人公成瀬あかりのことを自分の思い出アバターとして読み進んだ。

 

 

んで思う。「天下をとりに行く」ってちょっと違うな。

 

私たち(笑)はただただ経験を積むため、知りたいことを知るために、思いついたことをやってただけ。なんの際立った結果も残してない。

 

なんでだ?って少し考えた。

 

周囲からは前人未到の挑戦をしてるように見えてるのかな。

奇想天外、こいつは何か成し遂げるだろう。そんな期待感を周りの人たちに抱かせるのかな。

 

実際私もそんなことを言われたことがあるような。天下目指してるんだろか、私?

 

 

続編も既に出ていて、本屋大賞3位だそうだ。

「成瀬は信じた道をいく」

 

こっちならまっすぐ私たち(笑)の心境を言い当ててる気がする。