インドネシアのお土産の代表、更紗。
細か〜い点描、独特の絵柄が不思議な魅力を放ちます。
気が遠くなりそうな延々なる点の繰り返し。
なにか神聖な世界観に引き込まれる。
インドネシアを訪れたとき、陳列の右から左まで全部買って帰りたい!って思った。
すっごく気になる布地。
そんなインドネシア更紗(バティック)のお話が聴けて、ろうけつ染め体験ができるイベントがありました。
ジョグジャカルタに通いバティックの研究をされてきた塚野理加さんが講師。
現地の暮らしぶり、バティックの歴史や製作過程、ベテランおばあちゃんへの取材の様子などを映像で拝見。
理加さんが研修中に作製された大作にも触れさせていただきました。
おばあちゃんが屋外のテラスでさくさくと布に蝋を乗せていく軽やかなリズム。
日常の延長線上でゆったりと気負いなく向き合うから、緻密なのに伸びやかなバティック柄が生まれるのだろうなぁと。
ひとくくりにバティックと扱われるけれど、手染め、版染め、機械印刷があり、当然手染めのものが高級品。
裏からも蝋を重ねて染めて裏表の判別がつかないクオリティのものが最高級品。
伝統的な染料は2種類のみ。
2度染めると、単色、混色、無染色の4色が生まれる。
なのに、こんなに鮮やか、華やかな印象の布になる。
こちら90歳になるバリヤさんの作品。
インドネシアには人間国宝の制度がないのだけれど、あれば間違いなく指定されるであろう技術の持ち主なのだそうです。
ご自身は子供の頃からやってることくらいに捉えてらっしゃるらしいけど。
古来、バティックは絵柄に縁起や祈りを込めて染め上げられたものなのだそうです。
寺院を訪れるときの神聖な衣装だったり、病に伏せる人に掛けて癒すものであったり。
見るだけで安心感やら元気が湧いてくる。
魅了される秘密はこういうことだったのかも。
ドイツ人のバティック研究家が、バリヤさんの技術を保存するためにと依頼されたバティックがこちら↓
彼女のもつ絵柄パターンを全て詰め込んだ図鑑のような布。
2m×3mくらいあったでしょうか。
だんだんズームアップしていきますと、
こうでしょ…
気が遠くなる感覚、伝わったでしょうか。
近くに手をかざすとなんとなく温かい気がした。
そりゃ病気治るわぁ、これに包まれたら。思わずそんな呟きを。
理加さんに特別に貸し出されたという貴重なバティック。
間近で鑑賞させていただけ光栄でした。
さて、蝋染め体験。
先生が描いてくださった図案に沿って白いハンカチに蝋を乗せていきます。
溶かした蝋が熱いうちにさささと描き進めます。
バリヤさんのようにはいかない。。
寒くて蝋もすぐに冷えてしまう。
具合が分からずとりあえずでやってみた。
後日、先生が染めあげたものを送ってきてくださった。
念入りに裏からも重ねたけれど薄いなぁ。。
美しいバティックの凄さ、ずしり実感。
憧れのバティックについて学べて大満足。楽しかったです♪
窓の外は田園風景。
エスペーロ能勢さんでは足繁く通いたくなるイベントが目白押し。
チェリタクラフト塚野先生、エスペーロさんありがとうございました。
実はねこ福にもバティックを使ったインテリアあるんですよ♪
お写真1枚お借りました