こんばんは
社団法人日本アンガーマネジメント協会 アンガーマネジメントファシリテーター
づかちょ(飯塚桂輔)です。
今回は「マウンティング」についてアンガーマネジメント的に考えてみました。
警察官、消防士、自衛隊。民間では土建系などの職業は上下関係がはっきりして厳しいと言われています。ときには、上司が部下に対して自分は相手よりも優位であることを伝えることがあります。
このことを「マウンティング」と呼ばれています。なぜマウンティングが必要かというと、これらの職業は上からの指示に従わないと危険なことが発生することが多いからです。危険なことに遭わないための技術と経験は上司から部下へ受け継がれ、とても有効な手段であると考えられます。
しかし、問題視されるマウンティングも存在します。それは
自分が優位な立場であることを利用して威圧的で乱暴な言葉遣いして、要求が通らないと激昂してますます人の話を聞き入れなくなる態度です。
で、容疑者となった人は土建系の仕事に就いていました。仕事では有効である「マウンティング」を仕事とは無関係かつ有害無益な扱いかたをしてしまったが故に死亡事故を誘発させた、とも考えられます。
で、後輩を戒める為に暴行を働いた先輩力士は引退を余儀なくされました。
たしかに、マウンティングは組織の統率をはかるために有効かつ合理的に機能することはあります。しかし、このような事故を鑑みると
決して万能ではないと認識しなければなりません
自分の言葉を相手へ本当に届けたいと思ったら
乱暴な言葉遣いや態度よりも、それに相応しい言葉や伝達方法を考えた方が良いですし
話が複雑で混みいったものであり、相手がそれを理解するのに集中力が必要なときは
相手が話についてきてるかどうか、点検しながら進めた方が良いでしょう。
怒鳴りつけたり恫喝することで
相手の理解力が向上することは、まずありません。
むしろ、相手の状況認識や対応能力を低下させます。
このようにマウンティングは
相手のパフォーマンス向上や組織統率のために使う人がいる一方で
威圧的な態度と恫喝で相手のパフォーマンスを低下させて「誰がボスか」を思い知らせるために使う人がいます。
後者については明らかに有害無益です。
理不尽なマウンティングには出来るだけ関わることは避けて、「これからどうするか」問題解決のために意識を向けて自身の成長の起爆剤としていきましょう!
づかちょでした!