過去にいじめられたときの経験を5回に分けて書き綴っておりまして、今回は4つ目のお話になります。


時系列に沿って書いているので、まだの方は①~③を先に読んでいただくことをおすすめしますクローバー







   



5年生になって1か月経つ頃には、

先生の目が届く範囲ではずいぶんと居心地が良くなった。


でも、休み時間など先生が教室にいないときはまだまだ一人で過ごすことが多く、「友達」と呼べる子もいなかった。


そんな中、一人のクラスメイトの女の子が小さく折り畳んだ手紙をこっそりと渡してきた。

「みんなの前で話す勇気はないのだけど、あなたと仲良くなりたい。だから文通をしよう。」

そんな内容だった。


ここで、(なんて都合の良い!今までみんなに混じって悪口言ってきたくせに!)

と拒否する道もあったのかもしれないけれど、


(私と仲良くなりたいだなんてなんて優しい子なんだろう。今、私を嫌っていないならそれでいいわ!)

と思い喜んで受け入れた。


毎日毎日手紙を交換して、放課後その子の家で遊ぶようになって、次第にみんなの前でも2人で話せるようになっていった。


私はこの友達のおかげで、いじわるしてくる人、周りでただ見ている人、

みんながみんな自分の敵とは限らないんだと思うことができた。

集団で捉えるととっても怖いけれど、一人ひとり違うと思うと仲良く出来る。

…私の中で大きな自信に繋がった。 


ちょっとずつ友達が増えてきてクラスの輪に入ってみると、喧嘩が原因で仲良しグループから外されちゃった人だったり、

仲良し同士だと思っていたら影で悪口を言っていたり、

そういうクラスの暗い部分に気づくようになった。


その暗い部分に自分も加わればもっと人と話すことができるかもしれない。

でも私はそんなこと望まなかった。


「自分で自分のことが嫌いにならないように、

誰よりもきれいで正しい心を持った人間になりたい。」

…むしろ、そんな風に思った。


私は意地悪されたり無視されたりと辛い思いをしているとき、

相手のことを憎み、居なくなればいいのにと思うこともたくさんあったけれど、

なんで私がこんな真っ黒で嫌な気持ちを抱えて過ごさねばならないんだ!

…という思いの方が強くて、ずっとモヤモヤしていた。


私に手紙を渡して仲良くなろうとしてくれた子みたいに、

そして、私をいつも気にかけてくれる担任の先生みたいに、

私も誰かに優しくしたいし、正しくありたい。


だから、意地悪されている子がいたら「やめて!」って間に入ってみたり、

意地悪な子が相手でも、プリントを渡してくれたときに「ありがとう」って言ってみたりした。


最初は凄くビックリされたし、空気が読めない子だと思われていたけれど、

私は気にせず「正しい」と思うことを行動に移していった。



自分がなにかされて、「やめてよ!」とはなかなか言えなかったのに、

他の人のためだと動くことができた。そんな自分が誇らしく思えた。


他人を恨んでいた頃よりも、

学校で生きるのが随分と楽になった。








   





今回はここまで。

今まで、自分から動くことはあまりなかった私が、少しずつ自分の意志で行動するようになってきました。

次回が最後。小学校を卒業するまで、みんなで見守っていてください桜


続き↓




   




    

私は子どもの頃、いじめだけではなく親から虐待を受けていました。




これから先の未来、辛い思いをする人が一人でも減るように、

そして今辛い誰かの心に寄り添えるように、

自分の虐待にあった経験から得た考え、そして今の私についていろいろ書いています。




読んでいただけると嬉しいです