毎週水曜日連載中の『教えて!サクラバレエ』シリーズ。
見学や体験レッスンに来てくれた方達が書いてくれたアンケートの質問への答えや、私発信でサクラバレエについてのお話しをしています。
21回目の今回は前回の~トゥシューズについて~の続きからです。
前回の記事 ~トゥシューズについて②~ はこちら↓
https://ameblo.jp/sakuraballet/entry-12462988357.html
前々回の記事 ~トゥシューズについて①~ はこちら↓
https://ameblo.jp/sakuraballet/entry-12461511381.html
◇
前回は、トゥシューズの魅力についてのお話しでした。
さぁ、そんな女子たちが憧れてやまない大好きで魅力的なトゥシューズ。
ほとんとの大人からバレエをはじめた人にとって、なかなか思う通りにならないトゥシューズ。
子供中心のバレエ教室では、「大人の生徒さんはトゥシューズは履きません。」と割り切っているところもあります。
怪我をするリスクもあります。
子供が中心なので、大人にトゥシューズの練習をさせてあげる時間がとれないというのもあります。
エネルギーを沢山かける割に、なかなか上達しないトゥシューズに時間を使うよりは、その分楽しく踊ってストレス解消してもらいましょう、というのもあります。
それでも、サクラバレエでは真面目にコツコツトゥシューズを練習します。
トゥシューズを履くために、時にはマンツーマンでエクササイズを指導したり、宿題を出して一緒に課題に取り組んだりすることもあります。
なぜか。
トゥシューズが好きだから。
トゥシューズで綺麗に踊ることに憧れているから。
トゥシューズでクルクル回ることが夢だから。
そう思っている人にとっては、トゥシューズでなくてはダメなんです。
バレエシューズでも、キャラクターシューズでも、ジャズシューズでもダメなんです
私は、大人のトゥシューズはケガをするリスクもありますので、発表会などでも「バレエシューズでいいんじゃない?」「今のあなたなら、この曲はバレエシューズで踊った方が綺麗だと思うよ。」とハッキリと言います。
それでも、トゥシューズにこだわる人はこだわります。
「昔読んだ少女漫画のトゥシューズで踊る主人公に憧れてバレエをはじめたから。」
「同じスタジオの上手な人がトゥシューズで踊るのに憧れているから。」
「履いてみたら、この思いどおりにならないトゥシューズが愛しくてたまらない。」
理由はそれそれですが、根底に流れているのはバレエ愛とトゥシューズへの憧れです。
たとえばあなたがペットを飼っているとしましょう。
ワンちゃんでも猫ちゃんでも小鳥さんでもカメさんでも何でも良いです。
このペット、めちゃくちゃ可愛いのですが、全くなついてくれません。
どんなに心をこめてお世話しても、話しかけても、ちっとも言うことを聞いてくれないのです。
そこで、「じゃあいいわ。他のコと遊ぶから」と他のペットでもOKなら良いのですが、
やっぱりこの子がどうしても好きこの子でなくちゃダメ
となった場合は、あの手この手でどうにかしてその子と仲良くなろうとしますよね。
飼育書も沢山読むでしょうし、ネットで調べたリ、他の人に聞いたりして研究します。
面倒くさいといえば、この上なく面倒くさいのですが、他のペットではダメなのです。
この子と仲良くなりたいのですから仕方ありません。
そして、なかなか仲良くなれないこれらの時間もまた幸せなひとときなのです。
トゥシューズって、そんな感じです。(・・・これで伝わるかどうかは謎ですが)
人から見れば無駄な努力に見えるかもしれませんが、それすらも愛しい日々なのです。
大好きで、自分にとっては特別で、いつの日にかと憧れていて、「・・・そこをなんとかなりませんか?」っていうのが大人のトゥシューズなんです。
手ごわいし、心がポキポキ折れることもあるし、時間もかかるけれど、好きだからしょうがないよね~っていう青春の1ページ。
色んなショップでトゥシューズをフィッティングして、調整してもらって、期待と不安を胸に足を入れてそっと立ってみる。
「あ~、ダメだった~!」
「わぁこのシューズ最高
」
本で読んだあの方法、効果があるかどうか試してみよう。
動画で見た、あのエクササイズ効果があるかどうか試してみよう。
先生がこの前言われていたあの方法、試してみよう。
そんな風に喜んだり、落ち込んだり、笑ったり、泣いたり。
そんな日々の繰り返しが、大人の青春トゥシューズライフなのです。