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さて、タウンページをめくった私は、社交ダンスの体験レッスンとフラメンコの見学に行くことにしました。
社交ダンスは通常のクラスと違って何かイベントのような形でした。
当日は県外から偉い先生が2人来られて、近くの大学の学生がアシスタントに来て、そこに集まった初心者の体験レッスンの生徒達に簡単なステップを教えてくれる、というものでした。
当時は確か映画「shall we dance?」の影響で、若い人がたくさん集まっていたように思います。
友達同士で軽いノリで来ている人が沢山いました。私も友達と2人で参加しました。
レッスンは男性役と女性役にわかれてペアになって踊り、クルクル回ったりもしました。
楽しかった、という印象でした。
ところが、レッスンが終わった後、県外から来られているという偉い先生のうち、女性の先生がなぜか私の身体をしみじみと見て、
「・・・この人は、S字の身体ね。」と言いました。
すると、もう一人の男性の先生もやってきて、私の身体を見て
「・・・うん、S字の身体だね。」と言いました。
私は「S字の身体って、どういうことですか?」と聞きました。
すると、その女性の先生は「気をつけして立つと、胸とおしりが出ていて、横から見るとS字に見える身体のことよ。要するにダンスに向かないってこと。」と言いました。
・・・ふ~ん・・・
私の身体って、ダンスに向いてないんだ・・・。
これからダンスをはじめようとしているのに、ダンスに向いていないと偉い先生にあっさりと太鼓判を押された訳です。
・・・ガーン
それでも懲りずに、今度はフラメンコを見学に。
このクラスはとても魅力的でした。
ヒラヒラのスカートを身につけた上手な生徒さん達が、揃って足を踏み鳴らし、手を叩く姿は格好良く、見ていると一緒に身体を動かしたくなりました。
しかし、生徒の一人がカスタネットを忘れてきたことに先生が気がつくと教室の空気は一変しました。
「カスタネットを忘れた?・・・フラメンコを躍る者にとって、カスタネットは身体の一部ですよ!今後、決して忘れることのないようにっ。わかりましたかっ。」
はいっ、と一斉に答える生徒達。
(おお・・・カルチャースクールなのに、体育会系だ・・・厳しいんだ・・・。)
・・・後に、バレエの世界も負けず劣らず厳しいことを身をもって知るのですが、当時はそんな風に思いました。
そうやって見学を終えた私の目はすっかりハートに。
(フラメンコ、いい習いたい
)
しかし、ふと、ある考えが頭をよぎります。
(・・・フラメンコって身体が柔らかい方が良さそうだけど、このクラスではストレッチをしていなかった・・・。私の場合、とりあえず、先にバレエかなんかやって身体を柔らかくしてからフラメンコを習った方が良いのでは?)
そんなことを考えた私は、その日のうちに同じカルチャースクールのバレエクラスの見学を申し込んだのでした。
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