Song For The Weak./DEVILOOF
1. Song For The Weak.
2. Everything is all lies
3. Living Hell
4. Execution
5. Labyrinth
DEVILOOFのメジャー2nd EP。
メジャー進出して、なお凶悪性を増していく彼ら。
「Living Hell」が繋ぎのSEとなっているため、ややボリュームは控えめと言えるのかもしれないが、その分濃厚。
良い意味で、ヴィジュアル系的な歌メロ重視のキャッチー性は排除。
メロディには頼らず、とにかく激しさを最優先したかのような極悪サウンドを展開しています。
一方で、デスヴォイスによる真っ黒一色かといえば、そんなこともないのが面白いところ。
Vo.桂佑さんのバリエーション豊富なシャウトによって、妙な華やかさが生まれているシーンも数多く見られます。
リードトラックである「Song For The Weak.」にしても、続く「Everything is all lies」にしても、クリーントーンで歌う部分はほとんど見られないにも関わらず、要所要所にポップさを感じるセクションを用意。
必ずしも、キャッチー＝メロディアスということではないのだな、と思い知らされました。
かと思いきや、今度はその逆に振り切って見せるのが「Execution」。
こちらは、縦ノリを意識したヘヴィーチューンに仕上がっており、どっしりとした重さを維持しながら、ドコドコとまくしたてるハイスピードなドラムとのギャップにより、カオスな世界観となっています。
こちらは、本作において唯一と言っていいであろうクリーントーンがサビに登場する楽曲となるのですが、これがポップかと問われると、どうしても首をひねってしまうのですよ。
これはこれでアンチテーゼになっていて、この相反が本作の肝になっているのかな、と。
「Labyrinth」は、ギターを主軸にしたインストチューン。
最後はテクニカルな面を押し出して、器用さを示す彼ら。
「Song For The Weak.」にてメジャー仕様のDEVILOOFになったと思わせてから、聴き進めれば進めるほど、我が道を突き進むスタンスが浮き彫りになるという天邪鬼な構成がたまりません。
改めて、彼らのメジャーでの成功を祈らずにはいられなくなる１枚です。
＜過去のDEVILOOF（ Deviloof ）に関するレビュー＞