涙が止まらなくても/ナナ
1. 涙が止まらなくても
2018年に復活を果たし、2021年に新体制となったナナのデジタルシングル。
現在は、Vo.山沖怜、Gt.SARSHI、Ba.AKI、Dr.ジェッツという編成のナナ。
復活時のメンバーからは、Ba.ChiyuさんとKey.藤原章人さんが離脱するも、ジェッツさんが復帰しています。
本作は、前作「春なのに雨」から約10ヵ月ぶりにリリースされた楽曲。
体制変更して、哀愁歌謡的なアプローチが新たな武器として加わった印象で、ギラギラしたシンセを取り入れつつも、耳馴染みの良いメロディが印象に残る仕上がりでした。
もっとも、レトロ感を押し出した「春なのに雨」に対して、こちらはガツガツと攻めるロック要素が強く出ています。
怜さんの歌唱にも熱が込められていて、とてもエモーショナル。
その分、癖も強く出ている感はありますが、飾らないからこそ刺さるメッセージがあるのだろうな、と。
終盤にコーラスが加わって、大きく盛り上がっていく展開は、たった3分半の中で感動すら覚えますよ。
制作されたMVは、彩冷えるのBa.インテツさんがディレクターとして参加。
映像クリエイターとしても、ドラマティックな演出を得意としてきただけに、楽曲との相性はばっちりです。
リリースはマイペースといったところですが、一球入魂とはこのこと。
1曲あたりの熱量が物凄いのですよね。
多くのリスナーの目に、耳に止まってほしいロックチューンがここにありました。
<過去のナナ(Nana)に関するレビュー>