COSMIC METEOR / 東京インフェルノ | 安眠妨害水族館

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COSMIC METEOR/東京インフェルノ

 

1. COSMIC METEOR

 

 

2022年12月に"和風トランス"をコンセプトに結成された東京インフェルノの1stデジタルシングル。

 

メンバー編成は、Vo.龍炎寺 烈火、Vo.火々、Gt.不知火、Ba.魅火、Mp.乍火の5人。

ステージネームからして、火力が強いバンドと言えるでしょう。

過去に在籍したバンドを並べると、MORRIGAN、DICTATOR CIRCUS、未完成アリスなど、豪華なラインナップといっても差し支えないのですが、ステージネームを一新するとともに、音楽性も大幅に刷新。

随分とチャレンジをしてきたな、と。

ツインヴォーカルに、ドラムレスでマニュピレーターを配置する特殊な編成を武器にしたダンスチューンは、まだまだ未知数な部分も多いとはいえ、大きな特徴になっていきそうです。

 

発表された「COSMIC METEOR」は、近未来的なデジタルサウンドが印象的なトランスロック。

四つ打ちのリズムに、アグレッシブなギターがアッパー感を演出。

クリーントーンのメロディと、デスヴォイスでのシャウトと、はっきりした役割分担を持つツインヴォーカルは、キャッチーさと攻撃性を両取りしていきます。

最後の仕上げとして、サイバーなシンセでキラキラと装飾。

キラキラ系というサブジャンルが流行したのも、早いもので10年ぐらい前の話になってきたのですが、単に踏襲すればいいということではなく、現代ヴィジュアル系のハイブリッドとして和風要素やダンス要素、何ならメンズアイドルのポップ感も足してしまったといったところで、新しいものを作ろうという意欲が感じ取れるのですよ。

 

前身バンドのファンからしたら、音楽性が変化したことによって、複雑な気持ちもないわけではないでしょうが、そろそろ次の流行となるサブジャンルを発掘していきたいタイミングであるのも事実。

その候補として、"和風トランス"が台頭できるかどうか。

本作だけでは、"和風"の部分のバリエーションがわかりにくかった点は否めず、まだまだ攻めて、攻めて、攻めまくってもらいたいですね。