COUNT DOWN/アンフィル
1. Adversity-
2. dystopia
3. シュガリィ
4. 銀の贖罪
5. mecr
6. 万華鏡
7. 光
8. H.A.T.E
9. セルフィッシュシンドローム
10. 紋白蝶と秋の空
11. GRIMM
12. 螢の瞳
13. olympos
14. -Aspiring
2018年にリリースされた、アンフィルの3rdフルアルバム。
2形態でリリースされ、収録曲については差異はないものの、曲順が異なるという仕様。
単純に逆順にしただけでなく、曲の繋がりを意識した楽曲の順序はそのままにすることで、拘りが可視化されたと言えるのかもしれません。
Vo.翔梧さんの透明感のある歌声を活かすスタイルは変わらず、より歌モノへの意識を強めた印象。
これまでもポップさ、キャッチーさを押し出すことに抵抗があったわけではないとは思いますが、何か吹っ切れたような清々しさを感じます。
もっと広い層へもアピールできそうな、とても聴きやすさのあるクオリティの高い作品に仕上がったな、と。
ただし、その分、大人しいイメージになってしまった部分は否めないでしょうか。
本来であれば、インパクトが大きいのは、「銀の贖罪」、「光」、「螢の瞳」といったシングル曲や、アンフィル流の激しさをもたらす「H.A.T.E」、「セルフィッシュシンドローム」のコンボで、ぐっと一気に盛り上げたかったところなのですが、どこか散発的なのですよね。
勢いに乗り始めたところで落ち着いてしまう。
曲順を入れ替えてふたつの世界観を表現するという試みが制約になってしまったところがあり、1番盛り上がるセットリストで素直に勝負したほうが、結果としては良かったのかも。
曲が良いだけに、もったいない気はしてしまいます。
ポップさを全開にした「olympos」をリードトラックに据えたことは、彼らなりの決意にも見えて好印象。
近時では、揺り戻しなのか激しさを重視するアプローチも増えてきましたが、メロディが強いバンドは地力があるはず。
ここらで中堅の壁を突破して、歌モノバンドの復権を果たしてもらいたいものです。
<過去のアンフィルに関するレビュー>
unfil/Red&Black (Red&Black/unfil)