GHOST BEAT/7-seven-
1. Prologue
2. TOPAZの指輪
3. ESCAPE
4. WOLF MAN
CROW MUSICの代表、TATSUYAさんが在籍していた7-seven-の、1997年にリリースされた1stミニアルバム。
1曲目の「Prologue」はSEなので、歌入りの楽曲は3曲。
それぞれ、Vo.TATSUYAさん、Gt.BOBBYさん、Gt.KENZOさんが作曲を担当しており、作品としてのバラエティを確保しています。
とはいえ、バンド全体として硬派なハードロックを貫いているので、むしろ統一性があるという印象の方が強いでしょうか。
グラマラスな要素を強めて、エロティックな歌詞を強調する「TOPAZの指輪」、疾走感を重視し、突っ込むようなリズムが気持ち良い「ESCAPE」、男らしくワイルドに攻める「WOLF MAN」。
肝はギタープレイ、とはっきり主張するサウンドワークに、ライブ感を高める掛け合いの歯切れ良さは、高揚感を高めてくれますね。
歌詞やアートワークには、ダークさ、耽美さもある程度取り込んでいるのですが、スタイルとしては、ヴィジュアル系のお約束が出来上がる前の、洋楽直系HM/HRを踏襲。
ゴシックな様式美を期待してジャケ買いをすると、少し期待とズレるかもしれません。
ただし、この硬派なバンドを内包していたという懐の広さこそ、90年代後半のV系シーンの勢いを示していたと言えるのでは。
現代シーンではあまりお目にかかれない音楽性だけに、当時の肌感覚より、改めて振り返って聴いてみたほうが個性的に聴こえるかもしれません。
なお、モノクロ印刷ではありますが、ブックレットは充実。
強引な合成など、写真加工技術のチープさは20年以上前の作品ということでご愛敬としておきましょう。