地球外生命体/ラク×ガキ
1. 地球外生命体
2. 東京ご臨終
アマンジャク。のメンバーを中心に結成されたラク×ガキ。
本作は、会場限定でリリースされているシングルです。
収録された2曲は、どちらもVo&Gt.アニィ・A・ロックンロールさんが作詞・作曲を担当。
ゼロ年代のお洒落系ブームを、現代的な解釈で切り取って、アップデートしたような音楽性を強みとしています。
バンド名とリンクしたようなイラストもポイントですね。
表題曲である「地球外生命体」は、わちゃわちゃとごちゃまぜにしたサウンドが特徴。
軽いノリをところどころに織り込みつつ、重低音をゴリゴリ効かせて、聴きどころを多く作っています。
ダークなギミックを使ったり、キャッチーなメロディを聴かせたり、コミカルになったり、歌謡曲調になったり。
コロコロとテンポや拍子が変わっていくので、捉えどころがないとも言えるのですが、その雑多感がたまらない。
おふざけ感が強く出すぎず、シリアスな雰囲気を残しているのも、ハマる人にはハマるのでは。
カップリングの「東京ご臨終」は、レトロな歌謡曲をベースにしたナンバー。
こちらも、ゼロ年代のお洒落系文化からの延長線上と言えるサブジャンルですし、ウネウネしたリフは間違いなくその路線を踏襲。
懐古主義的なリスナーを引き込みつつ、オルタナ要素も取り込んで、こちらもなんとも現代的に仕上げているのですよ。
サビだけで語るとすれば、歌謡曲をなぞっているのにレトロ感は薄いという不思議な聴き心地。
なかなかセンスを感じます。
名詞代わりに発表されたシングルが、このインパクト。
結成してから1年未満にも関わらず、既にやりたいことが整理できているのも好印象です。
聴かず嫌いのリスナーも多そうなので、そこをどうやって取り込んでいくかが課題かな。
これはまた、ハイブリッドなバンドが登場しましたな。
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さよならブーケ/華族
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お洒落系をなぞりつつ、シリアスな世界観とレトロなサウンドを強みとしていた華族。
ロック色に特化した楽曲も守備範囲に入っているところも含めて、近いものがありそうな。
特に、「東京ご臨終」の音楽性が好きな層であれば、この辺りを押さえておいて損はないですよ。