GLIMMERING Ⅱ / STEREO.C.K + HOLLOWGRAM | 安眠妨害水族館

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GLIMMERING Ⅱ/STEREO.C.K + HOLLOWGRAM

 

1. Prism / STEREO.C.K
2. Aime-moi faire / HOLLOWGRAM
3. Sentimental issues feat. 瀬音/ HOLLOWGRAM
4. 残響 feat.ryo / STEREO.C.K

 

STEREO.C.Kと、HOLLOWGRAMのカップリングCDの第二弾。

メンバーが勢ぞろいしていた第一弾とは打って変わって、第二弾のジャケットは抽象的なイメージとなっています。

 

STEREO.C.Kが持ってきたのは、「Prism」。

しばらくリリース活動がなかっただけに、待望の1曲となりましたが、彼らの魅力を凝縮した渋さが光るナンバーを届けてくれたな、と。

独特なリズムに、妖しさのあるギター。

ボーカルラインはとてもシンプルなのだが、楽器隊によって一筋縄ではいかない深みが与えられているのです。

さらっと聴けば、硬派でソリッド。

じっくり聴けば、濃厚で芳醇。

二段構えの格好良さがありました。

 

HOLLOWGRAMは、「Aime-moi faire」を送り込んできた。

コンパクトにまとめてインパクトを残すのは、STEREO.C.Kの十八番だと思っていたのですが、まさか彼らが2分台のショートチューンで攻めてくるとは。

彼ららしい艶っぽさ、アダルティな雰囲気は残しつつ、歯切れ良く衝動性を強めに出してきた形。

真っ向勝負で大人の激しさをぶつけてきており、このバチバチした感覚も本作の魅力となっていますね。

 

3曲目からは、カップリングCDだからこそのお楽しみ。

ボーカルに瀬音さんを迎えての「Sentimental issues」が、なかなかどうしてハマっています。

STEREO.C.Kではあまり見られないメロディアスなナンバーなのかと思われますが、尖ったryoさんの歌声とは異なる、男らしさという魅力。

きちんと自らの歌として昇華させており、シングルでも切れるのではないかというパワーがあるのですよ。

これも4分以内に収まっているのに、他がもっと短いから、相対的に長尺に感じてしまうという。

 

最後は、「残響」をryoさんとのコレボレーションで。

ツインボーカル的に進行するAメロから、シャウトでのサビ。

構成があまりにシンプルなので、ボーカルによる料理が難しい楽曲かと思っていましたが、ここまで聴く印象を変えてしまうか、という驚きがありました。

そのまま歌い上げてもハマっただろうに、ギミックから壊してくる手法も面白いですものです。

 

新曲+コラボ曲での合計4曲。

どちらもリリースが頻繁にあるバンドではないので、押さえておきたい1枚ではなかろうか。

そもそも第二弾があるのは意外でしたが、こうなってくると第三弾も、と期待したくなるのがリスナーの性。

しばらくは本作を聴いて浸っているので、数年後、しれっと続編が発表されたりしませんかね。

 

<過去のSTEREO.C.K + HOLLOWGRAMに関するレビュー>

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