Haunted House / Ant1nett | 安眠妨害水族館

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Haunted House/Ant1nett

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1. Haunted House

 

ex-賛美歌のVo.yabukiさん率いるAnt1nett。

本作は、配信限定でリリースされたデジタルシングルです。

 

現在進行形のAnt1nettの音楽が、まさかこのタイミングで聴けるとは。

これまでAnt1nettとしてリリースしてきた楽曲は、賛美歌時代を含め、過去のバンドやソロ活動で発表してきた既存曲が大半。

まして、活動休止が発表されて、さほど時間が経っていないタイミング。

完全新作が聴ける、ということに必要以上に驚きを伴ってしまいますよ。

 

サウンドは、ここ最近のプロダクションと比較すれば、大幅に向上したと言えるでしょう。

前時代的の宅録のようなバランスの悪さは解消され、決して良質ではありませんが、音質の面での聴きにくさは薄れました。

もっとも、それはスタートラインに立っただけなのですけれど、それ込みでAnt1nettを聴いている弥舞姫フリークにとっては、大きな一歩なのです。

 

新たに加わったMisakiさんが作曲に関わったことで、音楽性もアップデート。

耽美主義的なロマンティストの一面は少し横に置き、世界観がズレない範囲内で、より現代的な構成になるようにアレンジしてきたといったところでしょうか。

ミステリアスなSEやシンセのフレーズを使って、ゴシックホラーな雰囲気を出していますね。

 

しかし、ある種、彼ららしいのが、サビでのコーラスワーク。

賛美歌時代に"変なコーラス"として一部の話題になった、あの空気感をそのままに、サビのほぼ全編にそれを当てはめてしまったような思い切りの良さには、"思わずニヤリとしてしまう"を通り越して、吹き出してしまいました。

しかも、コーラスワークには二段階あって、1回目と2回目で印象を変えてくるのですもの。

見つかった、Ant1nettではこれを聴け、が見つかった。

反則ギリギリの力技ですけれど、ついつい何度も聴いてしまいます。

 

ややネタっぽく書いているけれど、楽曲単位での完成度としては、Ant1nett史上最高かと。

そのうえで、変なコーラスというパンチ力も備えているのだから、もう無敵なのでは。

色々な意味で、まずは聴いてみてほしい1曲。

 

<過去のAnt1nettに関するレビュー>

No Smoking Hotel

Kiss and Goodbye
Miss you so much
Carmencita
Constantinople
Kamikaze et Luna