SCREAMY / GOTCHAROCKA | 安眠妨害水族館

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オバンギャと初心者に優しいヴィジュアル系雑食レビューブログ

SCREAMY/GOTCHAROCKA

 

1. The Screamers

2. JUSTICE

3. 懺劇

4. Good morning Tokyo!

5. Mission

6. 遺書

7. レインフォール

8. DramaQueeN

9. 赤いマフラーを巻いた女の子

10. Marry me, 'cause I hate U

11. asymMETRY

12. Ash

13. Brilliant days

 

結成5周年となるGOTCHAROCKAの3rdフルアルバム。

ミニアルバム「Rainfall」から引き続き、岡野ハジメ氏のプロデュース作品となります。

 

音楽性としてのコンセプトを定めるというよりも、今のGOTCHAROCKAをとことん詰め込むというスタンスは、従来同様。

そのため、枚数を重ねるたびに、彼ららしさが浮き彫りになってくる気がしますね。

トップバッターとなる「The Screamers」が象徴的で、メロディを大事にしつつも、勢いをパッケージ。

樹威さん、JUNさんのツインボーカルにより、ギターポップロックのど真ん中を突き破ろうと威勢よくぶち上げていました。

 

全編的に、樹威さんの歌唱力を活かしたメロディアスチューンが大宗。

しかし、GOTCHAROCKAのサウンドには、JUNさん、十夜さんによるツインギターの絡みが不可欠であるということも明確になった。

いや、もともと明確ではあったので、更にコンビネーションが高まり、多くのポイントで効いていると言ったほうがよいでしょうか。

ポップロックの枠組みで聴いたときに、そこからはみ出ようとアイディアを出しているのは、やはりギターの個性的なフレーズ。

ソフト・ヴィジュアル系にも通じるストレートなメロディが歌い上げられる中、原色を塗したような主張の強さは、楽曲をより印象的にしています。

 

本作は、2種類同時でのリリース。

それぞれ「懺劇」と「Brilliant days」のMVを収録したDVDが付属しています。

5周年というタイミングを考えれば、この2曲がリードトラックとなったことに、メッセージ性を勘繰らずにはいられない。

「懺劇」は、パートごとにキーチェンジが行われる独特のコード感が面白い楽曲。

メロディは歌謡曲的なのに、気持ち悪さスレスレの引っかかりが生まれ、抜群のインパクトを残す攻めの1曲と言え、安定なんて求めていないという心意気を示しているよう。

 

一方、「Brilliant days」は、壮大で美しいバラードナンバー。

JUNさんが3年前、樹威さんの誕生日に送った楽曲とのことで、当時はまだこれを歌えるバンドではないという理由で寝かせてあったのだとか。

遂にこの楽曲がレコーディングされたという事実は、ここまでの成長を形にして、ファンやメンバーへの感謝の気持ちを表明していることと同義なのでは。

2曲とも樹威さんの表現力がなければ成立しないという点でも、GOTCHAROCKAで演奏する意味をひしひしと感じますよ。

 

個人的に好みなのは、ダンサブルにアレンジした「JUSTICE」や、逆輸入の和をテーマにした「Good morning Tokyo!」など。

TYPE-Aにのみ収録されている「asymMETRY」のエロティシズムも捨てがたく、ひとつには絞れそうもない。

先行シングルや、「Rainfall」のリードトラックだった「レインフォール」まで収録され、実に粒ぞろいなラインナップです。

 

キャッチーなのでインパクト重視かなと思いきや、噛めば噛むほど旨味が出てきた。

これは長く聴けそうなアルバムだぞ、と期待している1枚。

 

<過去のGOTCHAROCKAに関するレビュー>

Rainfall

Royale
Crisis
Poisonous berry
Virginity
Hydrag