Rolling Sky/リムキャット
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Rolling Sky
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1. RimCatMew
2. 茜炯-Vermilion Glitch-
3. ナミダノアト
4. tatoo
5. サーカスは終わらない
6. ループオーケストラ
7. Azur Sky
デジタルリリースとなったリムキャットの1stミニアルバム。
限定シングル「ナミダノアト」、代表曲である「ループオーケストラ」の再録バージョンを含む全7曲が収録されています。
巡り巡る空。
世界観としては、フルアルバム「Flower in the Shadow」の続編となるのだとか。
" カオティック/エレクトロニカ "という音楽面での軸はブレていないのだけれど、混沌としたサウンドの中に、どこまでも広がる情景が見える。
そんな作品に仕上がっていました。
ミニアルバムという、伝えたいものをコンパクトにまとめる媒体。
アクセント的な楽曲をどう使うかが肝となってくるのですが、彼らの場合は、そう捉えるべき楽曲にも全力投球。
ガツンとインパクトのあるナンバーを持ってくることによって、コンセプチュアルにまとめつつ、収録時間以上のボリュームを感じさせます。
例えば、1曲目の「RimCatMew」。
1分程度の導入SEのような位置づけではあるのだが、リムキャットの代名詞でもある男女ツインボーカルの掛け合いが、終盤になって洪水のように押し寄せる。
このまま次の楽曲に繋がるのだ、と勝手に決めつけていたから、この展開には心が躍りましたよ。
ほぼインストである「tatoo」も含めて、曲を詰め込みすぎるのではなく、アクセントをさらりと流すのではなく、表現したいことに向けて駆け引きしながら、アーティスティックに作品を構成。
聴きやすさを引き継ぎながら、トータル的なクオリティを、ひとつ前に進めてきた印象ですね。
叙情的な歌詞と轟音の中で、キャッチーなセンスが光る「 茜炯-Vermilion Glitch-」、出だしから怒涛の勢いを示す「サーカスは終わらない」、メロディアスに美しく締めくくる「Azur Sky」。
もちろん、メインディッシュになるべく据えられた歌モノもしっかり存在感を発揮。
彼らの旨味が凝縮されているな、と。
なお、レクレンズ時代からのオリジナルメンバー、Ba.サイトウケイタさんが脱退を表明。
結果として、本作が第一期リムキャットの集大成となるのでしょうか。
残念ですが、彼がいたという証拠は、音源として残り続ける。
所せましと動き回るステージングがそのまま反映されたようなベースラインに想いを馳せて、繰り返し繰り返し聴いていこうと思います。
<過去のリムキャットに関するレビュー>