Infinity/Chronosphere
￥3,024
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1. Messiah
2. HYSTERIC HEART
3. 願い
4. EILEEN
5. あなた
6. No true
7. In Heaven
8. [Pure]
9. Dawn of Winter
10. To find a way
Chronosphere唯一のフルアルバム。
2003年の作品です。
メインコンポーザーであったGt.修司さんが在籍していたChateau La tourからの名残か、当初はダークな楽曲もやっていた彼らですが、本作では、白系に吹っ切れたイメージ。
Vo.常栄さんも、羽月から名義を変更したことで、どこか伸び伸びと楽曲を歌い上げているような気もします。
音楽的には、L'Arc～en～Cielから脈々と流れる幻想的なバンドの系譜。
鍵盤やシンセの音色も巧みに使い、透明感を演出していくスタイルである。
特に、「EILEEN」などがわかりやすいですかね。
キラキラと雪が煌くような眩しくも切ない世界観。
メロディ運びも美しい。
また、ハードさのある楽曲には、Janne Da Arcのフォロワー的な側面も見られるでしょうか。
「No true」で見せる、ジャジーな雰囲気の楽曲にも、その影響がチラリ。
ハイトーンに強いボーカルの声質もあるのだけれど、アクセントのプラスアルファで持ってくるのがこの手の楽曲だと、思わずテンションが上がってしまいます。
フォロワーであることがいけないというつもりはなく、彼らの場合、上手く昇華しているので高評価なのである。
とにかく、常栄さんの透明で安定感のある声のパワーが素晴らしいのですよ。
トップバッターから、こんな聴かせるタイプの歌モノを持ってくるとは、と唸らせる「Messiah」でスタートし、ラストの「To find a way」も壮大なバラード。
要所要所は歌唱力の高さをセールスポイントとして押し出そうという意識があり、メジャーでも戦えただろうな、と思わされます。
メロディも良く、スキルも申し分ない。
時代のせいにするのは乱暴ではあるのだけれど、ソフト・ヴィジュアル系全盛期であれば、もうひとつ上に行けていたバンドだと思うのですよ。
当時の主流であったカラフルなバンドたちに埋もれてしまったのは、もったいないとしか言いようがありません。
歌モノ好きであれば、たまらない路線。
10年以上前のバンドではありますが、良いものは良いのです。
そろそろ再評価されてもいいのではないでしょうか。
＜過去のChronosphereに関するレビュー＞
In Heaven