梅雨盤2 / レインマン | 安眠妨害水族館

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梅雨盤2/レインマン
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1. 冷たい雨
2. シニカルメモリー

レインマンとしては初の全国流通作品となるシングル。
タイトル的には、過去に配布された「梅雨盤」の続編ということになるのでしょうか。
ワンコインながら、歌モノ2曲入りというのはありがたい。

「冷たい雨」は、音源用に書き下ろされた新曲とのこと。
タイトルが、彼らのバンドコンセプトを象徴していますよね。
疾走感があり、聴きやすい、セツナポップ的な雰囲気が押し出されたナンバーです。
実にシングル向き。
従来のレインマンに見られた、じめじめした雰囲気は薄まっていますが、歌謡曲ライクなメロディは健在で、新たなファン層にもアピールできそう。

カップリングの「シニカルメモリー」は、ライブでの定番曲とのこと。
少し、ザラザラした質感が混ざってきて、こちらのほうが、今までの彼らの色が濃く出ているような。
レトロなアレンジと、歌モノ的なメロディの中に光るノリの良さ。
ひとむかし前のお洒落系っぽい音楽性ではあるのだけれど、彼らが演奏すると、純粋な哀愁系バンドに聴こえるから不思議なものだ。

2曲とも、ライト層向けなところはあるけれど、ワンコインシングルの意味合いとしては、間違っていないのでしょう。
彼らの良さを示すには、なかなか絶妙な選曲。
タイプも違っていて、それぞれが聴きやすいので、入り込みやすいのでは。

まぁ、マニアック度合いを薄めにしている狙いもあり、若干の食い足りなさは残るか。
久しぶりの正式音源なので、もう少しがっつりインパクトを与えるようなチャレンジも試してほしかったのも確か。
コアなファンには、物足りない部分はあったのかもしれません。
一長一短ではあるのですけどね。

さて、これからの展開が読めませんな。
このまま、少しポップな方向に歩み寄った楽曲で行くのか、これを導入編として、本質であるどっぷり暗い音楽でも勝負するのか。
ボーカルさんが器用なタイプなので、どちらでも戦えるのは強み。
ヴィジュアル面でも、心なしか垢抜けた感があり、増えつつある引き出しの中身を、バランスよく送り出していってほしいものです。

<過去のレインマンに関するレビュー>
春雨盤
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