動物病院で一般的にやられる血液検査には、CBC(WBC、RBC、Hb、Hct、PLTなどの血球検査)と、生化学検査(TP、Alb、A/G比、T-Bil、AST、ALT、ALP、Amy、Glu、Na、K、Cl、T-Cho、BUN、Cre、IPなど)があります。

 

健康診断の場合は、これに糞尿検査をプラスして異常がみられなければ一安心です。

 

動物病院によって、院内に検査機器が揃っていて結果をその日のうちに確認できるところもあれば、検査項目によって院内・外注と使い分けているところもあれば、全て外注というところもあります。

 

外注する場合、採血などしたあと、検体が検査会社に届くのは翌日以降になるため、検体の管理は特に重要です。

 

生化学検査なら、採血後、血清又は血漿にして冷凍のまま検査会社に輸送すれば特に問題は起きませんが、全血のままでないと測定できない血球は、抗凝固剤入りの容器に冷蔵(4~10℃)で保存し、出来る限り速やかに測定する必要があります。

 

溶血すると正しい値が得られないからです。

 

何をみるかにもよりますが、糞尿も同様で、可能な限り新鮮なうちに検査する必要があります。

 

外注検査の場合、検体は、動物病院からクロネコヤマトや佐川急便などの宅配便業者を介して検査会社に運ばれます。

 

これがおミソで、宅配便業者の担当がアバウトで、輸送温度が一定に保たれずに検査会社に届くと、溶血したり菌が増殖したりして正しい値が得られないことがあります。

 

筆者がこれまでやってきた治験でも、そういうケースがいくつもありました(特に夏場)。

 

せっかく苦労して採って検査した結果が正しくなかったら残念なだけでなく、とんでもない方向に進んでしまう可能性もなきにしもあらずです。

 

院長によって考え方はまちまちで、「検査は全て外注で」としている動物病院は、「面倒だから」、「人手が足りないから」、「設備投資や機器のメンテ費用がかかるから」などが理由だし、「特殊検査以外は出来る限り院内で」としている動物病院は、「結果をすぐに知りたいから」、「費用的なメリットがあるから」、「検体の輸送リスクがあるから」などが理由です。

 

どちらを選ぶかは飼い主次第ですが、筆者の場合は、検査機器のメンテがしっかりなされている前提で言えば、前者より後者の動物病院の方を信頼しています。

 

【追伸:ワクについて】

筆者の大切な家族、オキナインコのワクを滞在先の軽井沢でロストし、2カ月半になります。

動物病院の選び方と諸々 ~ペットと飼い主の幸せのために~ (ameblo.jp)

ワクは慎重な性格ですが人懐っこく甘えん坊で、うちに来た客や工事の人の肩にも自分から飛び乗るような子なので、9割方、どなたかに「喉が渇いた」、「お腹がすいた」、「ママのところに連れて行って」と救いを求め、保護され飼われていると思っています。

その方が動物好きの優しい方であるのは間違いなく、ワクを帰して頂けたら誠心誠意お礼をさせていただきます。

ワクがどんな子かは、コチラに記載しています。

インコのしつけ | 動物病院の選び方と諸々 ~ペットと飼い主の幸せのために~ (ameblo.jp)