先日、京大病院で、50代女性の脳腫瘍の摘出手術中、腫瘍ではない正常な部位を誤って摘出し、自力呼吸ができない重篤な状態にしてしまったという痛ましい事故が起きましたが、最高裁判所の統計によると、日本国内で新しく起こされる人医療裁判は年間約700件も発生しています。

 

 

これに対し、判例データベース等に公開される獣医療訴訟は、約数十件と少ないのが実状です。

 

人の医療事故では、死亡・後遺症が生じた場合、将来の逸失利益や多額の慰謝料が認められるため、賠償金は数千万円〜数億円になることがあるのに対し、法律上は「物」でしかないペットの賠償額の相場は数十万〜100万円前後に留まることが多く、裁判に必要な弁護士費用(50万〜100万円以上)と同等若しくは足が出るため、訴訟を断念する飼い主が多いからとされています。

 

また、医療過誤裁判を起こすには、獣医師の手技に明確な落ち度があったことを専門的に証明する必要があり、「別の獣医師による鑑定書」が不可欠ですが、専門知識が必要な上に獣医師同士のコミュニティによって鑑定を引き受けてくれる人を見つけられず、裁判まで持ち込めないことも要因とされています。

 

では、訴訟を断念した飼い主は諦めて大人しく泣き寝入りしているのかというと決してそうではありません。

 

国民生活センターに寄せられるペット関連の相談件数は年間約3,000件で、うち、ペットショップでの病気・売買トラブルは約1,300件、ペットフード・用品・トリミングトラブルは約1,000件、動物病院や獣医療サービスに関する相談件数は約700件で、Googleマップの「★1レビュー」や悪評、Xでの不満吐き出し投稿やその拡散は激増しており、業界の調査によると、都市部の主要な動物病院のなんと過半数が、理不尽と感じる低評価レビューを経験しているのです。

 

 

その内容は、「受付の対応」、「説明不足」、「料金が高い」などで、獣医療ミスそのものよりも感情的なこじれによる不満が8割以上を占めます。

 

獣医療過誤は当然ながら看過できませんが、それ以外の不満が大半を占めるということです。

 

獣医師側も、感情的なこじれを生まないよう、誤解が生じないよう、しっかりインフォームドコンセントをとる必要はありますが、説明を受けていたのにそれを忘れたり誤解して受け取ったり、自分の強い言動によって治療法が決まったのに獣医師のせいにしたり、自分もしっかり同意したのにそれは棚の上に上げたりして、匿名なのをいいことにネットで「感情的にあることないこと不満をぶちまける」飼い主はどうかと思います。

 

筆者はワクをロストしたときに、土足で気持ちに入り込んできて執拗に干渉し責めてきた、どこの誰かも分からない人に辟易し、そのときは、アメブロ登録者以外からのコメント等を受け付けないよう設定し直し解放されましたが、SNSの怖さに少し触れました。

 

アメブロは文章がメインなので、ある程度読むと投稿者の人となりが伝わってきますが、Xなどの短文投稿やインスタなどの写真メインの投稿は、投稿者の人柄が分かりずらく、真偽を見抜くのは難しいと思います。

 

我々は、共感を得たいがために、罪なき人をおとしめたり、偽りを事実として流すような人の投稿に安易に同調したり拡散したりしないよう気をつけたいものですね。

 

【ママが仕事ばかりしていると不満が募るオキナインコのアイ】