堺市の交通まちづくりを考える会 -162ページ目

拙速な人たち

 堺市が、南海電鉄と阪堺電気軌道に対し、両社による市中心部での運行を計画していたLRT(次世代型路面電車)整備の中止を10月29日申し入れたことがわかった。

 中止を公約に掲げて初当選した竹山市長とはいえ、独断はどうかと思う。「市民目線」のはずが市民に確認しなくていいのか?と率直に感じた。

 いい機会なので、考える会のスタンスを記す。

 右欄にもあるとおり、
1.計画づくりの段階から市民の参加を認めた市民合意形成が必要
2.堺市を中心とする公共交通の全体計画が必要
3.交通施策はまちづくり計画と一体となるパッケージでのプランが必要

というのが我々の主張だ。つまり、強行推進することをせず市民の意見を聞いてほしい。LRTを作るなら東西交通の必要性と具体的見通しが必要で、LRTしか方法はないのかなど費用対効果の議論と各区の地域性を鑑みた議論を煮詰めるべきだ。加えて移動手段に留まらない街育をも視野に入れたLRTシステムを可視化すべきだ。これらが1つでも欠ける計画には賛同できない。図にしてみたので以下に示す。

堺市の交通まちづくりを考える会


 これらの主張は沿道住民のエゴではなく、堺市民全体の視点で主張してきたつもりだ。これまで一度も「頭ごなしに沿道住民の商売に関わるから」などという低俗な理由で、LRTに反対した覚えはない。上述の各区同士の理解とその特徴を活かした施策という条件付きではあるが、LRTの建設や阪堺線の存続を希望している。この1年間の活動のどこを見てLRT建設に反対などと錯覚したのか、理解力がないというのか、「反対派」のレッテルを貼りたがるセンスの無さに呆れかえる。賛成か反対しかの選択肢の無さに開いた口がふさがらない。堺市役所の木下理事をはじめ旧与党市会議員42名、官製市民団体、コンサルは勿論だが、学者までもがそうだったなんて、もうこの世の末だ。良いことばっかり偉そうに口にして、結局は電車を敷きたかっただけ。

 もし木原市政のやり方でLRT街おこしができて賑わうのなら、沿道住民が大賛成するはずで、それこそ地域エゴだ。これまでの計画案ではLRT街おこしができるはずもなく、地域エゴでもないから我々は運動してきた。
 学習会の準備は整いつつあり、阪堺線の廃止問題も含め市民提言をおこなう。

11/12 臨時市議会

 昨日記した副市長人事の提案は、臨時議会での一コマだ。傍聴し、議案を頂いたので以下に示す。

 毎日放送では議会運営委員会は副市長人事が煮詰まってない』とし、議員たちが会議室に閉じこもり、予定の1時間遅れで議会が始まった。議会はほぼオール野党、「順風な船出」とはいかなかったと伝えた。
 また新聞各社は所信表明の言葉通り、阪堺線の存続について検討する、職員給与を10年間で2割削減など正確に伝えた。副市長人事については、半数以上の会派が保留したと、堺市始まって以来の異例の事態を報じた。

 確かに、1時間も遅れての議会開始は傍聴する側にとっては迷惑なことだが、市長と議会がある一定の緊張感を持ったことは反って市民には望ましい。報道各社の心配する表現ほど深刻なものではない。木原前市政では、共産党と一人会派の10人をのぞきオール与党体制で市長を擁護してきた。擁護というよりも、「なれ合い」、「利権共有」が正確な表現だ。先の市長選にはそういう一面があったはずだ。竹山市長と議会に期待したい。

 本題に戻る。竹山市長の所信表明は「マニュフェスト」の朗読に終わるのかと思っていたが、道州制の導入推進をそれに加えたことが気に掛かる。副市長提案もそうだが、「堺生まれの堺育ち」を自転車にまたがってアピールしていた選挙中のイメージと異なる。職員の不正が後を絶たない大阪市、大阪府に向いた所信表明内容であった。

 評価できる点は、ご本人がいう「見える化」なる動きだ。庁議議事要旨をネットで公開している。これはかなりスピーディな対応で、大変評価できる。この調子であらゆるところを「見える化」して頂きたい。欲を言えば、情報公開請求などの手続き2週間を経て、公文書を入手するのはかなりめんどくさい。しかもなんだかんだと理由をつけて見せないことの無いようにして頂きたい。

 堺の情勢がわからないなら、ややこしい人たちに聞かず、堺市政にしがらみがない市民に聞けばよい。名称は忘れたが、たしか広報には市長と市民の交流を目的とした懇談会の募集をご自身でしていたはずだ。そこで市民に聞いてみてはどうか?具体的で魅力的な提案が出るはずだ。または各区でおこなっている「区民会議」を傍聴してはどうか?参加者は自治会から選出されているので偏ってはいるが、コーディネータがしっかりしているので、その内容は確かなものだ。

 座ったまま、役人やそのOBからの提案を聞くのもいいが、手間と時間を掛けて自分から出かけ話を聞くのも勉強になる。市政とは「まちづくり」、箱物や動く箱物を作るばかりがまちづくりにあらず。市民を味方につけ、じっくりと足元を固めてから船出する方が得策かも知れない。もちろんこれは議員にも当てはまることで、議員にこそ踏まえてほしいことだ。
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チンチン電車<阪堺線>

 以前から気になっていたが、阪堺線の存続に市民が動き出している。ただただ税金を注ぎ込み残すことを目的にせず、まちづくりの一環として阪堺線を残そうとする試みに賛同できる。これはまさに、「LRTシステム」といえる。

 詳細は以下に示すとおり展覧会でありイベントでもある。主催は「チン電存続活用実行委員会」。また案内チラシに添付されていたカラーポストカードも、かわいいデザインなので掲載させて頂いた。

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