シャープ決算報告 4
今回はシャープ肩入れ記事ではなく、少し違った指摘をします。
招集ご通知 (PDF:176KB) のP4-P5には、設備投資の状況が記されています。高照度液晶パネルや薄膜太陽光発電パネルを生産する「グリーンフロント 堺」には、2157億円の設備投資をしたと記されています。総売上2兆7559億円に比して約7.8%、営業利益519億円の416%もの投資額です。液晶や太陽光発電のパネルを沢山売らないといけませんね。
4月16日、シャープは大阪府堺市の「グリーンフロント堺」で竣工披露式 を催し、町田会長は7月に液晶パネルの生産量を現在の倍に引き上げることを明らかにしました。
一方で、堺市は固定資産税や都市計画税などを10年間にわたり8割減免しますが、その減収額は262億円(およそ年26億円)となります。これは営業利益の約5%に当たりますので、シャープにとってはありがたい話でしょう。シャープ本社の役員年俸の約5倍に値します。
シャープが堺に法人をつくりましたので、税収が堺に落ちることになります。ここまではいいのです。ここから考えなければいけないことは、上述の年26億円の減収額以上の効果があるかどうか、つまり堺にとって「シャープ」経済効果が本当にあるのかということです。
一見、充分にあると思いがちです。しかし、シャープ対する減収額引き去り前に対して国からもらう地方交付税額が算定されます。従って26億円の減収額と地方交付税の減額分を合わせると、およそ年36億円の減収になるはずです。これを補うには年70億円以上の利益を上げなくてはいけませんので、「シャープディスプレイプロダクト堺」には頑張ってもらわなければなりません。
売り上げだけではなくて、雇用も重要なファクターです。
堺在住の機械部品会社などに聞くところ、「シャープディスプレイプロダクト堺」との取引は、地元ではほとんど無いそうです。ハイテク製品のパネル工場ですので当たり前かもしれません。またこういった平面移動で生産するハイテク製品では、従業員の作業は皆無です。パネルをつくる生産機械の技術者が主ですから、パートのおばちゃん雇用も期待できません。工場建設時には地元大阪の業者が大勢参加しましたが、工場ができあがってしまったら、もう用はありません。今ある工場も数フロアは空いているようですし、別棟を予定している敷地は草が生えているようです。すべての敷地で、すべてのフロアが稼働するようになるのはいつのことか待ち遠しいですが、亀山工場のようにならないことを祈ります。
招集ご通知 (PDF:176KB) のP4-P5には、設備投資の状況が記されています。高照度液晶パネルや薄膜太陽光発電パネルを生産する「グリーンフロント 堺」には、2157億円の設備投資をしたと記されています。総売上2兆7559億円に比して約7.8%、営業利益519億円の416%もの投資額です。液晶や太陽光発電のパネルを沢山売らないといけませんね。
4月16日、シャープは大阪府堺市の「グリーンフロント堺」で竣工披露式 を催し、町田会長は7月に液晶パネルの生産量を現在の倍に引き上げることを明らかにしました。
一方で、堺市は固定資産税や都市計画税などを10年間にわたり8割減免しますが、その減収額は262億円(およそ年26億円)となります。これは営業利益の約5%に当たりますので、シャープにとってはありがたい話でしょう。シャープ本社の役員年俸の約5倍に値します。
シャープが堺に法人をつくりましたので、税収が堺に落ちることになります。ここまではいいのです。ここから考えなければいけないことは、上述の年26億円の減収額以上の効果があるかどうか、つまり堺にとって「シャープ」経済効果が本当にあるのかということです。
一見、充分にあると思いがちです。しかし、シャープ対する減収額引き去り前に対して国からもらう地方交付税額が算定されます。従って26億円の減収額と地方交付税の減額分を合わせると、およそ年36億円の減収になるはずです。これを補うには年70億円以上の利益を上げなくてはいけませんので、「シャープディスプレイプロダクト堺」には頑張ってもらわなければなりません。
売り上げだけではなくて、雇用も重要なファクターです。
堺在住の機械部品会社などに聞くところ、「シャープディスプレイプロダクト堺」との取引は、地元ではほとんど無いそうです。ハイテク製品のパネル工場ですので当たり前かもしれません。またこういった平面移動で生産するハイテク製品では、従業員の作業は皆無です。パネルをつくる生産機械の技術者が主ですから、パートのおばちゃん雇用も期待できません。工場建設時には地元大阪の業者が大勢参加しましたが、工場ができあがってしまったら、もう用はありません。今ある工場も数フロアは空いているようですし、別棟を予定している敷地は草が生えているようです。すべての敷地で、すべてのフロアが稼働するようになるのはいつのことか待ち遠しいですが、亀山工場のようにならないことを祈ります。
連続立体高架化事業
以前に南海高野線の連続立体高架化事業でも触れましたが、今回は南海本線です。地図はいつものとおり、googleです。
下は南海本線浜寺公園駅です。風情があって素敵です。
下は阪堺線浜寺駅前駅です。こちらも昔ながらの雰囲気が残っています。画像の右奥には南海本線浜寺公園駅舎が見えます。
配置は以下のようになっています。
実は、このあたりに南海本線高架化事業が予定されているんです。幸い南海本線浜寺公園駅舎は何とか保存されるようですが、高架になった本線浜寺公園駅と阪堺線浜寺駅前駅では物理的に乗り換え抵抗が増します。こんなことでは、なおさら阪堺線の利用客が減り、存続が難しくなります。かといって阪堺線の浜寺駅前駅を高架化することは、路面電車でなくなりますので、無意味です。
以下は阪堺線と南海本線が交差している箇所です。南海本線の高架化に伴い、南海本線と阪堺線の上下関係が入れ替わります。この費用は南海本線の高架化事業で受け持つようで、結果的には阪堺線が路面化し ます。しかし、阪堺線を南海本線に近づけたり、高架の下を走らせたりする「付け替え」は、今回の南海本線高架化事業では賄えない法律になっていますので、費用的に阪堺電気軌道には無理なようです。堺市が補助しない限り、阪堺電気軌道はその堺区間を廃線にすると言い切っていますので、以下画像にある交差部分の付け替え工事は見ることもなくなるんでしょう。
阪堺電気軌道の親会社である南海電鉄は、南海本線と自社グループ内で競合する阪堺線を廃止したがっているという人もいます。廃止になれば南海本線の乗客が増えて、難波にもっと人が集まることを目論んでいるようにも思えます。もしも廃線して新会社に引き継ぐことになれば、尚更のこと南海本線と競合しますので、新会社に引き継ぐくらいなら別の土地利用が得策です。阪堺電気軌道というより南海電鉄が最も楽ちんな方法は、堺市に補助金をもらい続けて存続させることと思われます。堺市もめんどくさい街づくりや観光文化資源の維持管理をそこそこにしたままでお金だけ出せばよいので楽ちんです。お互い楽ちん楽ちんで済ませるような素振りも最近みえ隠れします。
専門家も指摘するとおり、阪堺線の潜在的乗客は阪堺線を黒字化できます。しかし「行きたいところがない」状態では、絵に描いた餅です。学習会でも議論しましたが、観光文化を中心にしたイベントや施設の拡充とともに、甘えの体質から脱却した阪堺電気軌道のやる気、そしてそれを利用する市民の3身一体が必要です。
余談ですが、このあたりでは阪堺線沿道の住民との間で、境界線問題が起こっていました。どうやら阪堺電気起動側が先に境界線測量をやったことで、沿道住民の敷地を削りとったということのようです。概ね境界線の判定は、先に測量したほうが有利だといわれています。
下は南海本線浜寺公園駅です。風情があって素敵です。
下は阪堺線浜寺駅前駅です。こちらも昔ながらの雰囲気が残っています。画像の右奥には南海本線浜寺公園駅舎が見えます。
配置は以下のようになっています。
実は、このあたりに南海本線高架化事業が予定されているんです。幸い南海本線浜寺公園駅舎は何とか保存されるようですが、高架になった本線浜寺公園駅と阪堺線浜寺駅前駅では物理的に乗り換え抵抗が増します。こんなことでは、なおさら阪堺線の利用客が減り、存続が難しくなります。かといって阪堺線の浜寺駅前駅を高架化することは、路面電車でなくなりますので、無意味です。
以下は阪堺線と南海本線が交差している箇所です。南海本線の高架化に伴い、南海本線と阪堺線の上下関係が入れ替わります。この費用は南海本線の高架化事業で受け持つようで、結果的には阪堺線が路面化し ます。しかし、阪堺線を南海本線に近づけたり、高架の下を走らせたりする「付け替え」は、今回の南海本線高架化事業では賄えない法律になっていますので、費用的に阪堺電気軌道には無理なようです。堺市が補助しない限り、阪堺電気軌道はその堺区間を廃線にすると言い切っていますので、以下画像にある交差部分の付け替え工事は見ることもなくなるんでしょう。
阪堺電気軌道の親会社である南海電鉄は、南海本線と自社グループ内で競合する阪堺線を廃止したがっているという人もいます。廃止になれば南海本線の乗客が増えて、難波にもっと人が集まることを目論んでいるようにも思えます。もしも廃線して新会社に引き継ぐことになれば、尚更のこと南海本線と競合しますので、新会社に引き継ぐくらいなら別の土地利用が得策です。阪堺電気軌道というより南海電鉄が最も楽ちんな方法は、堺市に補助金をもらい続けて存続させることと思われます。堺市もめんどくさい街づくりや観光文化資源の維持管理をそこそこにしたままでお金だけ出せばよいので楽ちんです。お互い楽ちん楽ちんで済ませるような素振りも最近みえ隠れします。
専門家も指摘するとおり、阪堺線の潜在的乗客は阪堺線を黒字化できます。しかし「行きたいところがない」状態では、絵に描いた餅です。学習会でも議論しましたが、観光文化を中心にしたイベントや施設の拡充とともに、甘えの体質から脱却した阪堺電気軌道のやる気、そしてそれを利用する市民の3身一体が必要です。
余談ですが、このあたりでは阪堺線沿道の住民との間で、境界線問題が起こっていました。どうやら阪堺電気起動側が先に境界線測量をやったことで、沿道住民の敷地を削りとったということのようです。概ね境界線の判定は、先に測量したほうが有利だといわれています。
シャープ決算報告 3
赤文字はクリック下さい。資料が開きます。
シャープに肩入れするわけではありませんが、情報公開は進んでいる会社の一つです。招集ご通知 (PDF:176KB) のP15には、取締役および監査役の報酬が記されています。取締役11名に対して5億5100万円を、監査役4名に対して7900万円の報酬です(取締役で平均5000万円、監査役で平均1975万円)。これはボーナスも含む年棒を正直に公表しています。市長はじめ市議よりも沢山の報酬をもらいます。
たとえば東芝と比較します。
第171期報告書[PDF 1,297KB/36ページ] のP1には当期純損益で197億円の赤字であることが記され、今期の株主配当がない通知を発表しています。またP2の「部門別の概要」では、軒並み売上高は前年比マイナスです。にもかかわらず、営業損益では「デジタルプロダクツ」と「社会インフラ」だけはプラスです。
売り上げ構成を見ると、テレビパソコン携帯電話などの「デジタルプロダクツ」は34%、フラッシュメモリーなどの「電子デバイス」は19%、原子力発電システムなどの「社会インフラ」は34%、家電白物などの「家庭電器」はたったの8%、などなどです。「東芝」は「サザエさん」のイメージが強い「家電」で儲けていると思っている消費者が多いようですが、実際は「社会インフラ」が好調な会社です。
同じく、第171期報告書[PDF 1,297KB/36ページ])のP20-P21には役員の報酬額が記されています。しかし、これなボーナスなどの額であり、年俸ではありません。役員がいくらの年棒をもらっているのか、東芝は公開していません。富士通も公開しませんね。
また招集通知 [PDF 944KB/32ぺージ] のP4-P5には、行政処分を受けている人物の役員選任の「言い訳」が記されています。もっとも興味をそそるのは、P12以降の「株主提案」です。いずれも過去にあった違法行為の「けじめ」をつけよというもので、社会インフラ事業で垢だらけになっていることへの忠告です。
このように、シャープと東芝を比較することが適切かどうかは別として、消費者が持つ企業イメージはいい加減なもので、「口コミ」は恐ろしいものです。「シャープは路面電車を堺市の税金で敷きたがっている」、「テレビや白物はイメージの良いソニーや東芝を買うようにみんなに勧めている」などとおっしゃる堺区の方には、本当のことを知らせて「シャープを買って下さい」と助言しています。
つづく
シャープに肩入れするわけではありませんが、情報公開は進んでいる会社の一つです。招集ご通知 (PDF:176KB) のP15には、取締役および監査役の報酬が記されています。取締役11名に対して5億5100万円を、監査役4名に対して7900万円の報酬です(取締役で平均5000万円、監査役で平均1975万円)。これはボーナスも含む年棒を正直に公表しています。市長はじめ市議よりも沢山の報酬をもらいます。
たとえば東芝と比較します。
第171期報告書[PDF 1,297KB/36ページ] のP1には当期純損益で197億円の赤字であることが記され、今期の株主配当がない通知を発表しています。またP2の「部門別の概要」では、軒並み売上高は前年比マイナスです。にもかかわらず、営業損益では「デジタルプロダクツ」と「社会インフラ」だけはプラスです。
売り上げ構成を見ると、テレビパソコン携帯電話などの「デジタルプロダクツ」は34%、フラッシュメモリーなどの「電子デバイス」は19%、原子力発電システムなどの「社会インフラ」は34%、家電白物などの「家庭電器」はたったの8%、などなどです。「東芝」は「サザエさん」のイメージが強い「家電」で儲けていると思っている消費者が多いようですが、実際は「社会インフラ」が好調な会社です。
同じく、第171期報告書[PDF 1,297KB/36ページ])のP20-P21には役員の報酬額が記されています。しかし、これなボーナスなどの額であり、年俸ではありません。役員がいくらの年棒をもらっているのか、東芝は公開していません。富士通も公開しませんね。
また招集通知 [PDF 944KB/32ぺージ] のP4-P5には、行政処分を受けている人物の役員選任の「言い訳」が記されています。もっとも興味をそそるのは、P12以降の「株主提案」です。いずれも過去にあった違法行為の「けじめ」をつけよというもので、社会インフラ事業で垢だらけになっていることへの忠告です。
このように、シャープと東芝を比較することが適切かどうかは別として、消費者が持つ企業イメージはいい加減なもので、「口コミ」は恐ろしいものです。「シャープは路面電車を堺市の税金で敷きたがっている」、「テレビや白物はイメージの良いソニーや東芝を買うようにみんなに勧めている」などとおっしゃる堺区の方には、本当のことを知らせて「シャープを買って下さい」と助言しています。
つづく