私は介護のお仕事で、利用者さのお話をきく機会を戴いております。
その中で、背筋のシャキッとした男性の方がいます。
はじめはなかなかはなしかけづらい雰囲気でしたが、顔を合わせる回数が増えるに
つれてようやく話をしてもらえるようになりました。
戦争で、海に投げ出されて、助かった話、身体は自分で鍛えないといけないという話など
をしてもらいました。
その中で、身体の鍛錬の話になり、何か武道をされていたのですか?
と尋ねると棒術をやっていたとの答えです。
剣道とは違い型稽古で気力を練るのだと教えてくれました。
対人稽古では、相手がいないと稽古ができない。
相手が自分より弱ければ、楽して勝つ事ができる
相手が自分より強ければ、萎縮してしまう。
だから、型稽古で自分の気力を出し切る稽古をするのだと教えてくれました。
夜中に山にいって、稽古をしたりしたそうです。
そして、一番大事なのはイメージの力と、自分を観察する力だそうです。
自分の思ったところに棒先がピシッといかなければいけない。
気力を養うのには型稽古が最適なんだと教えてくれました。
また、考えながらやるから、頭もすごく鍛えられるそうです。
私も居合いをやっていましたが、型稽古の意味がようやく分かってきました。
これまで、10年近く、なぜこれをするのだろうかと思いながらやっていました。
先生が注意してくださるから、それを聞いて改善しているだけでしたが、
これからはやっと型稽古の始まりです。
それにしても、気力を養うという観点が今の教育にはないということに
やっと気付きました。科目名が体育ですもんね。当然ですよね。
気育なんてないですもんね。
昔の人が強いのは、気力を養う制度が自然にあったのでしょうね。
大正生まれのおじいさんの話は、すごかった。
でも、なぜか、話をしたあとに、すまんな、こんな話をしてととても遠慮していました。
きっと、いままでこんな話をしても相手にされてこなかったのだろうなぁと
思いました。もっと、もっとこのような昔の日本人のすごさの源を教えてほしいなと
おもいます。