理系の読書入門。 -5ページ目

【13ヶ月と13週と13日と満月の夜】

【13ヶ月と13週と13日と満月の夜】:アレックス・シアラー著


親友を求める少女カーリー。その前に排他的な空気をまとった転校生メレディスが現れる。


カーリーは自分と似ていると感じ親交を深めようとするが一向に打ち解けない。


ある日、メレディスが魔女である、とメレディスの祖母グレースに告げられる。


魔女は若いメレディスの体と年老いたグレースの体を交換したのだと言う。


その上で、自分の祖母としてグレースを監視、折檻しているのだ、と。


本当のメレディスを救うため、体を取り戻す計画を練り実行に移すカーリーとグレース。


しかし・・・。



まず、この本を手に取った理由は、著者『アレックス・シアラー』の前作?が好きだからで、


つまり、この本自体をまっさらな気持ちで読むことはできなかった。


どうしても前作『青空のむこうへ』との対比を行おうとしてしまうからだ。


と、言っても『青空のむこうへ』と本作では構成がだいぶ違うのだが。


それでも著者の意図したテーマは共通のモノがあるのではないか、と感じた。



自分が感じたこの作品のテーマは『諸行無常』。

(どうも自分が手に取る本はその手のテーマが多い気がする。)


『老いる』ということと『若さ』ということについて嫌でも考えさせられる作品になっている。


そのため、少年少女よりも、その時代を過ぎ去りしよき思い出として胸にしまっている、


そんなティーンエイジャーよりも少し年長の方の方が理解しやすいのではないだろうか。


しかし自分のようにティーンエイジャー末期の方には、よい刺激になるのではないかと思う。





【天使の卵】

【天使の卵】:村山由佳著



大人と子どもの境界を行き来する一人の男と、


胸の内に大きな傷を抱えて生きている大人の女。


そんな二人の熱く切ないラブストーリー。



人の出会いとは必ず別れが連れ添っている。


出会いは別れを生むからだ。



この作品を通して『死』という大切な人との別れは、


『略奪』、そして『救済』にもなるのだと感じた。



人は大切な人を失ってなお、生きていかなければならない。


生きていこうとするようにできているからだ。


愛する人、心の拠り所である大切な人を失って、それでも生きていく。


―― 生きていける。


それは残酷なことなのかもしれない。


死を享受し、それでも生きていける自分を見つめ続けなければならない。


これほどの苦しみが果たして他に存在するだろうか。



この物語で大切な人を奪われた男は、


一人生きていくことを嘆き、そして静かに受け入れた。


悲しみと痛みを胸に抱いて。



今、この話を聞き、この男の痛みが多少なりともわかるのは、



自分も大切な人との望まぬ別れを経験したからなのかもしれない・・・。

必需品。

今日は、一問一答で答えた『自分の必需品』について少し語ろうと思う。



まず一つ目は『書物』である。小説であり論文であり歴史書であり・・・etc。


これは通学時間の暇つぶしを兼ねて知識の吸収を行う為である。


大学生活とは自分の器を大きくする、自分が誇れる人になるため大事な時期だと思う。


器を広げるため、今のこの時期にしておきたいこと、それは



『色んなモノを見て、色んなコトを知り、色んな人と出会い、色んな人を知る。』― こと。



様々なことに興味を持つことがこれらを満たすための第一歩だと自分は考える。


そのために、『読書をする。』といった行為は、自分にとって最適であり、最重要なのだ。



二つ目は、『自転車』である。


これはいまいち理解し難いかもしれない。


自分にとって大事なのはむしろ自転車自体ではなくて、『自転車に乗っている時間』なのだ。


自分は人混みが嫌いだ。否、人が嫌いなのかもしれない。


しかし、大学生活を送る以上、ソレとは幾度なく遭遇することとなる。


『ソレ』とは、人混みであり、雑踏であり、つまり人(他人)であるからだ。


ときにソレは家族や友達さえも取り込み自分にストレスという名の心的抑圧を与える。


自分は無限で永劫に思われる人との接触に疲れて、しばしば無気力になることがある。


そうした時、自分という個を明瞭に示してくれる、世界から隔絶してくれるモノ。



―― それが自転車なのだ。



自転車に乗っているとき、自分は明らかに自分で、無論、自由だ。


そう強く思うことがある。自分は無意識下でのその感覚に溺れることが好きなのだ。


そうして世界から解放されている時というのは、ひどく冷静で前向きで、


世界に縛られている自分にとっては酷く複雑で難解だった考えも、理解が及ぶ。


頭が冴え、感性が豊かになり、考えがまとまる。


自分はその瞬間が大好きで、独り、自転車で疾走する時間を重んじているのだと思う。