ただジイの独り言(旧:人事コンサルタントのブログ) -70ページ目

賃金体系の検討

 月例賃金の中身を検討します。基本給として支給する金額と諸手当として支給する金額があると思います。まず、その項目を明確にします。
 
 さらに、基本給の中身として、賃金決定要素を選定する必要があります。昔、「基本給は本人の年齢、勤続、能力などを勘案して総合的に決める」という制度がありましたが、この「総合的」という考え方が好ましくありません。年齢なら年齢でいくら、勤続なら勤続でいくら、というように、1対1で金額が決まるようにすることが必要です。
 
 諸手当の設計を考える場合必要なことは、「一度付けたらはずせないような手当は作らない」ということであり、「手当の支給根拠を明確にして、該当すれば支給する、該当しなければ支給しない」ということを徹底することです。
  
 また、諸手当には所定内賃金に入るものと入らないものがありますので、確認しておくことが必要です。

 

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賃金制度作成の進め方

 賃金制度を作るために決めるべきことは次の5つです。
 
① 賃金体系はどうなっているのか 基本給や手当等含めて全体の体系をどうするか

② 賃金を決める要素は何か 年齢なのか、勤続なのか、能力なのか・・・

③ 評価結果はどのように反映されるのか 積み上げ式にするのか、洗い替え式にするか

④ 賞与の配分方法はどうするか 賞与総原資の決め方、個人への配分の仕方は

⑤ 会社の業績をどのように反映するか 賞与へ反映させるか、昇給に反映させるか
 
 まず、基本給を含めた賃金体系全体を設計し、その上で基本給の決定要素を明確にしていくようにします。その後、基本給の賃金表を作成し、評価結果の連動方法を考えます。賃金の仕組みが決まってから、賞与配分方法を検討するとよいでしょう。会社業績の反映については、最後に検討します。
 
● 賃金制度改定の注意点

 賃金制度改定において、注意すべき点は次の通りです。
 
① 賃金制度が変わったという理由だけで、急に個人の賃金が増えたり減ったりということは好ましいことではありません。移行時には賃金の変動がないようにします。

② 新制度移行後、新しいルールで運用するようにします。

③ 新制度に当てはめた場合の差額については移行期間を設け、激変を緩和するようにします。

④ 移行期間を設ける場合であっても、賃金が減額の対象になる人にはよく説明をし、納得してもらうことが必要です。

 

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定量目標と定性目標

 目標は達成水準の表現方法により、達成水準を量的に表現する「定量目標」と質的に表現する「定性目標」に分けることができる。

 どの表現方法によるかは、目標項目の内容、個人の役割に応じて適切なものを選択する必要がある。いずれの表現であっても、目標の達成度を客観的に判定するために「後から計測できる表現」にすることが必要である。

○ 定量目標
 目標の達成度を客観的に判定するために、目標はできるだけ定量化(数値化)して設定することが有効である。定量目標では、パーセント、実数、計算の根拠(計算式)を明らかにし、比較対象となる判断基準を示すようにする。
 ただし、定量目標に固執しすぎると次のような問題点も出てくるので注意する必要がある。
① 短期的な結果目標ばかり設定する。
② その結果、中長期的な目標が欠落する。
③ 結果を出すためのプロセスを顧みず、結果主義になってしまう。
④ 定量化しやすい目標ばかり設定され、数値化しにくい重要な目標が欠落する。
⑤ 定量化するために、内容や効果よりも単純な回数や件数を目標にしてしまう。

○ 定性目標
 目標の中には達成水準を数値化するよりは「どのような状態になったときに、目標が達成されたのか」を質的に表現する定性目標を設定したほうが適切な場合がある。特に、スタッフ部門では質的な目標にならざるを得ないケースが多い。この場合、仕事の出来栄えを測るときに何をもって判断するのかという観点で判断指標を選定することが必要である。

 定性目標を設定する場合、達成レベルがわかるよう状態や条件(期限、目標が達成された状態のイメージなど)を明らかにし、「~~の状態になる、なっている」「~~の行動をする、完了する」というように表現する。
 なお、意識や精神状態などは記述しないようにする。(積極的に、一生懸命など)定性目標設定の方法として次のようなものがある。

① 現在の条件、レベル、状況を記述する。
  今後○○のような環境変化が見込まれるが、現状の○○を維持する。
② 望ましい条件、目標が達成されたときの状況や状態を記述する。
  ○○を実施することにより、○○の重複をなくすようにする。
③ ねらいとする改善、革新の内容を記述する。
  ○○処理時間の短縮のため、○○マニュアルを新たに作成する。
④ 望ましい結果を記述する。
  ○○処理ミスによる修正作業を、○○をすることにより、発生させない。
⑤ スケジュール化する。
  ○月までに、上司の承認をもらい、その結果、○○までに○○を実施する。
  ○○処理を、○○することにより、現状の○日から○日以内で実行するようにする。
⑥ 複数の状態条件を記述する。
  ○○の定着化(定着とは1~~、2~~、3~~になっている状態をいう)

 会社によっては、目標は「定量目標じゃないとだめ」とか、「定性目標は評価点が下がる」ような仕組みになっていところがあるが、立場・役割によって求めることが違ってくるので、あまり「定量目標」にこだわると、弊害が出てくる恐れがある。
 確かに、定量目標の方が明確に評価できるが、評価のために目標管理を行うわけではないので注意することが必要である。

 

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目標管理の位置づけ

 目標管理について、いろいろな解釈があるようなので、ちょっと整理してみます。

 目標管理制度があろうが無かろうが、各個人は自分の仕事をしっかり行う責任があり、管理者はその仕事の管理を行う役割がある。仕事をしっかり行い管理するためにはその仕事のゴールを明確にする必要がある。ゴールが明確になっていることで、仕事に張り合いができ、また、ゴールに向かわせるための指導や管理ができるわけである。
 
 営業や生産部門などライン部門は売上目標などゴールが明確になっておりしっかり管理できるようになっているが、管理部門などのスタッフについては、特にゴールを意識せず、仕事を進めているケースが多い。ゴールが明確でないので、仕事に張り合いが無く、指導管理も適切にできないということもでてくる。
 
 このようなことが起きないように、目標管理制度を導入するのである。特に、今まで漠然と仕事をしてきたスタッフ部門にこそ目標管理を導入して、ゴールを意識した仕事に切り替えていくことが必要である。
 
「評価のために目標管理を行う」のではなく、仕事をしっかり行い管理するために目標管理を行う」のであり、その結果を評価にも連動するということなのである。
 
 目標管理は個人が仕事をしっかり行い、仕事の管理をするための一つの手法(方法、手段)である。目標管理の目的は「目標管理を使って、よい仕事を行うようにしよう」ということを決して忘れてはいけない。

 

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業績目標と遂行目標

 仕事の責任には結果責任と遂行責任があります。結果責任とはやり方や方法は別にして最終的にある一定水準の成果を生み出すという責任であり、遂行責任とは定められた通り、あるいは指示された通りに業務を遂行するという責任です。

 どちらも大事な責任ですが、当然管理職には結果責任が大きく求められ、初級職には結果責任よりも遂行責任が大きく求められます。また、営業などライン部門では結果責任が大きく求められ、経理・総務などスタッフ部門は遂行責任が大きく求められます。
 
 つまり、立場によって「実行の結果」が役割として大きく求められる場合と、「実行すること自体」が役割として大きく求められる場合があるということです。

 上記のように、立場によって求められる役割は違いますが、いずれにしてもそのゴールを明確にしたものが目標となります。 「実行の結果」を明確にしたものを業績目標、「実行内容の水準」や「実行内容の最終の形」を示したものを遂行目標といいます。
 
 目標管理をしっかり行うためには、この「遂行目標」と「業績目標」を区別して設定することが大切です。もちろん役割によってそのウエイトは様々あるにしても、この2つを明確にすることで、意味のある目標管理になります。
 
 悪い例として、営業部門の人が「業績目標」だけ設定して、プロセスを顧みることをせず、結果だけを追い求めたり、管理部門の人が「遂行目標」だけ設定して、本当の目的を意識せず、「それだけをすればいい」と仕事を進めたり、色々と問題が出てきます。
 
 やはり、その仕事の成果や目的と、そのために行うべき事の両方を意識できるような目標管理がこれからは必要になってくるのではないでしょうか。

 

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アカンタビリティの明確化

 目標管理を実施している会社からよく出る質問が「スタッフ部門の目標が設定できない、難しい、あいまいになる」である。

 これはスタッフ部門の役割が明確に認識されていなく、漠然と仕事をしている証拠である、と思われる。目標管理をしっかり運用するためには、各部門の役割を明確にする必要がある。
 
役割といっても、ただ単に職務記述書(職務分掌)などによって職務内容を示すだけではなく、「どういった成果が求められているか」を明確にするということである。最近の流行の言葉で言えばアカンタビリティ(成果責任)を明確にするということになる。
 
 アカンタビリティは説明責任と訳される場合が多いが、組織においては「その役割分担のなかで生み出すべき説明可能な成果に対する責任」という意味で使われる。
 
 例えば、プロ野球で同じ打者でも打順によって役割は違っている。2番打者は走者を進めることが求められ、犠打の数が評価の中心となる。4番打者は点数を入れること(走者をホームに還すこと)が求められ、打点の数が評価の中心となる。
 
 同じように企業においても、同じ部長であっても営業部長と人事部長では役割や責任はそれぞれ異なっており、その役割や責任を成果の形で表したものがアカンタビリティということである。ただ、ここで注意しなくてはいけないことは、「何をするか」ではなく「どういった成果が求められているか」を取り上げるということである。
 
 アカンタビリティを明確にするためには、次の3つの質問を繰り返すことである。
1 あなたの役割は何をすることですか?
2 その役割を全うしたらどのようになりますか?
3 それはどうやって測定しますか?
 
 そして、「今期の経営目標に貢献するために今期はどれだけやりますか?」が、今期の目標水準ということになる。

 アカンタビリティは毎年変わるものではなく、ある程度恒常的なものであるから、最初にアカンタビリティを明確にしておけば、それを目標項目に後はその達成水準を経営目標にあわせて設定することで、目標設定が明確にできることとなる。

 

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目標水準の考え方

 目標値の水準は、「組織目標達成に貢献する水準(会社が求める水準)」ということと「本人が努力をすれば達成可能な水準であること。」が前提になる。達成不可能な目標や簡単にクリアできるもの、また、達成しても組織目標に貢献しないものは、適切な目標水準とはいえない。

 ココで問題になってくるのは、この「組織目標達成に貢献する水準(会社が求める水準)」と、「本人が努力をすれば達成可能な水準」とのギャップである。

この2つの水準が、同じであれば問題ないが、多くの場合、「組織目標達成に貢献する水準(会社が求める水準)」が高く、「本人が努力をすれば達成可能な」水準のほうが低い。したがって、このギャップをどうするかということが大事になってくる。

 目標管理のよい点は、このギャップが明確になることで、そのギャップを埋めるために、仕組みを変える、やり方を変える、改善する、など手を打つことができ、その結果、全体のレベルアップにつながるという点である。

 ところが、ギャップが明確になっているにもかかわらず、何も手を打たないで、一方的に「組織目標達成に貢献する水準(会社が求める水準)」を部下に求め、部下の意欲を低下させて失敗するケースや、「本人が努力をすれば達成可能な水準」に迎合して、ギャップそのものを見えなくししまうケースが見受けられる。

 いずれにしても、上司・経営者の手抜きであるが、せっかくの目標管理のよい点を活かさないで、結果的に「目標管理に嫌悪感」を抱かせることとなっている。

 社長や役員が目標を決めるだけで、部下に責任を押し付けるような形になっていると、誰もその目標達成に必死にならないし、逆にしらけてしまい成果も出なくなってしまう。

まず、社長はじめ役員が評価連動型の目標を設定して、その達成のために、仕組みを変える、やり方を変えるなど必死になる。そうすれば、社員も自分の目標達成に必死になり、成果も上がる。

 やはり、成果の上がる目標管理を行って欲しいものである。

 

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目標管理と評価との連動

 各社の事情により、色々な目標管理が導入運用されている。それぞれ一長一短がある中、それなりの意義を持っていると思う。決してそれらを否定するわけではないが、ここでは評価との連動という観点で考えてみる。
 
● 本人お任せ型目標管理
 
 本人の自主性を重んじた制度で比較的小規模な企業で見受けられる。目標項目が「売上○○円」というのから、「遅刻をなくす」「挨拶をする」まで、色々あり、目標の質や水準がバラバラのため評価には連動できない。ほんの参考程度とするのがよいであろう。
 
● 能力開発型目標管理
 
 「○○の資格を取得する」とか「~~ができるようになる」という目標が設定され、能力開発的風土を醸成するには適している。ただ能力を開発することが仕事のすべてではないので、本来の仕事の評価に加点するという形で運用するのがよいであろう。
 
● 業務改善型目標管理
 
 「改善を○個する」「提案を○個する」というようなものは、上記の本人お任せ型と同じように考えてよい。ここで言う業務改善というのは具体的な担当業務において「どの水準までレベルアップする」という目標を設定する目標管理のことである。自分の担当業務すべてにおいて設定するのであれば評価に連動できるが、多くの場合、自分の仕事の一部を抽出しそれに対して改善目標を設定する形が多く、その場合は評価に加点するという方式になる。
 
● 重点目標型目標管理
 
 担当業務の中から重点項目をいくつか絞って、それを目標項目に掲げる方式で、評価に連動している場合がある。重点項目に入らない仕事の評価をどうするか、検討する必要がある。
 
● 重点目標連鎖型目標管理
 
 会社の重点目標をブレークダウンして目標設定する。目標管理としては一番導入しやすく、また、目標管理の本来の趣旨に一番あっているが、評価と連動する場合はちょっと工夫する必要がある。会社の重点目標の内容にもよるが、ブレークダウンした目標が部門により、通常行っている仕事と一致する場合と、通常行っている仕事以外に設定する場合があるということである。会社の重点目標から漏れた職務についての評価はどうするのか、検討する必要がある。
 
● 評価連動型目標管理
 
 仮に会社の目標が不明確であっても、その部門として、また、担当者として行うべき仕事や役割はある程度決まっている。その仕事や役割を目標項目とし、その仕事を全うしたら得られる成果をゴールとする。ゴールの水準は会社の目標などを参考に設定する。担当職務のすべてが目標項目の中にはいるため、評価に連動できる。これに能力開発目標を別途設定し、成果の評価と性能の評価により処遇に連動することができる。

 

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目標管理制度導入の注意点2

 主に従業員の生産性、モチベーション向上を目途に独自の目標管理制度を検討しています。目標に対する評価を賃金に反映させたいと考えていますが、まずは従業員の生産性とモラールアップを最優先と考えています。

 目標管理は各企業によって色々なやり方がありますが、私のかかわっている「うまくいっている企業」の例を参考に説明します。

● 今回の相談
 
 目標管理の評価結果を賃金に連動したいということですから、評価連動型目標管理を導入するということになります。その場合のポイントは、各人の通常業務の内容(どのような仕事をどのレベルで実施することが求められているのか)を明確にするということです。
 
「どのような仕事をどのように行ってどのような成果が求められているのか」を事前に一覧表にしてしまえば、後はそれをどの水準まで行うか、経営目標との兼ね合いで水準が決まります。これが目標です。目標というと違和感があるかもしれませんが、「役割にゴールを明確にしたもの」ということもできます。

この本来行う仕事(役割)を明確にしないで、評価連動型目標管理を導入しますと、自分の都合のいい目標を設定するようになり、目標管理が業績向上に対して逆効果になってしまします。

● 動機づけを考えるのなら

 動機づけを目的に目標管理を考えるのであれば、評価に連動しない(マイナスしない)ようにする必要があります。評価に連動するのであれば、誰も高い目標にチャレンジしません。低い目標を無難にこなすようになってしまします。

 そこで、上記の評価連動型目標管理にプラスしてチャレンジ加点型の目標管理を付加します。
本来やるべきことをしっかりやった上で(評価連動型目標管理で評価する)、自らチャレンジ目標を設定してもらい、達成すれば加点する、未達であってもマイナスしないという仕組みにします。そうすれば、プラスαの目標を設定するようになります。

● まとめ(成功事例)

1.本来やるべき仕事を明確にして、「今期どのような仕事をどの程度行って欲しいのか」上司の方からその期待像を示す。
これが評価連動型目標管理の目標にあたる部分であるが、勘違いするので「役割」と呼ぶ。

2.この役割に関連した内容で、特に重点的に行う個別のテーマや改善目標を部下の方から申告し、業務に生かされる内容であれば上司が承認する。これがチャレンジ加点主義の目標管理の目標にあたる部分であるが、わかりやすくするために「チャレンジ目標」と呼ぶ。

3.役割の評価は達成度に応じて、プラスマイナスの評価とするが、チャレンジ目標の評価はプラスのみとし、未達であってもマイナスいないようにする。

 

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