おすすめ小説ー個人的読本紹介ー -5ページ目

「陰陽師 -瀧夜叉姫ー」

夢枕獏氏の「陰陽師 -瀧夜叉姫-」



bookデータベースより


鬼が女の頚に、ぞぶりと噛みついていた…。平安の都に次々起きる怪事件。やがてそれらが都を滅ぼす恐ろしい陰謀へと繋がって行く。晴明と博雅が立ち向かう相手とは?シリーズ待望の大長編。





またかといわれてもしょうがありません。



これで最後です。ご勘弁を。




さて、ここ最近ずっと読んでいました、陰陽師シリーズもとうとう一通り読み終えることになりました。


最新作、「天鼓の巻」はハードカバーで発売されていますが、文庫化されてから購入したいと考えています。



全部で10冊読みましたが、短編、長編共に非常に面白い作品です。


特に「龍笛の巻」あたり以降、主役級のキャラクターが新登場します。



保憲、大好きです。


あんな人間になりたい…。




さて、「瀧夜叉姫」。



久々の長編であります。


「生成り姫」とはまた毛色の違った長編に仕上がっています。




シリーズで初ではないでしょうか、都を揺るがす大事件に挑むことになります。





つぎつぎに起こる怪しい出来事。


事件をひも解いてゆく晴明と博雅はやがて都を滅ぼす恐ろしい陰謀にたどり着く。




「陰陽師」は短編、長編共に、実際に平安の都に生きていた人物を描いているようです。(調べたことはないので絶対とは言えませんが。。。)


文献からその人物についての記述を引用していたり、和歌に関する物語があったりします。



特に今作は、人物についての逸話が多く描かれます。



人物の過去を知ることやその人物が実際に存在した人であるということは、物語をよりリアルに感じさせます。



逸話自体、とてもおもしろい。


現在では考えられないような話でも陰陽師の世界にのめりこんで語られると、当たり前のように感じられます。






あまりながながと紹介しないようにしましょう。


これまでたくさん「陰陽師」の魅力を書いてきました。



しかし、まだ伝えきれていない魅力が多く詰まった作品であります。



残念ながら、私では魅力すべてをつたえきれません。。。




残りはご自分で、平安の怪しく美しい世界を、感じて頂ければ幸いです。





陰陽師―瀧夜叉姫〈上〉 (文春文庫)/夢枕 獏
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陰陽師―瀧夜叉姫〈下〉 (文春文庫)/夢枕 獏
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「オーデュボンの祈り」

伊坂幸太郎氏の「オーデュボンの祈り」



bookデータベースより


コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか?卓越したイメージ喚起力、洒脱な会話、気の利いた警句、抑えようのない才気がほとばしる!第五回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞した伝説のデビュー作、待望の文庫化。




話題の作家伊坂幸太郎氏の作品であります。


「魔王」、「重力ピエロ」、「死神の精度」など、ドラマ、映画化されている作品も多数あります。



残念ながら私は「ラッシュライフ」とこの「オーデュボンの祈り」、2作品しか読み終えていません。


機会があれば読みこんでみたい作家さんであります。




さあ、「オーデュボンの祈り」。


伊坂氏のデビュー作です。



購入の動機は背表紙の内容紹介に惹かれたからでした。


とくに、「島の法律として」殺人を許された男、という記述に。



この「桜」という男、島で唯一拳銃を持ち、殺人を許されています。



絶対的正義であり、彼自身が法律。


彼が人を打つ時、理由は必要ありません。

彼が殺したのだから何か悪事を働いたのだろう、と島の者たちも考えます。




そんな男に、そんな男を受け入れている島に、なにか魅力を感じて読み始めました。




ファンタジー的な要素の多くある作品でありながら、推理小説であります。



主人公は未来の見える案山子(カカシ)をバラバラにした犯人を捜しながら、島で生活します。


一見、何でもありの不思議島のようで、独自の規律の上に成り立っている島。


そこに暮らす奇妙な人々。



個人的には「現代版アリス -探偵に挑戦!ー」的なかんじかと。


余計にわかりにくいですかね。。。笑




全編通してとても読みやすい作品です。


哲学的な部分もありましたが、苦も無く読み進められました。






伊坂氏の作品にしては少し趣の違う作品のようですね。


しかし、巧妙に張られた伏線はさすが伊坂作品と言わざるを得ないでしょう。




ちなみに発行された作品順に読んでみると全作品に繋がりがあるようです。


伊坂氏自身、インタビュー記事で、「実際、今までの短編と長編はすべて つながっているんですよ」と語っているそうです。





偶然にも順番に読み進んでいる私。



さすがと言わざるを得ないですな。笑







気を取り直して、




主人公が出会う事件の真実、そして島に隠された秘密とは・・・!?



是非、伊坂作品、第1作から読み進んでみてください。






オーデュボンの祈り (新潮文庫)/伊坂 幸太郎
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「十二国記」

小野不由美氏の「十二国記」


bookデータベースより

「あなたは私の主 お迎えにまいりました」学校にケイキと名のる男が突然現われて、陽子を連れ去った。海に映る月の光をくぐりぬけ、辿りついたところは、地図にない国。そして、ここで陽子を待ちうけていたのは、のどかな風景とは裏腹に、闇から躍りでる異形の獣たちとの戦いだった。なぜあたしをここへ連れてきたの…。陽子を異界へ喚んだのは誰なのか?帰るあてもない陽子の孤独な旅が、いま始まる。




小野不由美氏の作品紹介も2作目ですね。


「十二国記」。


私のなかでは「屍鬼」に勝るとも劣らない名作であります。


現在文庫化されているもので7タイトル。


かなりの長編であり、タイトルごとに主人公が変わります。

かわりますが、共通の人物が登場したり、どの作品も相互に関係しています。



ちなみに数年前にNHKでアニメ化されております。


それをみてファンになられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私も何度か繰り返しみましたが、かなりおもしろいです。


小説すべてがアニメ化されていないのが残念でなりません。

ぜひ続編を!


情報によると小説のほうもまだ未完のようですね。

文庫化されていないエピソードもあるよう。


まあ、この作品でなにをもって完結とするかは非常に難しい話ではあります。

書こうと思えばいくらでも書けるような巨編ですから。



この作品の魅力もそこにあると思います。


なんといっても作り込まれた世界観がたまりません。


ベースとなっているのは古代の中国のような世界です。



12の国が存在し、12の麒麟に選ばれた12人の王が国を治める世界。

妖魔が跋扈し、天災が起きる。




今我々が生きる世界とは違う、もう一つの世界がそこにはあります。



そんな限りなく広大な世界でありながら、細部まで作り込まれた理や社会構造。


今作品最大の魅力であろうと思います。




ファンタジー要素満点、ファンタジーの王道である今作ですが、登場人物の心の葛藤が多く描かれる作品でもあります。

みなさんも読まれるうちに、思わず共感や納得させられることがあるだろうと思います。



とにかく登場人物がかっこいい!




こんな御時世です。
せめて本の中ではめくるめく冒険を。


おすすめの逸品であります。

ぜひ。






以下、掲載は第1タイトルです。

月の影 影の海〈上〉 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート/小野 不由美
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月の影 影の海〈下〉 十二国記 講談社X文庫―ホワイトハート/小野 不由美
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